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倒産した不動産屋から130万円回収した話_7

思案に次ぐ思案

またまたYさんに相談です。
家を建てるための地盤改良は、建築会社に任せることが出来る。
費用は土地を販売する〇〇不動産が全額負担してくれる。
だいたいの土地は地盤改良をあらかじめ行っているなんてことはなく、上物に合わせてベタ基礎にしたり、柱状改良を行うものです。
鋼管杭なんてのもありますが、今の土地であれば柱状改良で十分な強度を得ることが出来るとのこと。


ここの土地は柱状改良がベター


他の土地を購入しても地盤改良が必要であれば、自分で負担する必要があることは間違いありません。
と言うことは、今の土地で何も問題ないのではないか?
擁壁も信頼できるM建設が施工しているとはっきり判っている。
いろいろ悩みましたが、解約は撤回して契約書に地盤改良費用の全額負担について記載して頂くことと致しました。

その後は銀行でローンの手続きを行い、土地購入の残金をお支払いいたしました。
今考えてみれば、地盤改良工事の見積もりは出せるはずだから、土地購入代金から差し引いてもらっても良かったはずです。なぜそうしなかったのでしょうか?

本格的に間取りの設計を行い、地鎮祭を行います。
これでようやく地盤改良工事に手を付けることが出来ます。

その間に上物の詳細設計を進めていきます。

フラッシュドア

こんな感じのドアを見たことがあると思いますが、額入りフラッシュドアと言います。両面同じ突板かプリントベニヤであれば問題ないのですが、洋間と和室の境の引き戸となると和室側はふすま紙を貼るのでラワンベニヤ、洋間側は突板かプリントベニヤになります。そうすると建具の裏表の処理の仕方が変わってしまうので反りの原因となります。
開きドアであればまだ良いのですが、引き違い戸だと和室側には塗り縁を貼るので、開け閉めすると額と当たったりします。

和室側のふすま

建築会社の仕様では片面額入りだったのですが、入れないように変更しました。
とりあえず元建具屋なので、納品後に不具合が出たような仕様はやめるようにいたしました。単価を上げることが出来るからカッコつけでやりたがるんですけどね。
トイレの中にも階段下スペースを有効活用した物入が付くのですが、仕様は幅の狭い引き違い戸でした。幅が狭いときれいに動かないので、溝を突くのも止めてカーテンで仕切りを設けることにしました。

上物の設計が完了するころには、地盤改良が完了しました。
請求金額は125万程となりました。
金額が確定したので請求を行ったところ、民事再生法の手続きを行ったと聞かされました。

何ぃぃぃ!えぇぇぇ!?民事再生法の手続きって、倒産したってことじゃん!地盤改良の費用もらえないの?
もう目の前が真っ白です。

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