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USツアー最終日、あの特注鍋を持って

LA最終日、いつものように朝飯を食べにいって馴染みのコーヒー屋に顔を出す。僕は気にいるととにかく同じルーティンを繰り返す。どの国でもそうだ。昼はわざわざブルーノのお兄さんことエリックが奥さんと一緒にやってきてくれてキューバ料理を食べに行く。ニューヨークから移り住んだ時、姉貴が最初に連れてきてくれて、それからずっとここ。という彼の眼はキラキラしていて、彼の食べ方で一緒に食べれば間違いなく美味い。ツアーの時は食べ歩きを一緒にしているからこうして現地の彼が好きな味を体験するのは格別だ。

Coachellaで激しく吹っ飛んでくるぶしを骨折してしまったKid Cudiのお見舞いに日本から持ってきたWAGYUJISUKAN鍋とともに自宅までドライブする。スクーターのようなキッカーに足を乗せながら笑いながらハグする。シェフのトシと一緒に尾崎牛をカットして特注鍋に乗せていく。色々な話を彼としながら、みんなで焼肉を摘む。実はこれが初めてのWAGYUJISUKANのサーブだったりする。

そういえば、オースチンでステムセル注射をしたこともあり、一歳酒を口にしていていない。親友のエドが亡くなって初めてのトライアスロンのミドルを走ることになっていた2012年、あの時禁酒した以来だ。俺も今は飲めないんだよ、とボルトが入りまくったレントゲン写真を見せながらお互いに笑う。そう言いながら写楽のSMを僕はテーブルの上にドンと置く。歩けるようになったら乾杯だなと彼とハグして帰路へ着く。また禁酒の話はここで書こうと思う。

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