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経験の差は能力の差を凌ぐことができるのか?

 求人欄に必ず出てくるワード、「経験者」。
その後は限定だったり優遇だったり多少の違いはあるが、とにかく未経験者にはどこも狭き門となっている。これ、特に日本では顕著ではないでしょうか。そんなに未経験者が怖いんでしょうか? 裏を返せば”未経験者の実力を測ることが私にはできません”と自分の無能力さをさらけ出しているに等しい。自分では判断できないので、他所で経験のある方ならそちらでスクリーニングされいるでしょうから大丈夫なんでしょう、といった諦め。

 確かに、未経験者の実力を測るには時間と労力がかかる。そして、誰がその実力を測るのかも重要。そういうリテラシーの低さが、この日本の求人欄の「経験者大好き」に繋がっている。でも、この人何年やってんだ!?という人、あなたの周りにいらっしゃいませんか? いますよね。そういうことです。経験を何年積んでも能力のない人は、自分の能力の研鑽を怠っている人は、いつまで経っても有能な人にはなりません。その人たちは全員、海のモノとも山のモノとも分からない一か八かの新卒採用でしたか? そんなことはないでしょう。だったら、経験だけで人を判断しないで、入念な採用過程を踏めばいいんですよ。面倒がらずに。そもそも「試用期間」というものが形骸化しています。「試用」なんだから、その3か月6か月で使えないと分かったら辞めてもらえばいんです。ただし、その間の検証過程も大事ですが。そういう検証能力もないので「経験者なら大丈夫でしょう採用」がまかり通っているのです。嘆かわしい。

 経験は需要なファクターではありますが、それ以上に、能力、適性、理解力、臨機応変な対応力、軌道修正力が必要なのです。それらの能力があれば、1日でも1か月分の経験値に、1か月でも1年の経験値に、到達できる有能な人がいます。新人なのに随分前から居たみたいだよねぇ、と言われるような人。吸収力・咀嚼力がいいのです。採用側は、そういう能力を見る目をもっと養うべきです。いままでの書類、面接、みたいな定番の採用方法も見直したらいい。「新入社員採用高尾山登山」とかどうですか? これでだいたいいろんな能力が分かりますよね。話題にもなりますよ。「新入社員採用高尾山登山」を採用される企業は、ぜひ私までご一報を!


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