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女世界一人旅 国別旅の記録:コロンビア

2016年時点の情報なので、現在変わっている部分もあると思います。
渡航の際はご自身で確認をお願いします。
載せている写真は全て自分で撮影したものです。

訪問都市:
メデジン
グアタペ
ボゴタ

滞在期間:
2016年11月-2017年1月(合計44日間)

渡航目的:
南米に一番時間をかけて細かくまわりたかった為。
コロンビア入国の数日前に、メデジンで日本人学生の殺害事件が発生し、親からも、滞在予定だった宿のオーナーからも渡航自粛を勧められた。

直近でコロンビアに滞在したバックパッカーの知り合いや、カウチサーフィンで現地人に連絡をし、事件が起きた場所や状況、滞在する場合に安全なエリアはどこかを確認した。

悩んだが既に航空券は手配済みだったこともあり、得られた情報の中から一番安全と思われる方法で渡航を決意した。

結果的にこの国が気に入り滞在期間が世界一周の旅で訪れた国の中で最長になった。

① 街の様子、治安

メデジン:
エリアによって雰囲気が異なる。

El Pobladoはメデジンの中で治安の良い場所と言われており、外国人が多く、オシャレなバーやショップが多い。

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セントロは人が多く賑やか。

特別に危険な感じは無いが、スリなどには注意が必要。

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最初は心配だったので、Free walking tourに参加して団体で行動して街の様子を見た。

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慣れてきたら一人でも普通に歩けるようになった。

イタグイは中心部から少し離れているが、このエリアに国内避難民が住んでいる。

ボランティアで子供たちにクリスマスプレゼントを届けに行った。

簡単な造りの家が並んでいる。

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観光客向けの場所ではないので、行くなら現地を良く知る人同行の上、集団行動で。

クリスマスシーズンだったので、夜はいろんな場所でイルミネーションを楽しめる。

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コロンビアは南米でもクリスマスイルミネーションが有名。

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キリスト誕生の様子を表したミニチュアpesebreがショッピングモールなど様々な場所に登場。

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メデジンの気候は年を通して春のようで過ごしやすい。夜は肌寒いので上着が必要。

ボゴタ:
首都。大きな建物もあり都会。特別治安の悪さは感じない。

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最初は心配だったのでメデジンの時と同様、free walking tourに参加して街の様子を伺った。

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② 交通

メデジン:
色んな交通手段が整っている。

Uberも機能しておりよく使った。

市内は電車移動が便利。通勤ラッシュの時間は日本並みに混む。

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Metro Cable。これで通勤する地元民もいる。

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当時できたばかりの路面電車。

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もちろんバスも使える。よく楽器などを演奏してチップを集める人が乗ってくる。

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ボゴタ:

メデジンからボゴタへは夜行バスで移動。
市内移動はタクシーやUberが便利。

トランスミレニオという路面バスがあるが、私は現地の友人と一緒に移動する時だけ使った。

コロンビアのマナーとして、タクシーのドアは優しく閉める。
日本と同様に強く閉めると怒るドライバーがいるらしい。

メデジン滞在中、現地ホストの隣人がタクシーに乗った際、トランクに載せていた荷物をドライバーに持ち逃げされたと言っていたので注意。

③ 人・生活

滞在期間が長く本当にたくさんの方にお世話になったのだが、みんな明るくておしゃべりで親切。

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英語は通じないが、簡単な言葉でも勇気を出してスペイン語で話しかけるとにこにこしながら返してくれる。

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ヨーロッパで何度か経験したアジア人に対する偏見も感じることはなかった。

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サッカーが人気。地元チームの熱狂的ファンが多数。

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キャンドルナイト。12月7日に家族や友人と集まり家の外にロウソクを飾り、願い事をする。

クリスマス。
コロンビアの人にとって一年の中でも大切な行事。
コロンビアのクリスマスイルミネーションは有名で、街の至る所でイルミネーションが見られる。

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家ではクリスマスツリーを飾り、家族と時間を過ごす。

年末年始。

おもしろい風習がたくさんあった。

黄色いパンツを履く(ホストファミリーは履いていなかったが、お店で売っていた)

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願い事をしながらブドウを12粒食べる。

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かばんを持って家のまわりを一周する。来年もたくさん旅ができますように。

