見出し画像

2018年夏の甲子園決勝

まもなく2022年第104回の夏の甲子園決勝が行われる。思い出すのは、2018年第100回大会での秋田代表・金足農業の大躍進だ。

金足農業の三塁手、打川和輝はこんなことを言っていたそうだ。「中学の時、吉田に”金農に行こう”と誘われた。吉田は秋田でもナンバーワンのすごいピッチャーで、同じ学校に入れば自分は絶対エースにはなれない。でも、あいつと一緒に野球がやりたかったんです」

その打川が、吉田の球威が落ちて大阪桐蔭の打線につかまった後、三塁からマウンドに入り、地方大会も含めて、その夏初登坂だったにも関わらず、以降、大阪桐蔭を1失点に抑え、八回裏などは三者凡退させ、あまつさえ強力打者から三振まで奪った。

当時、さかんにツイートされていたが、ほとんどフィクションかと思うようなドラマが展開されていた。

各局決勝戦プレイバックでも打川のリリーフと火消しは取り上げられていなかったが、打川に土壇場でのああいう投球ができなければ、20点差以上の見るに耐えない悲惨な決勝になっていてもおかしくなかった。

当時、夏の甲子園100回ということで、数多くの「名勝負/名試合」の回顧記事を読んできたが、100回大会の最後の最後の試合でこういう劇的な野球が演じられるとは誰も予想できなかったはずである。

球数制限が現実化した今、再び吉田輝星投手と打川和輝三塁手が演じたようなドラマが再現されることはないだろう。そういう意味でも、あの夏の時間は永遠に通じていた。

ご支援ありがとうございます。今後とも、よろしくお願い申し上げます。