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InspireHighに向けて上出遼平さんのインタビュー記事をまとめてみた

こんにちはー!高校3年生の秋山響です!ぼくは10代向けのサービス「InspireHigh」に参加しています。InspireHighでは2週間に1度人生のちょっぴり先を行く「ゲスト」のお話を訊くことができます。
今日のゲストは「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の上出遼平さん。事前インタビューからもワクワクが伝わってきます。事前にどんな人か「インタビュー記事」調べてみました!!リンクを貼っているのでみなさんもぜひ予習してみてください♪

🔽インスパイアハイはこちらから。上出さんのセッションにも無料で参加することができます
https://www.inspirehigh.com/

1.これだけは見ておけ!なインタビュー。

○ボーダーの外側へ テレビ東京ディレクター上出遼平インタビュー
上出さんの人生、ハードボイルドグルメレポートへの想い、哲学などが総合的にまとめられています。
🔽前編
http://borderweb.tokyo/2020-04-kamide-1/
🔽後編
http://borderweb.tokyo/2020-04-kamide-2/

2.上出さんはなぜ注目されているのか

【テレビのギリギリな2時間番組『ハイパーハードボイルドグルメリポート』が視聴者を熱狂させ話題になったから】

○ハイパーハードボイルドグルメリポートって?
キャッチコピー『ヤバい世界のヤバい奴らのヤバい飯!』を合言葉に、世界中の普通では会えない人たちの食事を見ることができる番組。食事を通じて人々の文化や考えを感じることができる。また、食事中の会話なども興味深い。
最初は単発の深夜番組だった。しかし熱狂的な支持を受けたことにより再制作された。ゴールデンタイムに行くことも。現在8回までが放送されている。Netflixなどでも配信され、世界中で話題になっている。

○ハイパーハードボイルドグルメリポートの特徴
①無駄を削ぎ落とすことでそのままを届ける
・ナレーションなし
・効果音なし
・削ぎ落としたデザイン
②ロケは全て一人で行う
・カメラ、制作…を一人でやる
・現地ガイドと二人で取材
・現地の方の素の顔を撮ることができる
③「視聴者はマネしないでください」な場所へ行く
・「ヤバい奴ら」の食事を見に行く
→人食い少年兵、マフィアetc…
・会社の人に「危険だからやめてくれ」と言われたことも
・防弾チョッキを常に着る、取られてもいい最低限の物しか持たない、など体を張って取材をしている。
・見ている人がハラハラドキドキする。

🔽ハイパーハードボイルドグルメリポートができるまでの経緯やエピソードについて知ることができるインタビュー記事

https://www.wwdjapan.com/articles/1065879

https://plus.paravi.jp/culture/000270.html

https://plus.paravi.jp/culture/000269.html

・インタビューでは、取材時の話などを聴かれることが多い。「世界中のいろんなところを知っている」ことも注目される要因かもしれない。

🔽文春オンラインのインタビュー記事。取材時のエピソードを知ることができる
https://bunshun.jp/articles/-/12825?page=1

https://bunshun.jp/articles/-/12826?page=1

https://bunshun.jp/articles/-/14684?device=smartphone&page=4

https://bunshun.jp/articles/-/12825?page=1

4.上出さんは本も出版している!?
今年の4月に「ハイパーハードボイルドグルメリポート」を出版。
本の中で上出さんは「番組で放送したのは僕が見たものの千分の一。だからこの本では、その千まで書こうと思う。」と言っている。実際に旅をした気分になれる本だ。
🔽本についてのインタビュー記事

https://book.asahi.com/article/13364077

https://realsound.jp/book/2020/06/post-576032_1.html

5.予想される質問の答え(インタビューより抜粋)

○上出さんがテレビディレクターとして意識していることは?
上出:個人の強い思いで作った番組じゃないと視聴者に深くささらないなということです。それこそマーケティング発進で作った番組だとそこが弱い。やはりお金を払ってでも見たいと思ってもらえる、強烈に支持されるコンテンツ作りが必要だと思います。

