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メモ:ワールドカップ

普段サッカーのことなど全く考えないで生活しているくせにこういうときだけワールドカップをネタにするのはやり口が汚いじゃないかと言われれば返す言葉もないのだが、こういう機会を利用しないと何もかけない気がするので許してください。

小学生の頃イナズマイレブンが爆流行した影響で、サッカーに興味がないやつは人権がなかった。ぼくですらなんとなくその雰囲気に迎合し、七夕の短冊に「川島選手みたいなゴールキーパーになりたい」という媚びたことを書いたくらいだ。あのころは少し社会性があったので、自分を押し殺して生きていた気がする。辛かった……

ぼくのような人間にはサッカー部に対する本能的な嫌悪感が内蔵されているので、日本代表のシュッとした感じがそもそも気に食わない。まずい、サッカーの悪口が自分でも驚くほどポンポン出てくる。こわい。そろそろやめておきますね。

なので試合が始まる前までは、日本サポーターの皆様がゴミ拾い笑。コスプレ笑。普段真面目に各々仕事をしてるやつらがなに調子こいてんだと冷笑していた。

でもやってたら見ちゃうよね。お恥ずかしながら、金髪の人がゴールを決めたときには無意識でデカ目の声を出していた。

テレビには金星に沸く日本代表の面々が映し出されるが、ぼくは「その画が見たいんじゃないんだよな〜」と思った。

負けたドイツ側の顔が見たいのだ。

格下に敗北した人間の顔というのは、実に趣ぶかいものがある。あまり気持ちのいい趣味ではないが、絶対みんな好きなはずだ。

ぼくが底辺高校球児だったころ、明らかに自分たちより強いチームに奇跡的に勝てたことがあった。ぼくもあわやホームランのフェンス直撃打を相手エースから放ち、意気揚々と試合後のミーティング(勝ったので反省が少なく、すぐに終わる)を終えた。

対して相手チームのミーティングは延々と続き、お通夜のような雰囲気だった。

それを見たときの痛快さといったら!!あの、「こんなに理不尽なことがあるのか……」といったような顔は今でも忘れられない。人生はそう甘くないということを我々は彼らに教えてあげられたと思う。こんなに気分がよかったこと、人生でそうなかった気がする。その後みんなで食べた一風堂のラーメンが信じられないくらい美味かった。  

なのでテレビ局のみなさんは、もっと「負けた側」の表情にもフィーチャーしてください。

追伸 若手が謙虚なコメントをしているなか、1人浮かれまくってる長友が好きです



 


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