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No.106【㈱日本M&Aセンター来島事前質問事項に対する回答】

令和4年3月定例市議会一般質問作成にご協力を賜った㈱日本M&Aセンター社が、今月末取材に来島されます。
事前に小職宛ご質問があった項目について、自己の情報整理も兼ねて、以下の回答を作成しましたので、公開致します。

各質問に対して、以下の⑴〜⑸の資料の該当ページを表示して回答とさせて頂く場合もございますので、悪しからずご了承くださいませ。

対馬市の主な計画等のURL リンク↓↓↓
⑴第二次対馬市総合計画後期計画(2021〜2025)https://www.city.tsushima.nagasaki.jp/material/files/group/6/dai2zisougoukouki.pdf

⑵対馬市長期人口ビジョン(令和2年1月)https://www.city.tsushima.nagasaki.jp/material/files/group/25/tyoukijinkobijyon-r2.pdf

⑶対馬市まち・ひと・しごと 創生総合戦略(令和2年度〜令和7年度)https://www.city.tsushima.nagasaki.jp/material/files/group/25/soukousennryoku-2_2.pdf

⑷対馬市観光振興推進計画

⑸対馬市空き家バンク制度

town labo(対馬市)↓

【質問内容】
・対馬市は、その豊かな自然や資源を生かし水産業や林業、農業、観光業が盛んと伺っています。対馬市の産業について詳しくお教えください。(過去から現在まで可能な範囲でお教えいただけますと幸いです。)

〈回答〉
◯対馬市の産業構造等の現状
⑶p.8〜p.14参照。
最新経済センサス調査結果↓↓↓

◯対馬市の産業構造等の推移
3つ目の項目『産業別人口』(昭和55年〜平成27年の5年毎のデータ)↓↓↓


・対馬市の風土や市民性など、お教えいただけますでしょうか。
〈回答〉
◯風土
 海に囲まれた対馬は、対馬暖流の影響を受ける温暖で雨が多い海洋性の気候です。春はアジア大陸からの季節風で黄砂が運ばれてきます。この頃は寒さと暖かさが交互にやってくる三寒四温の時期でもあります。約ひと月の梅雨がありますが夏は比較的涼しく過ごすことが出来ます。秋は時々台風がやってきて雨量も多いほうですが、10月頃から晴れた日が多くなります。冬は大陸からの強い季節風で肌寒く冷え込みがきびしくなりますが、雪が積もることはあまりありません。

年間の気温・年間の降水量の折れ線グラフ

◯市民性(私見)
鎌倉時代から宗家が継続支配
⇒保守的、お上に従順、主体性乏しい
⇒村八分を怖れるため協調性⁉️が高い
異常なくらい同調圧力が強い↓↓↓


・対馬市の人口の推移、平均年齢や若者のUターン率の現状についてお分かりになる範囲でお教えください。
〈回答〉
◯人口関連統計
まず、〔パネル①〕1980年から2030年(推計)までの対馬市の総人口と年齢階級別人口推移をご覧ください。1980年に50,810人いた総人口は、2030年には21,815人と50年間でほぼ現在の総人口と同等の約29,000人減少します。また、青で示した年少人口(0~14歳)、オレンジで示した生産年齢人口(15~64歳)、シルバーで示した老年人口(65歳以上)の年齢層別人口の推移から以下のことが読み取れます。年少人口の実数•占率は著しく減少•低下しています。生産年齢人口も実数•占率が一貫して減少•低下しています。一方で老年人口は、2020年頃まで実数•占率が一貫して増加•上昇していますが、2025年から実数が減少に転じます。また、ちょうどその頃生産年齢人口を老年人口が上回る逆転現象が生じます。

その他詳細は⑵参照

◯若者のUターン状況
令和4年3月一般質問拙稿参照
〔パネル⑤対馬市の若者回復率〕をご覧ください。多くの自治体で10代は転出超過となり、20代は転入超過となります。しかし、対馬市では20代でさえ転出超過となっています。特に、女性の転出超過が大きな課題と言えます。はっきり言って異常事態です。対馬に残ることを無理強いしても、残りたいと思える島づくりをしない限りこの状況は変えることができないでしょう。

