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阿波踊りで高額チケットが販売される件について

徳島の夏の阿波踊りは、祭りか、興行か――。県内で最も盛り上がる徳島市の阿波踊りで今夏、有料演舞場に過去最高額の1万5000円の観覧指定席が新設される。

徳島の阿波踊り(南内町演舞場)で1万5000円の観覧指定席が設置されることになり、この事に対して疑問の声が投げかけられているようです。ですが、僕は1万5000円の観覧席を設置しても全然問題ないと思っています。

なぜなら、
「VIP席を設置することで、多くの人が安く阿波踊りを楽しめるから」
「海外富裕層のVIP席購入が見込めるから」
「祭りと興行の両輪があってこそ持続可能なイベントになるから」
です。

「VIP席を設置することで多くの人が安く阿波踊りを楽しめるから」

阿波踊りの実行委員会としては全体として収益をあげることができればいいはずで、例えば1000円のチケットを100人に売るのと、10000円のチケットを10人に売るのは売り上げとして変わらないわけです。

今回の阿波踊りでも、最も華やかで人気のある「総踊り」を正面から観覧できるVIP席を100席新設し、1万5000円で売るそうなので、これだけで150万円の売り上げが見込めます(しかも1日2部入れ替え制で4日間あるので全体では800万円の売り上げが見込めます)。

つまり、ここで売り上げを確保できた分だけ、他の席を安くすることができるのです。こういった安い席は地元の人や、あまりお金を持っていない(であろう)中高生・大学生に提供すれば良いと思います。VIP席を用意することで、お金がある人はいい席で楽しめるし、運営側は売り上げを確保できるし、他の席は安い料金で提供できるので三方よしではないでしょうか。

「海外富裕層のVIP席購入が見込めるから」

コロナが5類に移行し、WHOも新型コロナによる緊急事態宣言の終了を発表しました。今後もコロナによる規制は緩和され続け、海外と日本を行き来する人も増えていくでしょう。それだけでなく、円安も進んでいるので、海外に住む富裕層がVIP席を購入する可能性はかなり高いのではないでしょうか。

また、国内のクルーズ船の徳島港寄港が今夏予定されているそうなので、クルーズ船客のVIP席購入も見込めます。このようにVIP席の潜在的なお客さんはたくさん存在しているのです。

「祭りと興行の両輪があってこそ持続可能なイベントになるから」

「祭り」というのは当然お金がかかります。小規模な祭りであれば、地元の人のポケットマネーでまかなうことも可能でしょう。しかし、阿波踊りくらいの規模になると、席の設置やお客さんの誘導、衣装の用意、救護所の設置、設備の更新などで多額のお金がかかることは容易に想像ができ、これを地元の人だけの負担にするのは酷というものです。

だからこそ、祭りと興行(お金儲け)の両輪が必要であり、どちらかが欠けても持続可能なイベントにはならないのです。

以上の3つの理由から、阿波踊りのVIP席設置には賛成で、なんならもっと高額で(もちろんお客さんへのサービスの質も高めて)チケットを販売しても良いと思います。

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