「クラッチキングになれる問題集」VALORANT勝手に講座
VALORANTで一番緊張する瞬間「少人数戦」一つのプレーでラウンドの運命を決め、場合によっては試合の流れを大きく変えます。
そんな重要な場面で特段高いパフォーマンスを発揮するプロ選手がいることは皆さんご存じでしょう。
昨シーズンであればEGのCOM選手やFNCのBoaster選手、NAVIのShao選手などが頭に浮かびます。
日本ではZETA laz選手やDFMに加入したneth選手が代表でしょうか。
今回は少人数戦において大事な部分を解説し、その後に問題集を制作してみましたので参考にどうぞ。
基本編
1.銃を持とう
「スキル使うのをやめましょう」憧れも捨てるべきですが、少人数戦で無理にスキルを使うことは非常によくない動きです。
そのスキルで有利になればいいですが、ドローンやリコンは壊されしまいがちですし、タイミングによってはその隙で撃ち合うことが出来ずに死んでしまいます。
結局は相手をキルすることが勝利に繋がることが多く、最終的には自分のフィジカルを信用するしかありません。
これにつながることですが無駄なリロードもやめるべきです。
2人倒すのにVALORANTで10発も要りません。
基本的に自分のポジションがバレていなければリロードするべきではないのです、情報はそれだけ重要です。
2.カバーを取られにくい撃ち合い方
さて次はフィジカル自体を上げましょう。
複数人相手に撃ち合うのはやりたくはありませんが、それでも一瞬の隙をついて複数キル取るためには「体の動かし方」が意外と大切です。
例えば相手がダブルピークしてきた時に遮蔽物が無い場所でしゃがんで待っていたとしましょう。
正々堂々と体を一切動かさないわけですから自分は2人を倒す時間が必要です。これを2秒だとしましょう。
これに対し敵の1人は1秒で敵を倒せば勝つことができ、もう1人に至っては2秒以内で敵を倒せばトレードになります。
普通に考えて自分が2人倒す時間で敵が自分を倒せないわけがありません。
そもそも1人目とも平の撃ち合いですからその時点で負けるかもしれません。
ではどうしましょうか、弾を避けるんです。
もう少し深く突っ込むと「ステップを踏む」ということです、VALORANTはそれなりに足の速いゲームで、左右に動くとなかなか弾を当てることが出来ません。
これを利用して行うのが切り返し撃ちでこれが対複数人では大事になります。
多分一度は見たことありそうなこのプレー、Cnedが出るのが早かったりそもそもCrashiesのAIMで勝っているのは事実です。
しかしよく見てみると1人目を倒した後に右にステップを踏みShaoの弾を避けながらもう1人キル、そして最後のANGE1の弾をもう1度ステップとしゃがみを入れることで弾をまた避けています(よく見ると画面左側に瓦礫が飛んでおり、避けてなかったらヘッドショットになっている)
勿論それでもヒラの撃ち合いをしてるわけですから不利なのは間違いありませんが動かずにヘッドショットを献上するぐらいなら的当てゲームを少し難しくすることが献身的です。
3.カバーを取り合おう
逆に自分たちはカバーを取り合いましょう、取らないとこうなります
説明するまでもなく最悪のプレー、完全に1人ずつ勝負してしまっています。
簡単な確率の話ですが5割勝てる1on1を4回繰り返せば16分の1では勝ててしまうんです。
実はACEも1on1を繰り返すだけなら32分の1で発生させれるんです。
ですが実際はそうはなりません、こちらはZETAのすべての試合の人数状況の結果です。例えば先ほどの4on1の状態では175回やって1度しか負けたことはありません。
4on1というのは16分の1より明らかに高い確率で勝てるんです。逆に適当なことをすれば負ける可能性を作ってしまいます。
それが少人数戦の肝です。これを理解しましょう
4.冷静に情報を整理しよう
これは少人数戦に限った話ではないかも知れませんが「今何対何なのか」「残り時間は何秒なのか」「自分のスキルは何を持っているのか」これらを余裕があるタイミングで状況を整理し
そしてどうすればこのラウンドに勝てるかを考えましょう
これは少人数戦に限った話ではありませんがラウンドをどうやって最終的に勝つのかを常に考えなければいけません。
例えば2on3で撃ち合うリスクだけを見て縮こまっていては人数差を覆せず負けてしまいます。
ならばどうにかしてカバーを取られずに1キルをもぎ取るしかなく、逆に人数有利ならカバーを取れるように動かなければいけません。
これを行うには経験や見直しが不可欠ですしセンスも問われます。難しい話ですが少人数戦に勝ちたいなら外せない要素です。
そのためのデモンストレーションがここからのの問題集ですので是非やってみてください。
問題集
問題集の前に少し前置きを、今回は確率の高い思われるものを答えとしていますが少人数戦には絶対的な正解は少ないためあくまで筆者の答えとなります。
しかし回答の後に解説として同シーンでのプロ選手のプレーを載せていますので参考にしてみてください。
※簡単なレギュレーション
・武器はバイラウンド用のものを持っているとする
・設置後の問題は特に記載がなければ時間が40秒ほどあるものとする
1問「クラッチキングの戦い方」
さてまずは1on2からいきましょう、
状況はAセットに対して味方は粘ったもののサイトを掌握されました。キルログからブリーチがいるのは分かっていますが、スカイはスキルをサイトに使っておらずどこにいるかわからない状況、そして設置音がしました。
自分はサイト手前のCTまでこれています、さてどうするのが正解でしょうか
答え
このシーンの元ネタと結果はこれ、一時的な隙を突くことで有利な1on1を2回繰り返しLaz選手が流石のクラッチを見せました
