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#163 飲食の長時間労働について考える

今回の記事では、飲食業における長時間労働に焦点を当て、その課題と向き合いどのようにすれば解決できるか、について考えてみたいと思います。

そもそも、飲食業界において長時間労働が横行しているのは事実です。お店の営業時間が長く、特に繁忙期やイベントなどでは休みを取ることが難しいことがあります。もちろん、冠婚葬祭など必要に応じて申し出をすれば土日祝日などに休むことは不可能ではありません。しかし、基本、繁忙期にあたる時期に休みをとるのは簡単ではなく肩身が狭いものです。
#こんな経験ありませんか


こういった状況から、飲食店は休みが少なく、その上希望通りに休めない、家族や周りの友人らと休みが合わない、などネガティブに捉えられています。そして、この問題は単なる「働くのがしんどい」だけではなく、心身に大きな影響を及ぼし、重い病気などにつながることもあります。
#健康第一

現実の厳しさと昭和の根性論


かつては24時間営業の店舗も多かった時代がありました。今は大分変わってきていますよね。コロナのパンデミックを経て様々な変化が飲食業界にも現れているように感じます。かつての飲食店ではスタッフの欠勤などをフォローするために、長時間労働が当たり前のように行われていました。そして、飲食店は人材の入れ替えが激しく、定着しづらいという課題があります。アルバイト・パート従業員については、学生や未経験者を気軽に雇える反面、離職しやすい傾向にあり、常に人材不足に悩まされています。アルバイトスタッフは、まえぶれなく辞めることがあるため、飲食店は人員補充に常に追われることになります。アルバイトスタッフが、急に辞めてしまえばその穴は残ったスタッフで埋めることになりますが、その役目は大抵、正社員が担うことになります。そうなれば、長時間労働・休みがない→アルバイトスタッフの退職→正社員はさらに長時間労働で休みが削られる。というマイナスのループにはまってしまいます。

正社員については、アルバイト・パートが足りなくなればその分の穴埋めをする必要があり、労働時間も長くなり、休みも少なくなります。業務負荷もかかることから離職率も上がってしまう、という課題があります。飲食店は正社員の負担が大きいことから、ブラックと思われがちです。飲食店の多くはアルバイト・パート従業員に支えられて営業しており、正社員は少ない傾向にあります。アルバイト・パート従業員に任せられない仕事については、正社員が少ない人数でカバーしなければなりません。また、アルバイト・パート従業員の採用、育成、管理まで行うため、スタッフを大勢抱えている飲食店では、どうしても正社員の負担が大きくなります。

経営者の皆さんは特定の従業員に負荷がかかっていないかを注意深く見ていく必要があります。

しかし、この昭和の根性論が現在でも残っており、仕事を無理に続けることが美徳とされているのも事実としてあります。
#昭和感からの脱却

長時間労働の影響と対策


長時間労働は従業員の集中力やモチベーションの低下を招き、仕事の生産性が落ちる一因となります。さらに、サービス残業が強いられ、長時間労働に見合った残業代をもらえないという実情もあります。名ばかりの管理職が多いのも現状です。では、どうすれば飲食業の長時間労働問題を解決できるのでしょうか? その対策として次の3つを挙げたいと思います。

① 業務の自動化と外部委託の重要性

まずは、業務の一部を自動化したり、外部委託することが大切です。従業員のシフト作成や勤怠管理、売上・コスト管理、在庫・仕入れ管理など、多くの業務効率化のツールが存在します。これらを活用することで、労働時間を短縮し、スタッフの負担を減らすことができます。これらの業務は今後AIが担っていくようになると思います。

② 営業時間外の店舗活用法

営業時間を延ばすためには、長時間労働を強いるのではなく、営業時間外の店舗活用法を検討することが有効です。例えば、店舗スペースを外部に貸し出すことで新たな収入源を生み出すことができます。イベントスペースや販売スペースなど、アイデア次第で多くの可能性が広がります。定休日がある店舗でしたら、店舗の時間貸し等をしても良いと思います。それ以外には店舗の利益構造を考えていかなくてはいけないと思います。過去の僕の記事でも言及していますが、店舗のフロントエンドとバックエンドの設計を考えてみた方が良いと思います。

③ 経営者と従業員の協力

最後に、経営者と従業員の協力が不可欠です。長時間労働を解決するためには、労働基準法の規制を理解し、改善策を共に考える姿勢が必要です。良いアイデアは現場から生まれますし、従業員の声を大切にすることで、長時間労働の問題を克服できると思います。

未来への一歩


飲食業界における長時間労働問題は根深いものですが、解決は可能だと思います。業務の効率化、新しい収益源の開拓、経営者と従業員の協力によって、次の一歩を踏み出すことができるはずです。長時間労働から解放され、精神的に健康で持続可能な働き方を実現することが求められてきていると感じます。
#持続可能な店舗

エピローグ


今回は飲食業における長時間労働について考えました。課題は多いですが、希望を持ち、協力し合うことで克服できるはずです。どんな小さな一歩でも、未来を明るくする一助となるはずです。
#飲食の未来

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