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熱々の茶

日曜日のバイトを終え、今回も投票してきた。

とは言ったものの、恥ずかしい話、わたしがちゃんと投票に行くようになったのは、仕事をクビになり、ふらふらと暮らし、そのうちアルバイト生活をはじめてからである。

クビになる前の人生では、投票所のバイトを何度かやった。
投票所の職員たちを見て、わぁ〜大変そう〜って思ったことのあるひとはまずいないだろう。
でもこれが地味にキツい、始発でも間に合わないケースがあるくらい朝がはやい、そして永遠に終わらない。

投票するとき、記載台の向かいに、長机に5人くらい並んで座っている人間(主にジジババ)がいるのにお気付きですよね、立会人です。
ふんぞりかえっているジジも見受けられますが、別にあのひとたちは悪い人間ではないです、とにかく本当に暇なのです。

なぜ、立会人の話をしたかというと、
(わたしの元職場管轄では)何故か各投票所には大抵、比較的若手の女職員が1人は配置される仕組みになっていました。
お茶汲みをさせるためです、1時間おきに熱々の茶を立会人のジジババに配給するのです(他の職員と同様の作業をしながら)、ちなみに夏でもだよ?暑い体育館で!

朝の茶から始まり5回目くらいになってくるとマジで腹が立ってきます。
熱々の茶を配給すると、すぐ、ちゃんとズズズと啜るジジ、テメエは赤ちゃんですか?、それにジジどんだけ膀胱が伸びきっているのでしょうか、茶のペースと便所のペースが合ってねえ。
全く悪い人間ではないのだし、悪いのは、ただただこの悪習…と自分をなだめながら、また次の熱々の茶を準備しに行きます。

投票に行くと、あの悪習の有無をチェック、今回は机に飲み物がなにもなかった。
(元職場では悪習続いててほしいな、ウケるから)

全国であの茶に魔がさして雑巾汁等を入れてしまった人間が今の今まで1人もいないのかどうか、たまに思い出しては気になります。
っていうか、社会の、熱々茶や熱々コーヒーの悪習により、ジジ側の体に害がないレベルの気晴らし(という名の悪事)を働いた経験がある女たちはどのくらいいるんだろうな…
知らなくていい…

投票所の仕事は常に眠気と戦いながら、絶対に間違いがあってはならない作業を淡々とこなしていくだけです。(キツい)
突如、学◯員さんのイカれババに「ねえ!!!!!◯◯党の候補者はいないの?!いないの?!」と体を揺すられるハプニングなどで目をぱっちり覚ましたりしながら…

学◯員のババのことを書いたら、学◯2世の知人のことを思い出した。
知人には信仰心はない、生まれた時から名簿に名前が乗ってしまっているだけだ、神社にもお寺にも行ける。
が、選挙の話題のときだったっけか、占いとか縁起とか呪いとかの類のものを一切気にしないタイプの知人が「共産党に入れるとバチが当たるかもしれない…」と神妙な顔で言っているのを聞いたとき、「そんなことあるわけないじゃん!」なんて簡単に言うことはできなかった。
わたしにはわからない、社民党ならいいのかとかそういう話じゃないから。
何も言えないのが、そのバチを解れないのが、悲しかった。

話がそれましたが…

投票に行くと、開票速報を見る行為がギャンブルの結果を確認する行為かのようで少し楽しく思えます。
(しかしながら大抵は大金を失った気持ちになるのですが…)

勝手に1000万すった気持ちになり夜眠れなくなったりしながら、生きているかぎりは投票に行こうと思います。

わたしの中で選挙はずっと熱々の茶(行かなかった言い訳)

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