○いいディレクターの条件ってなんですか??
➡まんべんなく撮るのではなく、「こいつだ!」と決めてその人に密着できること。
「何が本当かわからない」っていうのはこの番組のどのネタもそうで、誰が言っていることが本当のことなのか、どこまで行ってもわからない。我々スタッフとしては、出会った難民の子たちを信じるしかないんですが、セルビアの難民たちもあの廃墟の中でいろんないさかいがあるんです。100人くらいいるんですけど、アフガン系、パキスタン系とか派閥があって、あの中で殺し合いがあったりもする。何が真実か分からない中で、誰かを信じてロケをしていく。その出会いがすべてです。セルビアでもあそこに行った瞬間にディレクターは色んな人に出会う。度胸がすわってないディレクターだと色んな人をちょこちょこ取材してコミュニティのカタログみたいなVTRになるんですよ。でもそのディレクターは肝がすわっているので、こいつだって決めて、"物語"を撮ってくる。やさしくて度胸がある。最強です。何が起こるかわからないんで、やさしく現地の人と触れ合って飯を撮ってくる。身の上話を聞いてきてありがとうって帰ってくる。それだけなんです。すごくシンプル。

○いろんな人と関わる時相手を尊敬することが大切だと思っています。相手を尊敬にはどうしたらいいですか?
➡自分の無知を知ること
『知ってる気になっているけれど、世界の99%は僕たちにとって未知の領域です。フロンティアに気づくためには、“自分は何も知らない”と意識することが出発点になるはずです。そして、自分の無知を知るには未知の世界に身を投じるのが一番手っ取り早い。』

○リアルを見つけるためには?
➡ちょっと脇道に逸れてみる。変化の糸を見つける。
オンエアされてないですけどすごく裕福な信者の家に何軒も連れていかれているんです。だけど、それだと番組にならない。教団のPRビデオになっちゃうので。そういう時に僕らはなるべくそこから逃れる、案内してくれる人を"巻く"っていう作業に入っていく。どうやったら案内役の信者を巻けて、この宗教は素晴らしいっていう話以外を聞けるかなって考えた。その結論が子供だったんです。そこで子供を見つけたんで、とにかくこの子にくっついていかせてくれって。そしたらやっぱり全然裕福じゃない暮らしがあって、ご両親は離婚して、結構苦しい暮らしをしてる。本人たちは最高ですって言ってはいるんですけど、何かそこに感じるじゃないですか。やっぱり完璧じゃないぞっていうのが透けて見えてくる。手放しの幸せはありえないとわかってくる。脇道に逸れたロケをしていくとリアルなものが見えてくるんです。

○番組を作成する時に気をつけていることは?
➡物語をつくらないようにすること
物語を作ることは、世界を新たに作るくらい刺激的なことだと思うので、すごく憧れます。ただ、先述したように「物語」は悪い方向にも利用されるものだからこそ、ものすごくスリリングで難しいことだなと思っていて。物語は、今の生きている社会をつぶさに見て、そのからくりを一回、咀嚼してからようやく作れるものだと思っているので、60歳とか70歳になってからかもしれません。僕が今やってること自体は、完全な編集作業だと思っています。世の中にあったことを撮ってきて、切って貼って並び替えて見せているだけなので、クリエイターとして紹介されると、こそばゆい感じもします。僕というフィルターを通した編集、現実の見せ方でしかないと思っていて、特別クリエイティブなことをしているとは思いません。しかし、クリエイトしていないという態度だからこそ、『ハイパーハードボイルドグルメリポート』という番組も本も作れたのだと思います。僕の解釈で捻じ曲げることもしないし、わからないことはわからないままにして置いておきたいという態度も、この本の裏テーマとなっています。「安易な物語に矮小化するのはやめませんか?」というメッセージが、『ハイパーハードボイルドグルメリポート』には入ってるんです。

○物語をつくらないようにするためにはどうしたらいい?
上出 僕自身も「物語」にしそうになることはあるんですよ。もう10年近くやっているとクセで、これはこういう起承転結の物語だなと思うときがある。でも、「いや、これはそんな簡単な話じゃないはずだ」と疑うようにしています。ケニアのときは顕著で、ストリートで多種多様な薬物を取り込みながらも生きている男と、ゴミ山で貧しい生活をしている青年と、そういう相反する男の物語とすることもできましたが、そこに留まらないんだということは意識していましたし、本の随所にも書いています。

○上出さんにとっての「原点」って?
➡大学生の時に中国の山奥のハンセン病患者のところでボランティアをしたこと

上出:テレビ東京に入社するきっかけにもなったのが学生時代に中国のハンセン病患者の村に行ったことなんです。感染して発症すると指がなくなっちゃったり、顔が崩れて来ちゃったり、見た目が怖い病気。日本でも昔、かかった人を隔離するという政策が行われていて、いろんな人が迫害されてました。

