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自分の可能性を信じられないなら自分の脳を騙してしまう #60 プラシーボ効果

現代では、様々な場面でマインドやメンタルという言葉が使われています。
これほどまでに注目されているのは、目的や目標を達成するために欠かせないものだからです。
目的や目標を達成するには、膨大なエネルギーが必要となります。
そこには、フィジカル、スキルも重要ではありますが、最終的には、強いマインドやメンタルが欠かせません。

メンタルとは、心や精神そのものではなく、そこに関連する状態や調子ですので、その時々で、好不調があるのが当たり前です。
対して、その様なメンタルの状態から構築されるのが信念や価値観であるマインドです。

失敗ばかりを繰り返すことで自暴自棄になってしまうと、メンタルはマイナスな状態に陥ります。
このような状態が続くと、マインドはネガティブとなり、何をしても良い結果が得られなくなります。

ここから如何にして、良い状態のメンタルに切り替え、目的や目標の達成に向けて、良い結果を得るために大切になって来るポジティブなマインドを構築させるかが非常に大切になって来ます。

この様な場合、少々、荒療治ではありますが、プラシーボ効果の活用も検討します。
プラシーボ効果(プラセボ効果)とは、本来は治療効果を持たない偽薬によって、治療効果を得られるということです。

医学的にも無視できないもので、プラシーボ効果のみを目的とした偽薬を販売している会社もあります。
実際に、痛み、不眠、下痢などの症状がある患者に対する実験では、偽薬を飲んだ30%の人たちに鎮痛効果があったとの報告があるくらいです。

身体のリカバリーについて研究する専門家は、「プラシーボ効果とは、治療効果そのものではなく、効果を信じることでプラスの結果を実感する現象です。」と説明されています。

人間のメンタルは不安定なものです。
それ故に、本来は効果がないことでも、思い込みなどの暗示によって起こる効果が現れるといえます。

プラシーボ効果は、アンカリング効果と共に医学以外のコーチングの分野にも応用されています。
スポーツであれば、実力の下の選手と多く対戦させて勝ち癖を付けさせる手法があります。
また、少々、乱暴かもそれませんが、練習試合で、実力の上の選手が意図的に負けることで自信をつけさせることもあります。

自分自身で行うならば、例えば、自分を奮い立たせるような言葉を何度も唱えたり、偉人などに自分を擬人化させたりして、メンタルをプラスの状態に高める手法もあります。
身近な風習でも、緊張を和らげるために、掌に人という字を書いて飲む行為もプラシーボ効果であると言えます。

人は、決して強い生き物ではありません。
自分の可能性を信じたくても、どうしても信じることが出来ない状況になることも少なくありません。
プラシーボ効果では、マイナス状態にある自分を忘れ、プラス状態であることが、あたりまえであるかの様に脳を騙して思い込ませることが大切となります。
もちろん、思い込みだけでは、その場限りの一時凌ぎになってしまいます。
そこを起点に如何にポジティブなマインドとして定着させてあげることが出来るかが本質となります。

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