実菜@笑いある福祉を

実菜@笑いある福祉を

最近の記事

#9 ホールニューワールド(高齢者施設での話)

高齢者施設(入所)での話。 今回はJさん(80代/認知症なし)の話。 この日は居室の清掃日だったので、私は1部屋ずつ周りながらベッド下〜お部屋全体の掃除機がけ・水周りの清掃をしていました。 清掃することを伝えると食堂に行って待ってくださる方もいらっしゃいますが、基本的には利用者の方のペースに合わせて、お部屋が空いた時に清掃をしていました。 そして昼過ぎのこと。 陽気なJさんと廊下ですれ違うと「あら、今日お掃除の日?ご苦労さま!あとで私の部屋もお願いね、わんちゃんと待って

    • #8 誇らしげなモデル(障害者施設での話)

      就労継続支援B型事業所での話。 今回はOさん(20代/軽度知的障害/自閉症)の話。 施設で行う軽作業はいつも落ち着いているOさん。しかし、時にはパニックになったり、他害行動をしてしまったりすることもありました。 一方で、オシャレにとても興味があり、工賃が出たあとの週末は家族と洋服を買いに行っていました。そして次の週にはその服を誇らしげに着てくるOさん。 周りの皆から新しい服やかわいい持ち物を褒められることは大好きで、将来はアイドルになりたいとよく言っていました。 そんな

      • #7 しんちゃんのアレ(障害者施設での話)

        就労継続支援B型事業所での話。 今回はRさん(40代/軽度知的障害/ダウン症)の話。 この施設では余暇の一環としてダンスチームがあり、15名程の利用者の方が所属していました。地域のお祭りや施設のお祭りの際に、ステージに立ちダンスを披露するという目標を持って活動していました。 私がこの施設に赴任して数ヶ月後。 元々ヒップホップダンスを習っていたこともあり、このダンスチームの新しい曲での振り付けを任されました。 とはいえ、まだ私も利用者の方の顔とお名前がやっと一致したぐらい

        • #6 車回しといて(高齢者施設での話)

          高齢者施設(入所)での話。 今回はTさん(84歳/認知症あり/歩行不安定のため車椅子使用)の話。 この施設の食堂はカウンターキッチンのような作りになっており、職員が洗い物をしながらフロアが見渡せるようになっていました。 いつものように、コップやスプーンなどの食具やエプロンをゆすいでいるとTさんがカウンター越しに話しかけてきました。 「俺の車あとで回してくれる?俺の名前でわかるはずだからさ。」 と。 Tさんは経営者をしていたという話を以前から聞いていましたし、この車に

        #9 ホールニューワールド(高齢者施設での話)

          #5 素敵なおにぎり(特別支援学校での話)

          特別支援学校(小学部)での話。 今回は、小学5年生のAさん(幼児期の中途障害/知的・身体的ともに中軽度の障害)の話。 特別支援学校では、児童や生徒の嚥下や咀嚼のレベルに合わせて食形態が様々用意されています。学校や提供会社により、呼び方は様々ですが、 大きくは ・普通食/刻み食 ・とろみ食 ・ムース食 ・ゼリー食 といったところです。赤ちゃんが母乳以降に食べ始める順を追うとわかりやすいとされています。 その中でAさんは刻み食ととろみ食の間、柔らかいものは歯を使わずになんと

          #5 素敵なおにぎり(特別支援学校での話)

          #4 お餅も経験値(障害者サークルでの話)

          知的障害者の方の余暇サークルでの話。 冬の余暇として、1泊2日のスキー旅行に行った時のこと。 ※私はボランティアとして初めてこのサークルに入参加しました。 今回はYさん(軽度知的障害)の話。 Yさんは、雪は見たことあるもののスキー場に来るのは初めてでした。そして何より 寒いところがとても苦手 保護者の方からは、『色々な体験をたくさんしてもらいたい』との要望があり今回参加したそうです。 朝、バスに乗るために集合した時から 「寒いね、寒いね」 とホッカイロを両手に持っ

          #4 お餅も経験値(障害者サークルでの話)

          #3 将来のこと(高齢者施設での話)

          高齢者施設(入所)での話。 今回はMさん(100歳/認知症なし/加齢による筋力低下・震えあり)の話。 筋力の低下によって、口元にお食事を持っていくのが、なかなか難しいMさん。 それでもお話されるのがとても好きで、色々なお話を聞かせてくださいました。 「八百屋の息子だったから、形が変わってる食事(ペースト食)でも味でわかるんだよ」 とか 「娘は学童で働いてるから、子供たちに優しいんだ、いい子に育ってくれたよ」 とか とにかく明るく楽しい話題をたくさんくださり、私も楽しくお手

          #3 将来のこと(高齢者施設での話)

          #2 停学中の家族愛(特別支援学校での話)

          特別支援学校(小学部)での話。 ちょうど10歳になる学年、小学4年生の1月。 二分の一成人式という行事の時のこと。 今回はHさん(超低出生体重児/重度知的・身体障害)の話。 こんなにも元気に伸び伸びと育つ子供いる?! 元気にあちこち動き回って体力が泉のように湧き出てる!…ちょっと休憩させて。。 と、いつもこちらがついていけないほどの元気と体力を発揮するHさん。 そんなHさん、生まれた時は超低出生体重児。 体重は800gにも満たず、ご家族のその時の心境は計り知れません。

          #2 停学中の家族愛(特別支援学校での話)

          #1 その お笑い センス(障害者施設での話)

          生活介護事業所での話。 よくある、内職の下請け作業をしていた時のこと。 今回は、利用者のKさん(軽度知的障害/自閉症)の話。 見た目と動きから、幼い時から『Kくまさん』と愛称がつき、本人からもそう呼んで欲しいとの希望があったため、職員もそのように呼んでいました。 ある時、いつものように30名弱の利用者さんが内職作業を黙々とこなしていた午後のこと。 その日は下敷き1枚ずつ袋入れし、袋入れしたものを10枚ずつ輪ゴム止めしていくという作業でした。 静寂の中で急に 「S!O!

          #1 その お笑い センス(障害者施設での話)