いまだに中国ではひどい状態が続いていて、山奥に600戸くらい隔離村っていうのがあるんですよ。そこに小学生の頃に隔離された人たちが60歳とか70歳になってなお、ギリギリの生活をされていて、もう目もほとんど見えなかったり、手足もなかったりして、まともな生活ができていない。そういうところに行って、生活の状況を改善したり、周辺の村に行って、ハンセン病は見た感じ怖いけど、ほとんど伝染らないし、発症する可能性も極めて低いっていうことを伝えていく作業をしてたんです。実際、保菌者と濃密な接触をして初めて感染し、ひどい栄養状態でやっと発症するいわゆる貧困病。いまは薬もあるから恐れることはない病気なんです。

で、その時に、ハンセン病のおじいちゃん、おばあちゃんたちとどうにかしゃべるんですよ。彼らの経験してきた悲しみとか苦しみとかって、僕らの想像を遥かに超える。「超える」とも簡単に言えないくらいに想像を超える。小学生の頃にお前は病気だって言われて山奥に連れて行かれる。まだ家族がいる家は白装束を着た国の機関の人が来て消毒液をまかれて、家族は村八分。隔離された少年は一生そこに戻れない。どんどん病気は悪化する。そんな人たちが、今日はトマトがうまいこと作れたんだとか、お前せっかくだからニワトリさばいていけよとか、そういう風に小さな幸せをかき集めて、たくましく生きて、客に対してもてなしまでする心に触れて、こういうことをいろんな人に知ってもらえないかなって。それでこの会社の入社試験の時に言ったんです。

「ハンセン病のドキュメンタリー番組は結構ある。でも誰も見てないじゃないですか。ハンセン病に興味がある人が見るだけですよね。それ意味ありますか?知ってる人が知ってることを見てそうそうって確認する番組って意味ありますか?せっかくテレビっていうみんなに届けることができるメディアがあって、面白いものをつくる腕もあって、その中でもっとそういうことがなんで出来ないんですかね?」って。

中国の山奥にある元ハンセン病患者の方が隔離されている村に出向いてボランティアをしていました。実際に身の回りのお世話をしたり、トイレを直したりといったことをしていました。現地に一ヶ月くらい寝泊まりしながらの活動だったので、かなりハードでしたね。ただボランティアと聞くと崇高なイメージがあると思うのですが、僕の動機はあまりそうでなくて。活動場所が中国の山奥なので寝るところに虫はいるし、当然電気も通っていないような環境なんですよ。当時から僕は潔癖症だったので、そういった環境で生活したら将来どこでも暮らせるようになれるんじゃないかと考え、ボランティアに参加しました。動機は不純だったけれど、そこで目にした世界はその後の僕の人生に大きな影響を与えました。

5.上出さんについての考察
上出さんは「これまでにはない」番組をつくりだしています。なぜこれまでにはないものをつくろうと思えたのでしょうか?これまでにはないものをなぜ思いつくことができたでしょうか?

その答えは上出さんが『一つの物事から多くをくみ取る』『多面的に物事を見る』力を持っていたからだと考えます。

なぜそんな力を持つことができたのでしょう?

『一つの物事から多くをくみ取る力』
いろんな物と触れたとき、常に考えているから。触れる前に情報をたくさん調べているから。
・著書「ハイパーハードボイルドグルメリポート」
→あった出来事の背景にあるものを想像している
・常に「疑う」姿勢を持っている。

『多面的に物事を見る力』
いろんなところに行き、いろんな人の話を訊いているから。
・中国のハンセン病患者の元でのボランティア
・バックパックでの世界旅行
・グルメリポートでの取材等

6.上出さんに「これだけは」質問したい!
・上出さんの「判断基準」は?決断力を高めるにはどうしたらいい?
私は何事も「やる!」と決めるのが遅いです。休日、何するかについても考えているだけで終わることがあります。行動の先のいろんな選択肢の先にある、ワクワクする未来が全部素敵で決めることができないのです。
上出さんは取材の時、ビシっと決断して未来の可能性の糸を掴み取っているのが印象的です。国を歩いていると話しかけた先のいろんな可能性を感じると思います。上出さんはどんな判断基準で決断していますか?どうすれば自分がもっともエキサイトできる未来を選ぶことができますか?

10代の頃から色々な体験をされていて、今もなお自分の限界を破っている上出さん。ますますセッションが楽しみになりました!!

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