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外国人への防災意識アンケート作り

もうすぐ夏休み。もう数日の授業ですが、私のところでは生徒はスピーキングテストに励んでいます。

さて、今回は外国人への防災対策を扱った際の授業でのお話について紹介したいと思います。


これまでの多くの災害の度に、その自治体に住む外国人の方々が避難場所や避難方法をわからず大変苦労されたという話はニュースでも度々報道されてきました。

単純に地震の頻度から考えても外国人の方々が、それらにあまり詳しくないことは想像しやすいはずです。自治体の調査でも、数字としてはっきり大きな問題点として浮き彫りになっているところもあります。

私自身も学校のALTに聞きましたが、地区で防災訓練、避難訓練を行っているということは一切知らなかったとのことでした。


New Horizon3 の昨年度までの教科書のUnit4では、防災について学習する単元が設けられていました。(今年度スタートの教科書にもより詳細に紹介されています。)

そこで学ぶ文法の中には疑問詞+動詞であり、この単元最初のページでは「外国人生徒向けの避難訓練の案内」とされたポスターを想定したテキストが掲載されています。

生徒は、「疑問詞+動詞」の文法とは初めて出会う授業だったのですが、

この時間では

実際に地域の在住外国人の方向けて、防災意識に関わるアンケートを作成する

ことをゴールとしました。

授業冒頭は生徒が住む地域で独自に行われている防災訓練や非常時の料理、トイレなどについて写真を元に英語で聞かせました。

その後、非常時の食べ物、飲み物をどこで買うべきか、簡易トイレをどのように作るかなど、疑問詞+動詞の表現を用いてペアでたずね合いました。

教科書の内容に入り、音読まで進んでいきます。

そして、最後の活動であるアンケート制作に入っていきます。

ある一人の女子生徒は、以下のような在住外国人への防災アンケートを書きました。

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【Question】

①Do you know what to do first in case of earthquake?                                      ②Do you know where to go in an emergency?                                                  ③Have you prepared something for emergency yet?                                          ④Do you love your family and friends?                   (あなはた家族や友人を愛していますか)

【Message】                                        Maybe some foreigners have never experienced earthquakes.  But evacuation drills are a very important thing. If you answered "I love my family and friends," you should join evacuation drill.  You can learn how to protect you and your family and friends. Let's join!

(訳)たぶん、何人かの外国人の方は地震を経験したことがない。でも避難訓練はとても重要です。もしあなたが私は家族と友人を愛していると答えたなら、あなたは避難訓練に参加すべきです。あなたと家族、友人を守る方法を知ることができますよ。さぁ、参加しよう!

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質問とメッセージへの繋ぎ方か絶妙だと感じました。


これらのアンケートは、実際に地域の国際交流協会を通して、在住外国人の方々に回答いただきました。


授業を通して、地域の方とつながることの喜びもそうですが、大人顔負けの談話法に脱帽です。


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