対馬市年齢層別転出入実績データ等↓↓↓

高校生の志向関連参考資料↓↓↓
⑵p.66以降掲載:『定住・Uターンに関する高校生アンケート調査実施報告書』

・人口増に向け、補助金や空き家バンクなど、行政としてのお取り組みについて、内容とその狙いとともにお教えください。〈回答〉
◯行政の人口減少対策
対馬市しまぐらしガイド↓↓↓


・対馬市における離島ならではの長所や課題がございましたらお教えください。
〈回答〉
◯行政管轄は長崎県であるが、経済上はほぼ福岡圏で、福岡市近隣だけでも対馬三世まで含めるとおそらく島の人口の2倍近くは在住していると思われます。対馬市関連人口や対馬市に転勤を経験した陸海空自衛隊員や海上保安官を含めた対馬ファン層は分厚い。

・コロナ禍で観光業等、影響を受けた産業も多いかと思います。コロナ禍前後の産業等の変化についてお教えください。

〈回答〉
◯雇用調整助成金及び事業復活助成金等の国の支援や、飲食店の時短協力金等の自治体からの支援で倒産及び廃業自体は、把握できる範囲では目立った動きはない。

◯バスやタクシー、レンタカー業界の業績は、企業城下町から中核企業が撤退する時と同様か、それ以上のジェットコースターのような乱高下だと思われます。

◯水産業は、コロナ禍で外食産業が売上げ不振となり、高価な魚種漁獲漁師ほど魚価低迷による悪影響を被っていると聞き及んでいる。

◯宿泊業特に島外との交通の便が悪い北部対馬の業績は改善するどころか過去最悪ではなかろうかと想像に難くない。また、対馬市職員の公金横領不祥事に伴う、体験型観光キャンペーンの対馬市発着商品除外による来島者減少も大きいと思われる。

◯ガソリンスタンドは、数年前に壱岐市から激安業者が進出し過当競争の末勝ち残ったが、その傷が癒えぬ間にHEV車をはじめとする省エネ自動車の普及、観光バスやタクシー・レンタカー需要の激減、更にはガソリン価格の急騰のトリプルパンチで、想像以上の経営危機ではないかと危惧される。

・3月の定例市議会の一般質問にて、対馬市中小企業の後継者不在に起因する廃業問題について言及されました。脇本様が感じられている対馬市の企業経営者の後継者問題や事業承継の実情や課題についてお教えください。
〈回答〉
◯現経営者が、対馬の行く末に希望を持てず、家族を後継者に指名することを望んでいらっしゃらない様子が覗える。

◯島内の情報は良くも悪くも瞬く間に広がる。事業承継を検討していることを知られることによるデメリットをたぶん他所よりも著しく警戒なさっているように思う。

◯元来、少ないパイの争奪戦になりがちな島の経済界にあっては、愈々廃業を回避できない状況に陥ってから、事業承継が顕在化する事象が多くなる傾向があると想像される。

・上記、課題について、市議会として支援について必要となってくるお取り組み等ございましたら、お教えください。
〈回答〉
市議会全体で取組むことはほぼ何も無いと思う。
対馬市においては、事業承継を創業の一部として捉え支援して行くとのことであるが、小職はその手法に疑問を感じている。
それは、ニーズの把握主体が全く異なるからである。対馬市には、先ずは事業承継の売り手側の実態把握が喫緊の課題であり、商工会及び地元税理士事務所と連携して早急に取り組むよう提案したが、行動変様を起こすに至っていない。

※その他、アピールしていきたいこと、お伝えしたいことなどございましたら、何なりとお申し付けください。
〈回答〉
先ずは、実態把握と事業主に事業承継について関心を持って頂くことが、重要と認識していますので、この2点について円滑にことが進むようフィールドワーク後にご指導ご鞭撻をお願い申し上げます。


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