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雑感:繋がり

 どうも!おはようございますからこんばんわ!まで。

 東日本大震災から11年過ぎた3月に地震が発生し、ロシアのウクライナ侵攻と合わせておっかない&厄介な社会ですが、皆さんはどうお過ごしですか?。そんな3月~4月は皆さんの周りでも新生活等で新たな繋がりが芽生えたり、時には断たれたりするといった形で繋がりに変化が表れやすい季節だと思います。今回は、繋がりをキーワードにここ最近想った事を書いてみます。

1.繋がりのネック

 報道各社のYouTubeチャンネルに挙がっている今回の東北新幹線脱線事故のニュース動画見て、こりゃすげぇなぁと思ったのが率直ですが、実は地震が引き金となった新幹線の脱線事故は2004年の新潟県中越地震を引き金とした上越新幹線の脱線事故が直近としてはあったそうです。公共交通インフラは人々の生活には不可欠なため、利便性もさることながら安全性についても年月を重ねて技術改良を積み重ねた結果として、大規模な事故には繋がらなかったと報道されています。一方で新幹線の線路を支える構造物の破損が各所で目立ち(下図参照)、那須塩原~盛岡間で年度内の復旧は難しく臨時の快速列車や特急の区間延長運転を通じて新幹線が走れない事で生じている不便さの穴埋めを何とかしているとの報道もあります。

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 JR東日本管内の新幹線は東北新幹線を幹として秋田新幹線や山形新幹線、そしてJR北海道にまたがる北海道新幹線へと繋がっているため、この繋がりの幹が寸断されるというのはインフラが支えている利便性という側面においてはとてつもないダメージであるのと同時に、緻密に組み立てられたビジネスもパソコンのようにどこかに綻びが生まれる事で提供しているサービスの利便性に影響が出たらヤバいんだなというのをまざまざと見せつけられた気がします。とにもかくにも1日も早い復旧となるよう祈るばかりです。

2.帰属意識

 4月というと、多くの会社や官公庁では新卒の入社式が行われて若手育成の研修がスタートする時期でもありますね。ここ最近Twitterのスペースやclubhouseアプリを回ってみると、若手育成難しいねというテーマをよく聞きます。その根幹の1つには、会社と社員の帰属意識いわば繋がりの構築が昔より難しくなっているのではないか?という点があると私は思います。

 2.の冒頭で新卒の新入社員と書いてので、そこにフォーカスを当ててみましょう。下記の図は、アデコグループが2018年に調査をした「新卒3年以内離職の理由に関する調査」の結果です。あなたは新卒として所属した企業もしくは団体を3年以内で退職したことについて、どのように考えていますか?という問いに77.3%は退職して良かったと答え、あなたが新卒として所属した企業もしくは団体を、3年以内で退職した理由は何ですか?あてはまる理由を3つまで選んでください。という問いに対して最も多かったのは「自身の希望と業務内容のミスマッチ」という回答で37.9%でした。

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 勿論、あれから4年が経過し4年の経過だけを見ても新型コロナウイルスに伴う社会情勢の変化等で雇用環境も大きく変わった事を考えると辞める理由も違ってくる可能性はあると思います。しかしこれだけ離職者がいるという事の裏返しとして若手育成が難しいと考えるのであれば、その背景・根幹の1つには帰属意識いわば繋がりの構築が昔以上に難しくなっているのではないか?という印象を私は持っています。

 心理学者のハーズバーグが提唱する理論に二要因理論という物があります。これは、それがあることで満足する項目(満足要因・内発的動機)とそれがないと不満を抱く項目(衛星要因・外部要因)2つのやる気に繋がる要素を仕事場面要に作り変えた理論です。例えば達成・承認・仕事内容・昇進・成長といった項目は満足要因にカテゴライズすることができ、会社の制度・上司との関係・勤務条件・給与・同僚といった項目は衛星要因にカテゴライズすることができます。また、承認・仕事内容・昇進・成長といった項目はそれぞれが単独で存在しているわけではありません。密接に重なってそれをサイクルしていくことで、内発的動機は高まっていきます。(参照:『即効マネジメント: 部下をコントロールする黄金原則』海老原 嗣生 (著)pp27~40)

 ハーズバークの理論1つを取ってみても、昔語りな上意下達でビシビシ尻を叩く研修を通じて帰属意識を高めていった時代から進展していることが分かります。しかし万人にとって完璧な企業・組織はは存在しえないため、いくらその綻びを修復しようとしても帰属意識に繋がる可能性がぐんと上がるという確証はないでしょう。そう考えた時、帰属意識をこう考えてみるのも一手かもしれません。

・企業ステージに応じた社員に求める資質や能力がある

・創業期、成長期のメンバーは、変化する企業のステージに順応することが必要

・離職率0%が良いわけではない。しかし、活躍人材が離職する場合は危険信号

・成長している組織において10%から15%くらいの離職はむしろ健全

 上記は定着に「エンゲージメント」の考え方を据えた支援事業を行っている株式会社 Take Action' 代表取締役 成田靖也氏の著書『 社員が辞めない会社の作り方 採用・定着の新基準「エンゲージメント」のすべて』からの引用です(pp22~23)。成田氏はこの4項目を打ち出し、企業は活躍する人材を創出し、既存社員が会社で働き続ける理由を創り続ける必要があり、働く人は評価に値する成果や功績を残し、ずっと会社にいてほしいと会社側に思わせる活躍人材でいることで、会社とwin-winの関係が継続できると定義しています(pp23)。

 会社も人間と同じくそれぞれに個性や風土があるため、成田氏の定義のようなスタンスを貫いて、会社にとって有益だと思う社員だけ残れば良いと思うやり方も一手なのかもしれません。だけどそれは裏を返すと社員を2分化しやる気を失いかける社員が発生する可能性があり、その社員が万が一辞めて人材配置等の人事戦略を狂わせてしまう可能性もあります。そう考え方時、会社と社員の帰属意識すなわち繋がりをどう構築していくのか?それを厄介な物とかめんどくさくてコスト掛かりすぎとか考えず真摯に取り組むことで、若手育成のプログラムの効果が変わってくる可能性はあるのではないかと思います。

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