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屋久島の春

スダジイの花が咲き出したら、屋久島の春がやってきた。

と、感じます。

スダジイは照葉樹林を代表する常緑高木です。

私達の祖先も食べていた美味しいドングリのシイノミが実る樹木です。

その花が咲き出しました。

かなり独特な匂いがして、多分、他所から(例えば、飛行機?、例えば高速船?)屋久島に降り立ったら「ぷっハァ〜なんやこの匂いは!」となるはず。

で、読み終えた上橋菜穂子さん著作の「香君」。

主人公のアイシャの臭覚がハンパない。

樹々が発する匂いで、樹々の言葉を理解しようとする。

人間の汗の匂いで、どういう感情なのか理解できる。

特殊な能力を持っているアイシャの物語です。

スダジイの花は強烈な匂いで虫を誘き寄せ、受粉させる作戦。

普通の臭覚の私でも「来て、来て、」と樹の声が分かる。

周囲の全ての発する匂いから言葉が分かるアイシャはどれほど大変か、想像出来ると、思う今年の屋久島の春です。

森の中はヒサカキの花の強烈な臭い匂いで、これはこれで屋久島の春の匂いを感じさせてもらっています。

明日は春分の日です。

新緑が吹き出し、恵みの雨が降る季節が到来。

屋久島の春に感謝です。

素敵な歌姫、聴き惚れてしまいます。

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