クリスマスデコレーションは年明けまで継続。

超陽気な音楽を爆音でかけて、朝まで踊り続ける。
外は花火というか爆竹の音が鳴り響いている。

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みんなこういう状態なので、うるさくても近所迷惑にならない。

④ 食べ物

コロンビア料理は全体的に美味しかった。

Ajiaco:
肉と野菜のシチューのようなコロンビアの代表料理。

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Solterita:
オレンジ色の甘いお菓子。
屋台でよく見かけた。おいしい。

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チキンステーキ:
El Pobladoにあるファストフード店で食べた。
スタッフのおっちゃんおばちゃんが良い人すぎて何度も通った。

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Empanadas:
ひき肉などが入ったパン。おやつにちょうど良い。

Crepe de waffle:
地元で人気のレストラン。スタッフは家計を支えるシングルマザーらしい。

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サンコーチョ:
肉や野菜などが入ったスープ。
イタグイのボランティアに行った際に地元の人がつくってくれた。美味しかった。

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Arepa de chocolo:
トウモロコシの甘いパンケーキ。
安いのに美味しすぎて存在を知ってからほぼ毎日食べた。

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お店も多いが家庭でもよく作られるのでスーパーにはアレパの生地がたくさん。

コーンフレーク:
日本とは比にならないほどたくさんの種類がスーパーに置いてある。

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ハメス・ロドリゲスのコーンフレークをチョイス。

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Tamal:
バナナの葉っぱに包まれているちまきのような食べ物。
クリスマスの時に出してもらったが脂っぽくて口に合わず。

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Oblea:
ゴーフルみたいなお菓子。ホストがジャムで顔を描いてくれた。笑

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Chocolate con Queso:
温かいココアにチーズの塊を入れたおしるこみたいな飲み物。

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南国のフルーツ:
コロンビアのスーパーには日本では見たことのないフルーツがたくさん並んでいて、安くておいしい。

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スペイン語学校ではフルーツの試食会が開催された。

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ホストの家では毎日フルーツのスムージーを作ってくれた。

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chicha:
南米のお酒

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マクドナルド:
コロンビアではお米のメニューがある。

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⑤ 宿

・メデジン

約40日間の滞在のうち、一般の安宿、日本人宿、現地人の家にそれぞれ1/3ずつ滞在した。

The Garden of Blues Hostel:

コロンビアで一番最初に滞在した宿。
一泊約1,100円。朝食付き。滞在者は欧米人ばかり。

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事前に地元の人に調査したところ、外国人が安全に滞在するならEl Pobladoというエリアが良いとのことだったので、このエリアにあるレビューの良い宿を選んだ。

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本館と別館があるのだが本館のすぐ近くにある別館の部屋になり、静かで快適で何度も延泊した。その後の旅で家に泊めてもらったりお世話になる人とこの宿でたくさん出会えた。

コロンビア入国初日はかなり警戒していたので、昼間に近くのスーパーに行くだけでも同じ部屋の人についてきてもらった。

日本人宿:

殺害された日本人大学生が泊まっていた、メデジンの宿。

当初は初日からこの宿に滞在予定で予約を入れていたが、事件直後にオーナーから連絡があり、渡航は控えたほうが良いということ、しばらくは学生のご遺族が宿を使うので来たとしても受け入れができないということを言われた。

既に日本の実家からこの宿宛に荷物(コンタクトなど補充したいもの)を発送済みだったので、メデジンに到着して数日経ってから、荷物を受け取りに宿を訪れた。

事件は宿のすぐ近くで起きたのだが、それが信じられないくらい静かで平和な雰囲気の住宅街にあった。

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当時は事件発生直後で一般の宿泊者の受け入れはしていなかったが、オーナーと直接お話をして、宿の犬の毎日の散歩を条件に通常より少し安い価格で2週間弱宿泊させてもらうことになった。

この宿には日本に興味があるコロンビア人も集まっており、宿でカラオケやちらし寿司パーティーなどのイベントが定期的に行われていた。

ここで多くのコロンビア人やメデジンに住む日本人とのつながりを作ることができ、コロンビア滞在が充実したものになった。

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現在は宿の営業を停止している。

現地の人の家にホームステイ:

