雑感:安心安全は信頼の始まり?

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 巷ではGWに入っているとの事ですが、皆さんどうお過ごしですか?。ちなみに、おにぎり🍙の過ごし方は教えません(笑)。今回は、噓つきは泥棒の始まりという諺をなぞった信頼は安心安全の始まり?と思うようなニュースについて、私なりの雑感を書いてみたいと思います。

1.盛るのは丼いっぱいにご飯を盛るだけにしとけ~「DYM」就職率水増し広告で行政処分~

 朝日新聞の記事によると、就職支援サービスの実績を水増しして広告したなどとして、消費者庁は景品表示法違反(優良誤認)で「DYM」(東京都品川区)に再発防止などを求める措置命令を出したとの事です。実際、DYM側がプレス発表した謝罪文書によると一部抜粋になりますが次の事が行われていたようです。(以下、謝罪文書より引用)

ケース1:就職率の計算方法

例えば「第二新卒・既卒・フリーターの方を優良企業の正社員に!」や「相談からの就職率驚異の96%!!」と表示するなど、あたかも本件役務①の提供を受けた求職者のうち、弊社から紹介を受けた企業に就職した者の割合が96パーセントであるかのように示す表示をしておりました。
しかし、実際には96パーセントという数値は、弊社が任意の方法で算定した、特定の一時点における最も高い数値でありました。

ケース2:正社員求人だけじゃなかった

例えば「バイト経験しかないんだけど正社員に転職できる・・・?」と表示するなど、あたかも弊社から紹介される就職案件には、人材派遣会社から派遣先企業に派遣されて業務に従事するものは含まれないかのように示す表示をしておりました。
しかし、実際には弊社から紹介する就職案件には、人材派遣会社から派遣先企業に派遣されて業務に従事するものが含まれておりました。

1-1.職業紹介事業(人材紹介事業)の基本的な仕組みと事業者の数

スクリーンショット 2022-04-30 105917

 上記画像は職業紹介事業(人材紹介事業)の基本的な仕組みを表した図です(引用: https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/haken-shoukai01.html )。この職業紹介には無料のケースと有料のケースがあり、ここでは無料のケースと有料のケースの違いについては詳しく述べませんが有料のケースとして人材紹介事業と呼ばれる今般行政処分を受けたDYMや古株であるリクルートやマイナビをはじめとした皆さんももしかしたら聞き馴染みのある会社がそこに当たります。そして、厚生労働省職業安定局で運営しているホームページ「人材サービス総合サイト」にて有料の職業紹介事業者を検索してみると、令和4年4月1日時点で厚労省から許可を経ている事業者数は全国で29095社あるとのことです。(下図参照)

スクリーンショット 2022-04-30 111124

1-2.安心して使いこなすために

 実際、今回行政処分を受けたDYMに限らず例えば紹介のアプローチがごり押しチックだったり興味のない業界を洗脳チックに興味を持たせようとしたりするアプローチが多いのは人材紹介事業の実情としてあるのではないか?と私は推察しています。現に私も転職活動という文脈ではありますが、人材紹介事業者の不誠実な対応で予定していた面接がぽしゃった経験があります。良い人材紹介事業者と巡り合うためには、ある程度のトライアンドエラーを繰り返すことは必要になってくるかもしれません。その上で私は当該人材紹介事業者の担当社員が営業として私が顧客の立場になったと想像してサービスを受けたいかどうかという判断軸で接してみるというのも一案なのかもしれないと思います。

 北澤孝太郎氏の著書『営業部はバカなのか』の中で駆け引きの鉄則として、①「感情優先」の鉄則,②「理屈は先行」の鉄則,③「マーカー(期待値の線)は先方」の鉄則という3つの鉄則を挙げています。とりわけ、③については今回のDYMのケースのような事業として始めてから歴が浅い有料の職業紹介事業を利用する場合の多くは事業者がSEO対策を通じてなんとかして認知してもらったことをきっかけとして利用してもらうというケースが多いと思います。故に、あれだけの広告をすれば期待が大きいのは間違いないと思います。だからこそ、それに応えて双方のズレを無くすことが出来なければ今回のようなケースはあり得るし不思議ではないなと思うところです。皆さんも一案として皆さんが営業を受ける側だったらという想像・目線で担当者の対応力を見てみるのも良い職業紹介事業者と巡り合うきっかけになるかもしれません。

2.安全を蔑ろにした末路~知床観光船事故~

 連日ニュースになっています知床観光船の事故について、まずは亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共にまだ発見に至っていない皆さんの発見をお祈り申し上げます。その上で、今回の事故に関する報道を見ていると安心安全は利益の基礎となるんだなという事です。

 北海道新聞配信の記事によると、知床遊覧船の桂田精一社長が、今回の事故の前から船長ら従業員に対し、荒天時でも「出ろ」と強引な出航を指示し、23日の事故直後も「大丈夫」などと具体的な対応を取っていなかったことが27日、複数の同社関係者への取材で分かったとのことです。荒天と言うと、恐らく下記画像のような波をイメージするかと思いますが、普通に考えればこういう波しぶきが立つ海を航行しようとは考えませんよね。海賊船じゃあないんですし。

画像3

 そしてなによりも気になったのは経験値が高いと言われる古株の船長さん達を次々と解雇したという事です。事故後の社長さんの会見を見ても、恐らく社長さんよりも古株の船長さんたちの方が技量の高さはあったと思わざるを得ないようなしどろもどろな会見であったのは間違いないと思います。そう考えた時、例えば労働契約法16条に紐づいた解雇4要件の1つである能力不足は考えにくいと思います。実際どういう理由で解雇に至ったのかはわかりませんが、報道を見る限り起こるべくして起こってしまった事故なのは間違いないですし、安心安全は働く社員さんとの信頼をつなぐ鍵でもあるし当該サービスを選択して利用しようとするお客さんとの信頼をつなぐ鍵でもあるなとこのニュースを見て思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?