マガジンのカバー画像

「香港 ほんこ〜ん」vol.1(〜2019/5まで)

64
中国と違い、マスメディアがきちんと追えていない香港社会事情。わたしが2019年5月末までに配信した香港事情関連の記事をマガジン形式でまとめておきます。以降は1年に1冊の形で別途マ… もっと読む
日本のマスメディアで香港に常駐記者を置いているメディアは少数です。また、記者を常駐させているメディ… もっと詳しく
¥5,000
運営しているクリエイター

#香港国家安全維持法

231222 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:誰が“民主の女神”周庭さんを「逃がした」のか?香港市民をかき乱す前代未聞の謎の数々

231222 【ダイヤモンド・オンライン】寄稿:誰が“民主の女神”周庭さんを「逃がした」のか?香港市民をかき乱す前代未聞の謎の数々

たぶん、これは日本では記事になっていないんじゃないかなぁ…、ということで書きました。

12月3日(日本時間では4日)、香港の「民主の女神」といわれた周庭(アグネス・チョウ)さんがインスタを約2年半ぶりに更新。「現在、カナダの大学院に留学中で、12月末には香港に一時帰国して警察に出頭する予定だったが、帰らないことに決めた。もう、たぶん帰ることはないだろう」と宣言して、大きな注目を浴びました。

もっとみる

210919 「現代ビジネス」寄稿:香港「悪夢の8月」…民主団体が続々解散のウラで、市民を励ました女性弁護士

彼女が市民の前に姿を表すようになったのは、この5月のことだった。

1989年に遠く北京天安門広場で起きた、政治の民主化を求める学生たちを中心とした座り込み。その彼らをバックアップし、支援の声を上げるために、教師、政治家、ビジネスマン、プロフェッショナル、文化人らが集まって「香港市民支援愛国民主運動聯合会」(支聯会)を結成した。これまで30年来、支聯会の先頭に立つのはむさい(失礼)「おっさん」たち

もっとみる

210821 「現代ビジネス」寄稿:急速な「中国化」に窒息する「香港社会」、市民たちの悲痛な現在  国家安全法の施行から1年

2020年6月30日深夜の香港国家安全維持法(以下、国家安全法)施行から1年が経った香港。これまでにもあちこちで書いてきたように、移民が急激に増え、市民が自由に発言できる空間は激減し、人々は戦々恐々と暮らしています。

わずか2年前の香港はもう別世界のようだと、多くの人たちが口にします。

かつてわたしが、いや香港の住民がよく知り、馴染んてきた社会が、もうまったく違う社会になってしまった…それを語

もっとみる

210806 「ダイヤモンド・オンライン」寄稿《「愛国」圧力強まる香港のいま、民主派区議が200人以上辞職の異常事態 香港の選挙制度はどう変わったのか》

香港はこれから下半期、「選挙イヤー」に入ります。10月に選挙委員会、12月に立法会議員、そして来年3月には行政長官の選挙が行われます。

「立法会」は最高議決機関、「行政長官」はトップ行政担当者、じゃあ選挙委員会ってナニ…? 

そうなんです、そこがミソなんです。そして、今後の香港の選挙を牛耳る新たな鍵ともなっています。どこからどうみても民主選挙から大きく後退してしまった今後の香港選挙の行方を、こ

もっとみる

210316 Newsweek Japan 寄稿:《それでも香港人は諦めない》

3月16日発売の「Newsweek Japan」で香港で耳にした声とともに、「諦めない香港人」たちの表情を伝えました。今、ミャンマーで話題になっている「市民的不服従」…実は、2014年の雨傘運動の前身となった「オキュパイ・セントラル」でも叫ばれていました。今はミャンマーに目を奪われてしまいますが、静かに抵抗を続ける香港人の姿をぜひ、お読みください。。

200714 「現代ビジネス」寄稿:《「中国の香港政策に口出しするな」「植民地時代はもっとヒドかった」のウソ》

昨年以降、香港で起きているさまざまな葛藤を、「内政干渉はいやだから」「それでも祖国だから」「植民地時代が自由だったわけがない」といった独特の理由で拒絶する人たちがいます。

その人たちの多くが、日頃はリベラルな発言をする優等生であることが、そういう発言に同調する人たちを増やしています。だが、優等生にも知識不足や認識不足がある。そんな優等生的な発言にある誤解を解くために書きました。