日本人宿で知り合った、日本大好きな女子高校生の家に泊めてもらった。

場所は中心部からバスで移動が必要な山の中だったが、既にコロンビアの生活に慣れてきていたのでそこまでハードルは高くなかった。

今まで何人か日本人女性をホストしており、お父さんお母さんもフレンドリーで本当に家族のように接してくれた。

クリスマス、年末年始など大切なイベントの際にも、おじいちゃんおばあちゃんや親戚との集まりに私を連れて行ってくれた。

・ ボゴタ

Republica Hostel Bogota:

安宿。一泊約900円。朝食付き。

中心部から少し距離があったが、レビュー重視で決めた。

清潔で静か。昼間にロビーでオシャレなフリマが開かれていた。

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⑥ ショッピング

・ メデジン

メデジンには大型のショッピングモールが複数あり、賑やか。

Santa Fe:
クリスマスツリーデコレーションが豪華なショッピングモール。
スケートリンクもある。

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セントロ:
コロンビアらしいお土産を買える土産物店がある。

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El Poblado:
メデジンの洗練されたエリア。
おしゃれなカフェやショップが並び、お買い物を楽しめる場所。

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民芸品を売っている場所や

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ファーマーズマーケット

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フリーマーケットは普通に欲しいものがたくさんあってここでカーディガンを購入。

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Mercado de San Alejo:
広場で行われる大きなフリーマーケット。
コロンビアらしいお土産を買える。

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丘の上のマーケット:
メトロカブレで登った丘の上でもマーケットが開かれていた。

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・ ボゴタ

ダウンタウン:
路上に店が並ぶ。南米らしい光景。

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屋内の土産物店もある。

ショッピングモール:
大きなモールが複数ある。

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Monserrateの丘の上:
ケーブルカーで登ってボゴタの街を一望できる丘では日が落ちてからも土産物店が開いていた。

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⑦ 犬

都市部であるボゴタやメデジンでは野良犬は見かけなかった。

El Pobladoでは、おしゃれをしている犬をよく見かけた。

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グアタペでは野良犬が多く、観光客の集まるレストランや露店付近でご飯を探していた。

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イタグイにも野良犬がいて子供たちと遊んでいた。

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メデジンでスペイン語を教えてくれた先生が、個人で保護活動をしている人の施設に連れて行ってくれた。

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⑧ スペイン語勉強

コロンビアのスペイン語の発音は南米の中でも綺麗だと言われていると聞いたので、今後の南米の旅を充実させる為にコロンビアでスペイン語を勉強することに決めた。

まずは、治安が良いと言われているEl Poblado内で語学学校を探し、
いくつか見学してからToucan Spanish Schoolという学校にとりあえず一週間授業を申し込んだ。グループレッスンのコースだったが他に生徒がおらず実質マンツーマンだった。

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語学学校に通っている最中、日本人宿経由で、メデジンの大学で日本語を教えているコロンビア人女性を紹介してもらった。何度か会った後、先生の方から、大学が休みに入って時間ができるので、自分も日本語を勉強したいからLanguage exchange(私は彼女に日本語を教え、彼女にはスペイン語を教えてもらう。無料。)しないかと提案してもらった。

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結果的に私が語学指導のプロにスペイン語を教えてもらう時間の方が圧倒的に長くなってしまい申し訳なかったのだが、先生に毎日、2週間スペイン語を教えてもらって、日常で使う簡単なスペイン語をかなり身につけることができた。

授業だけではなく色んな場所に連れて行って文化についても教えてくれた。
コロンビアという南米の地で、日本語がぺらぺらなコロンビア人にスペイン語を丁寧に教えてもらえたのは本当にラッキーだった。

⑨ 観光地

・ メデジン

夜景:
丘の上から眺める夜景が綺麗。

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Santa Elena:
8-9月頃に花まつりというイベントが開催される場所。
お祭り期間外の年末でも人はけっこういた。
次回来る時は参加したい。

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・ グアタペ

メデジンから日帰りで行ける超メルヘンな街。

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メデジンの宿でツアーに申し込み、ルームメイトのヨーロッパの女の子たちと4人で一緒に行った。

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la piedra del peñolという巨大な岩に階段で登り、その頂上からの眺めが素晴らしい。

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イギリスとオランダの女の子たちと1日集団行動をしたが、何度かアジア人に対する(悪気のない)差別的な発言があって気になった。

