バイデンが先か、習近平が先か、それが問題

中国語がすっごく便利だな、と思う一因に、簡単に漢字で短縮語が作れることがある。

日本語でも中英会談などというが、それと同じように首脳同士の会談でも、たとえば習近平と安倍晋三の会談だと「習安会談」でわかるようになっている。

おかげで過去、なかなかおもしろい例も出現した。

強烈に覚えているのが、当時の胡錦濤・国家主席と麻生太郎・首相の会談は「胡麻会談」と表現され、「胡麻」かよ、小せぇなぁ、と思わず笑ったけど、実際すでにもう誰も何も覚えていないくらい小さくて、歴史の彼方に消えてしまった。

そして、今回のバイデン(拜登)と習近平の会談でもビミョーなところがある。

中国は(つか、どこの国も)絶対に自国を先に持ってくるので、これを略すると「習拜会談」となり、習近平が何かを拝んでいるようにもとれる。百歩歩譲って「拜習会談」とすると、まるでバイデンが習近平の前に朝貢に現れたような印象になる。

なので、中国メディアは今回どこも略称を使ってないというオチ(笑)。

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