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ベネズエラの国民食アレパを食べる

無性にコーン粉が食べたくなるときがある。そんなときに一番手軽なコーン粉はっベネズエラのP.A.Nである。これでアレパを作ってさくっとブレックファーストだ。ベネズエラ人にとっておにぎりのような国民食、それこそがアレパ"Arepa"である。大学時代のルームメートがベネズエラ人のヘラルドだった、酔っ払って僕の車を勝手に運転して溝に突っ込んで御用となった。ヘラルドの親父がカラカスからやってきて、何故か僕も同居することになった。そんな親父が毎朝作ってくれたのがこのアレパだ。

南米に馴染みのない人にはアレパといってもピンと来ない未知の食べ物だが、日本人の口に合う食べ物であるのに関わらず、認知度が低いのは南米が今でもまだ遠い存在であるのだろう。アレパはコーン粉で出来たパンのような食べ物だ。いわゆるコーンの胚乳を挽いたコーン粉なのだが、コーン粉単体だとグルテンが入っていないためパンを焼き上げることが出来ない。そこでオルメカ文明時代に発明されたと言われる古式ゆかしいニシュタマリゼーションという石灰水や灰汁などのアルカリ水で下処理して粘性を作り出す、この浸漬過程を入れると栄養素が増幅するという効果もあるので、先人の知恵には頭が下がる。ちなみにアレパというのはベネズエラの先住民の言葉でコーンを意味するエレパから由来している。通常のコーン粉と違い、PRE-COOKEDしているので栄養素も取りやすく、また粉のみでパンのように仕上げることが出来る。

人生とは偶然がつきもので、先日P.A.Nのオーナーファミリーにお会いするご縁を頂いた、WAGYUMAFIAに食事をしにきてくれたのだが、そのときに和牛アレパを作ることにした。今までで食べたことがないぐらい美味いと言ってくれて、僕も嬉しかったものだ。新しい新商品も見てもらいたいから送るね、とメッセージが来た。新しいパッケージのP.A.N、おそらくパンづくりをしたことがない人でも簡単に出来るだろう。作り方は簡単だ、P.A.Nの粉と同量の水を入れる、ここに塩や砂糖、あるいは水の代わりに鶏のストックで作ることも出来るが、まず精製されたコーン粉の味を確かめるには何も入れないことをおすすめする。手の平より一回り小さな円を作る、厚さは1.5cmぐらいだろうか、油を薄くひいたフライパンにて両面をカリッと焼き上げる。そこから180度のオーブンかトースターに入れて15分程度焼き上げる。出来上がりのコツは太鼓のようにパンっと叩いてみるのがポイント。そのときに乾いた音がしたら完成だ。真ん中にナイフを入れて、ピタパンのようにして好きなものを入れるといい。

今日の僕は梅山豚の豚の生姜焼きを入れてみた。これが抜群に美味いのだ。



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