答えとしては「足音を出さず最速で入る」というものです。設置中は1人が射線を切り撃ち合うことができず擬似的な1on1が起こります。
しかも今回はスカイがカバーに時間を要したことで噛み合いが発生したことが大きな勝因となりました。
ここでもしサイトに入らずに待ってしまうとサイト中の情報がどんどん古くなることでポジションニングがわからなくなる上、スカイの大裏からのラークなどの可能性も出てくるためどんどん不利になっていきます。
もしメインに引かれカバー勝負されたり、クロスを組まれると勝ち目は非常に薄くなります。
その可能性を考えたLazは素早く勝負を仕掛ける判断を行いそして持ち前のAIMで倒していきました
2問「読みとプリエイム」
自チームは少し時間がかかりながらBの設置、その後すぐに自分以外が削られ1on2になります、自分は一瞬Cリンクを視認し誰もいないことを確認しました。
Aリンクには最後の仲間を倒したことでジェットがいることが確定、もう1人残っているのは映っていないキルジョイです。
スキルは特になし、キルジョイはどこにいるのでしょうか。
なおあくまで予想であって確実でなくて良いとする。
答え
確率が高いのはBメイン側です。
理由としてはB設置している時点で時間が経っておりローテが間に合っていないわけがなく、今からCサイト奥からゆっくりリンクに来る可能性は低くしかもキルジョイは大抵の場合Cサイト側にいますからAリンクの可能性も低い状態です。
となると最後の選択肢、自分たちの居たメイン側ではないかというロジックが完成します。
参考シーンはこちら、一度Cリンクを確認したShaoはメイン側に丁寧なプリエイムで1on1に持って行きました。その後のBuzzとの読み合いも見事です。
特にShao選手は巧みな読みを生かしたプリエイムがクラッチシーンでは目立ちます。
勿論Cリンクから来る可能性もあったので横を突かれて負ける可能性もありましたが、この辺りのリスクヘッジができるかも大事な部分です。
問3「上下」
Aへエントリーした自チームはトレード合戦の末1on2となり最後のソーヴァも扉を壊す音で位置が確定しましたが設置が通っていません。
しかもおそらくかなり近くまで来ていると。
ポジションはジェットがクロコン上、スパイクのオーメンは黒コン近くです。
なお自チームにはオーメンのスモークが10数秒後に使えるのみとし、敵ソーヴァにはドローンやリコンなどがあり、残り時間は1分程度あるとします。
答え
さて同じシーンはZETA vs RRQのAcent、回答は設置フェイクからの二段でのダブルピークでした。
これはソーヴァ視点では時間が経てばスモークスキルでのリポジショニングや遅延などがあり、なんとなくポジションがわかっている状態で倒しに行きたいはずです。
しかもリコンが上がっているためスキルを使いながら設置の隙を突こうとしてくるかもしれません。
なのでZETAは設置音でピークやスキルを構えることを誘導し、ダブルピークで確実に有利な撃ち合いを行うことでラウンド取得を行いました。
人数有利の場面では撃ち合うことをしないことが美徳のように思っている方もいるかもしれませんが、有利な撃ち合いを自分たちで作り出すのも大事な部分です。
問4「意識の外から」
さて自チームがAへのエントリーを行いましたが人数を削られ1on2、しかも自分は45HPと削られてしまいますがサイト中にラストの2人いることは分かっています。
スパイクはスイッチに落ちておりカーテンまで炊かれてしまいました。自分のスキルはリコンのみ、時間は後50秒さてどうしましょうか。
答え
当時EGのCOMはなんとミッドからのCT周りを選択、誰も警戒していない状態で裏を取ることに成功しました。
これはPRX視点に立ってみるとオーブを取りながらAメインを全力で引く音がしていたのでスパイクの位置から考えてもセーブの判断をした可能性を考え、扉を閉めることにも成功したので裏を見る選択肢が頭から抜けてしまっていました。
こちらが正面での撃ち合いをしないのであれば敵の意識外部分からのアプローチをするお手本のプレーでした。
勝因は足音を鳴らしてでも残り時間を存分にいかし、しかも迷わずCT抜けだったがためにAショートからのCT周りよりも素早く到着した部分でしょうか。
絶望的なシーンでは独創的なプレーで裏を掻くのも必要ですね。
問5「FNSの頭脳」
BからA流れで設置は通したもののCTから3人の足音が聞こえサイトに入ってきそうでリポジショニングする時間は多くはありません。
なお自分たちはスキルがなく、相手もスキルがないものとします。
答え
FNSは何と落書きにどちらも入る選択、しかもあえて自分だけオフアングルで勝負します。
ここで2キルを持っていくことでCrashiesを隠し勝利に持って行きました。
普通ヘブンAでCTからの取り返しではアンダーと落書きやサイト裏などのクロスを組むことが多いですが、人数差がある場合はカバーラインを抑えられ、結局はトレードされてしまうことが多いです。
このシーンでもカバーが遅れたのは基本は落書きポジションであればもう少し張り付き気味に入り、他のポジションとクロスを組むことが予想されるからであり、この辺りも流石の読みでした。
まとめ
問題集どうだったでしょうか、完璧な回答はないのがFPSなので違ったら「なるほどこういう択があるんだな」程度で大丈夫です。
大事なのは「もしこの状況になったらどうしよう」という脳みその体操です。
結論は問題の答えを見ていればわかるかと思いますが「隙を突くこと」です。
特に人数不利の場合は敵の行動を読み、人数差を埋めなければいけません。
その方法が様々なだけで基本は共通しています。
その部分をしっかり理解し経験を積んで頭の回転を早めていけば自ずと強くなっていくでしょう。
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