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怒り 韓国フェミニズム#2

こんにちは!いかがお過ごしですか?🐮

2021年一発目のノートです🎍本年もよろしくお願いいたします。


さて、「韓国はフェミニズムが盛り上がっているのか」について以前noteで「韓国フェミニズム#1」という記事を書きましたが、今回は「怒り 韓国フェミニズム#2」と題し、韓国のフェミニズムに大きな影響を与えた事件と、それに関して私が思うことを書きます。

”女性嫌悪”殺人事件:江南駅殺人事件

近年の「盛り上がっている」といわれる韓国フェミニズム運動の大きなきっかけとなったのが、2015年5月17日にソウル中心部の江南駅近くのカラオケのトイレで23歳の女性が見ず知らずの男性の殺害された「江南駅殺人事件」「江南駅通り魔事件」です。

この事件、発生当初はただ通り魔事件として扱われていましたが、次第に女性嫌悪(ミソジニー)による殺人事件だという世間のみかたが強まりました。その理由は、

・犯人は男女兼用トイレに隠れていて、殺された女性の前に男性が6人来たにも関わらず、女性を狙って殺害した

・「普段から女性に無視されていたため犯行を犯した」と犯人が話した

ことなどにあります。この事件は多くの人、とくに女性たちから関心を集め、「被害者は自分だったかもしれない」「自分は運が良くて殺されなかった」という認識が多くの女性たちの心に広がりました。事件現場の近くの江南駅10番出口には、そんな思いを持つ人の声や哀悼の言葉が溢れました。女性たちを励ます言葉や、今の社会へ対する怒りもたくさん書き残されました。

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この事件は「自分がいつ被害者になってもおかしくない」そんな潜在的な恐怖心を日々抱いていた女性たちが声をあげ、連帯するきっかけになりました。SNSで多くの女性たちがこれまでの経験や被害について話し、江南駅周辺ではデモが行われました。

デジタル性犯罪:n番部屋事件

もう1つの多きな事件がn番部屋事件(2018年~2020年)です。

この事件は全容がとても複雑なのですが、有料チャットコミュニティに違法なわいせつ画像や動画を共有してお金を儲ける大規模なデジタル性犯罪事件です。チャットの管理者らは女性たちを脅し、性的搾取を行っていました。

画像や動画が共有されたチャットルームは1番~〇番まであり、n番部屋事件と呼ばれました。このチャットルームへの参加者は26万人(重複あり)にも上りました。

この事件は解明されるにつれ、韓国社会を震撼させました。しかし、この事件の捜査は順調に進んだわけではなく、この事件を社会問題化させた国民の声に後押しされる形で、事件の解明は進みました。

多くの人が事件の全容解明を望む嘆願書に賛同し、女性芸能人も性犯罪について声をあげました。

私がフォローしている韓国人芸能人のSNSにもこの事件にことがアップされ、本当に社会全体が注目していた印象が残っています。

怒りを表現している韓国の人たち

これらのニュースやそれに対する盛り上がりを見たとき、「激しいな」と感じてしまうことがありました。「どうにかしたい」「おかしい」という怒りが強い言葉でストレートに伝わってくるからです。

例えばパククネ元大統領の弾劾を望むデモなど、自分たちで声をあげて政治や社会を動かしてきた経験や歴史が身近にあるからか、はたまた、それだけ女性たちが声をあげたくなる社会背景があるからなのか、理由はいろいろあると思いますが、韓国では1つの事件に対してもすごく議論が盛り上がる気がします。

議論されて、盛り上がった事件は簡単にスルーされて忘れ去られることはあるません。こうして日本人の私の記憶にも残っているし、事件後韓国ではたくさんのフェミニズム関連の本が発売されました。また、性犯罪の厳罰化やデジタル性犯罪取り締まりの法整備も進んだといいます。

江南殺人事件の影響を最も受けていると思う本です↓↓↓よかったらぜひ。

もっと怒ってもいい

このような事件が韓国だけに起こるはずはなく、日本でも性犯罪などはまたか、とあきれてしまうほどしょっちゅう起こっているような気がします。

そういう事実に対してちゃんと「おかしい」と思えていただろうか、韓国の事件に対する人々の反応に振り返るところがありました。

社会がましになるのなら、もっと怒りを表現してもいいのではないか、そう思わされるのです。

最後に、私が最近感じた怒りを皆さんにシェアします。

またかよ。ほんとうにふざけないでほしい。就活に一生懸命な大学生の努力を最大限踏みにじった上、心に一生のトラウマを植え付けるなんて、最低すぎる。多くの女子大学生のOB訪問の心理的ハードルを作っている。最低。

おわりに

はい。

今日のnoteはここまでです。読んでくださった皆さん、ありがとうございました。

今日取り上げた韓国での事件と議論は、男女の対立を生んでしまった側面もあります。今度はそれについても考え、書きたいと思います。



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