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タイ・食の旅②【イサーン(東北地方)料理】

さて今回はタイ東北地方の料理です。
タイ語で「東北」は「イサーン(ภาคอีสาน)」と言い、東北地方の料理を「イサーン料理」と呼んでいます。

イサーン地方はラオスと国境を接していて、ラオスの影響を多く受けています。食べ物を始め、イサーン地方の方言はラオス語の様でラオスでも通じます。例えば「マイペンライ」という言葉は有名だと思いますが、これをイサーン地方の方言だと「ボーベンニャン」となります。

イサーン地方は北部のチェンマイ、中部バンコク、南部プーケット島等と違って見どころも少なく、観光客にはあまり興味が無い場所だと思います。
そして、タイ人の中では「イサーン地方=貧乏地方」という認識があります。日本に出稼ぎに来ているタイ人女性の多くがイサーン地方出身と言われています。
イサーン地方の田舎道を車で走っていると、時々豪華で大きい家に出くわします。土地の人に聞くと「日本御殿だ」と教えてくれました。出稼ぎで稼いだお金で建てた家だそうです。

ところで私はイサーン料理が大好きです。それというのも離婚した元夫がイサーン地方コーンケーン出身だったからです。彼の家族は皆バンコクに住んでいましたが、皆が集まって食べる料理はイサーン料理でした。イサーン料理の特徴は、パームシュガーなどの使用が少なく、酸味や辛みが強いことです。

イサーンでは、普通の白飯よりカオニャオ(ข้าวเหนียว)もち米が食べられています。少量を手に取って丸めて、おかずと一緒に口に入れたり、おかずの汁に付けて食べます。
イサーン料理は手で食べることが多いです。そして、北部地方や中部地方の料理より辛いと思います。

では、有名じゃないかもしれないけど私が好きなイサーン料理をご紹介します。

スップノーマイ(ซุปหน่อไม้)

タケノコの和え物・サラダです。先にも書きましたが、イサーン料理は辛いです。その辛いイサーン料理の中でもかなり辛い部類に入ります。
注文するときに「唐辛子1本にして」と頼むと良いと思います。

タケノコと言っても日本のタケノコみたいなのでは無く、「ノーマイ・ドーン」というタイの発酵タケノコを使います。それをナンプラーやミント等ハーブと和えるのですが、多分日本にはない独特な味です。それ故に癖になり病みつきになります(笑)モチ米と一緒に食べると最高に美味しいです。

コー・ムー・ヤーン(คอหมูย่าง)

イサーンの肉料理の中で一番好きなのがこれ。
コー(คอ)=喉
ムー(หมู)=豚肉
ヤーン(ย่าง)炙り焼き
豚の頬から首部位のお肉です。日本では豚トロと呼ばれている部位です。これが、脂が乗っていてジューシーで堪らないんです。
ナムチム(つけダレ)も辛いですが美味しくて、もち米に付けて食べても美味しいです。



クン・チェー・ナムプラー(กุ้งแช่น้ำปลา)

これも大・大・大好きです(笑)
クン(กุ้ง)=エビ
チェー(แช่)=浸す
ナムプラー(น้ำปลา)=魚醤
直訳すると、「エビをナムプラーで浸したもの」となります。
ナムプラーで浸した「生エビ」の上に唐辛子やニンニク等をレモン汁で和えたタレをかけて食べます。激うまですが激辛です。

辛さは、お店の人に唐辛子の本数を伝えて調整してもらってください。これは、イサーン料理全般に言えますが、「あまり辛くしないで」だと全く辛く無かったり、タイ人感覚での「辛くない」で凄く辛いときがあります。唐辛子(プリック)の本数を伝える方が確実です。
そして、生ものなのでタイで食べる場合は、食中毒の危険性があるので比較的清潔な店で食べた方が良いです。

トム・セープ(ต้มแซบ)

トム(ต้ม)=煮る、茹でる (トム・ヤム・クンのトムと同じ意味です。)
セープ(แซบ)=イサーン地方の言葉で「美味しい」タイ語で美味しいは「アロイ」と言います。

ナムプラーと唐辛子、こぶミカンの葉、レモングラス、パクチー等のハーブ類と豚や牛の内臓(モツ)を煮込んだスープです。酸味付けにタマリンドを使っているので、コクが出て美味しいです。
見た目は辛そうではありませんが、激辛なので注意してください。


プラードゥック・ヤーン(ปลาดุกย่าง)

プラードゥック(ปลาดุก)=ナマズ
ヤーン(ย่าง)=炙り焼き
ナマズの炙り焼きです。これが本当に美味しいんです。私はタイに住み始めるまでナマズを食べたことがなかったのですが、初めて食べた時から恋に落ちましたw
少し辛いタレをつけて食べます。もち米と一緒に食べると更に美味しくなります。

私がタイに住んでいた時は、お腹が空くと近くの市場や屋台にこれらを買いに走っていました。懐かしい。。。
今これを書いていて、ナマズ焼きが食べたくなった(笑)

イサーン料理はまだまだあります。
今日は、私が大好きな物を紹介しました。普通のタイ料理店では提供していない物もありますが、機会があったら是非食べてみてください。
次回は、イサーン料理の中でも皆さんに比較的知名度があり、尚且つ私が好きなものを紹介します。

イサーンの食の旅はまだまだ続きます。



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