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カウンセリング内の『飛躍』について

少し前の相愛大学公開講座にて、名越先生が野田俊作先生のカウンセリングについて語られていた。

その中で、野田先生のカウンセリングには『なんでこんなこと言うんやろ』という飛躍があったとのことだった。そこには驚きがあり、生きる歓びがあって、細胞が喜ぶのだと。その体験が「生きていこう!」、「面白い」につながっていくというお話だった。

カウンセリングにおいて、驚きを伴う発見が良い方向に向かうきっかけとなることはおそらく多くの事例の共通点だと思う。それはカウンセラーが見つけて”あげる”のではなく、クライエントと2人で発見するのだ。そこには相互の感情の交流が不可欠だ。

しかし、そのような状況は実はあまり起きない(少なくとも私は)。いくらかの対話と時間を重ね、信頼関係が構築される中でようやく起きてくる印象がある。時には数年に及ぶこともあるかもしれない。

そう考えると、野田先生の”飛躍”はそれとは少し質が異なる気がする。果たしてそのような飛躍をコンスタントに生むことができるのだろうか?これは体癖によるものか、それとも技術や性質、その他の影響か。私自身のカウンセリングや心理的支援において、どのように『飛躍』が生まれる環境や状況を構築していくか。まだまだ道は果てしない。

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