アジア人は全部写真に撮って模倣する、とか、いつもピースする、とか。

・ ボゴタ

Museo del Oro:
金の博物館。
そんなに興味はなかったが綺麗なカフェがあったのでそこで休憩。

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Museo Botero:
コロンビアを代表するボテロの作品が展示されている博物館。
描かれている人物はみんなふとっちょでおもしろい。

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Monserrateの丘:
夜景がとても綺麗。ケーブルカーで丘の上に登る。

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夜の移動が心配だったので同じ宿の人と行った。

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この時一緒に行ったドイツ人バックパッカーにも、アジア人はみんな心配性で臆病だと言われて、なんでヨーロッパの人はアジア人を一括りにして話す人が多いのか疑問に思った。

⑩ お世話になった人

本当にたくさんの人にお世話になり、助けられた。

コロンビア人女子高生:

日本を心から愛するコロンビア人JK。
日本人宿で偶然知り合い、約2週間自宅に泊めてくれた。

家には漢字の練習帳や日本のお土産コレクション(お菓子はパッケージまで綺麗に保存)があり、朝は彼女の昭和の演歌(Youtubeで知ったらしい)の歌声で起きることもあった。

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クリスマスや年末年始という家族で過ごす大事な期間も、全て私を同席させてくれた。おかげで彼女の父方の祖父母の家にも母方の祖父母にも行かせてもらい、本当にローカルな生活を体験することができた。

ご両親も本当に親切で、メデジンに家族ができたみたい。
彼女がいつか日本に来る時は恩返ししたい。

先生:

メデジンの大学で日本語を教えている女性。

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同じく日本人宿経由で知り合い、大学が休みに入る期間スペイン語を毎日教えてくれた。

スペイン語を教えてもらう代わりに日本語を教えることになったのだが、大学の先生なので日本語のレベルが非常に高く、質問されても私がわからない内容もあるくらいだった。

授業以外にも、私が行きたかった動物の保護施設を調べて連れて行ってくれたり、航空券の手配(以前オーバーブッキングに遭った際に発行してもらった割引クーポンを利用したかった)の為に航空会社のカウンターまで同行してくれたり、観光案内しながら文化についても教えてくれ、感謝しかない。

日本人ノマドワーカー:

仕事をしながら世界を旅する日本人男性。

メデジンで知り合い、彼が2週間日本に一時帰国するタイミングで私の壊れたカメラを預かり、日本で修理依頼を代行してくれた優しい方。

愛用していたカメラのレンズに傷が入ってしまい、ボゴタで修理屋に行ったがレンズ在庫がない為最低2ヶ月かかると言われ困っていたのだが、彼のおかげでその後の南米の国で綺麗な写真をたくさん撮ることができた。

貴重な日本滞在期間に面倒を引き受けてくれて感謝。

現地在住の日本人男性:
日本人宿経由で知り合った、メデジンに30年以上住んでいる男性。
仕事の合間を縫って、日本への荷物発送手続きを手伝ってくれた。発送に必要な書類の数が多くて驚いた。

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スペインの語学学校でテキストなどの荷物が増えてしまったがこのタイミングで送付でき、身軽になった。

⑪ 総括

今まで訪れた国の中で思い出が詰まっている国ベスト3に入る。

到着前は知り合いが一人もおらず、日本人殺害事件が発生したことで渡航自体迷っていたが、行って本当に良かった。

人はみんな明るく優しく、部外者に対しても心がオープン。

ごはんもおいしい。気候も過ごしやすい。

他の国に比べて特別に治安が悪いわけでもない。

海外を旅している以上危険な目に遭う可能性はいつでも、どの国でもある。

決してネットの情報や、イメージだけで判断してはいけない。

現地在住の人に自分で連絡を取り、リアルタイムの情報を集める。

その上で自分の意志で渡航を決めたなら、一番安全な方法で移動、滞在する。(空港から滞在先までの交通手段の確認や、危険なエリアの把握等)

滞在期間中は常に注意を払いながら過ごす。(外出時の持ち物は最小限にする、夜に一人で出歩かない、事件に巻き込まれた時の対応を考えておく等)

これが旅人の基本的な心得だと思う。

怖いというイメージだけで、素敵な国との出会いのチャンスを逃さないでほしい。

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