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「香港 ほんこ〜ん」vol.1(〜2019/5まで)

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中国と違い、マスメディアがきちんと追えていない香港社会事情。わたしが2019年5月末までに配信した香港事情関連の記事をマガジン形式でまとめておきます。以降は1年に1冊の形で別途マ… もっと読む
日本のマスメディアで香港に常駐記者を置いているメディアは少数です。また、記者を常駐させているメディ… もっと詳しく
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#香港立法会選挙

【ぶんぶくちゃいな】「香港衆志」:政治青年たちの青春残酷物語

月刊「ぶんぶくちゃいなノオト」の「すり替えられた、中国政権下の『香港』『民主』『選挙』」で、3月に行われる香港立法会選挙に政党「香港衆志」から立候補した周庭さんが、その参選資格を剥奪されたことを取り上げた。香港の若者たちを中心に盛り上がる民主化運動にとって大打撃ともいえる事件となっている。

2月12日に香港のネットメディア「端伝媒」が「香港衆志」のメンバーたちに詳細なインタビューを行い、最新の状

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【ぶんぶくちゃいな】 すり替えられた、中国政権下の「香港」「民主」「選挙」

1月初め、中国の国営通信社、新華社は香港特別行政区の司法長官にあたる律政司長の袁国強(リムスキー・ユン)氏がその職を辞し、その後任に鄭若驊(テレサ・チョン)氏が就任すると伝えた。

香港の主権が1997年にイギリスから中国へと返還された際、期待と不安を抱えつつ、香港及び世界が最も注目したのが司法制度の今後だった。中国国内における司法は強権のもと常に疑義にさらされている。西洋司法体系からその体制下に

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【ぶんぶくちゃいな】香港民主を覆う中国「スモッグ」政治はどこへ向かう?

【ぶんぶくちゃいな】香港民主を覆う中国「スモッグ」政治はどこへ向かう?

10月にあるメディアの取材のお手伝いで訪れた香港は、ちょっとした興奮の中にあった。9月に行われた立法会選挙関連の取材だったせいもあるだろうが、2014年に何も手にすることなく終わった「雨傘運動」の後に出現した政治勢力が6人もの代表を最高議決機関に送り込んだことは、変化を望む市民にとって久しぶりの明るい話題になっていた。

だが、そこからどこに向かうのか、について尋ねると、誰もが言葉を慎重に選んだ。

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【ぶんぶくちゃいな】香港立法会選挙:ポケモン世代の大勝利

【ぶんぶくちゃいな】香港立法会選挙:ポケモン世代の大勝利

先週日曜日(4日)、香港で4年に1度行われる立法会議員選挙があり、市民の投票の結果、すでに報じられている通り、親中派政党から16人、民主派政党及び独立系民主派から19人が当選した。

香港の主権返還から来年で20年を迎えるが、今回はそれを前に大変興味深い変化が見られる選挙だった。その変化をキーワードでご紹介する。

●基本概念:香港立法会議員の選出方法念のため、まず香港の立法会の構成状況について簡

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