懐古!大人ちゃん

幼少期に見た大人のイメージは「強いので転んでも泣かない」「食べるのが速い」「作業着で出掛ける」だった。

小学校で将来の夢を「速く沢山食べる」と書いて「そうじゃない」と言われ、仕事をしなくてはならないのだと知った。

高校生の頃、大人になるメリットは金、酒、タバコ、車、女、男、選挙権、ローンを組めること、だと思っていたが、どれもそう楽しくなさそうだなと思った。
今思えば、大人と社会人と成人を混同している。


そうはいいつつ結局社会人になった。
金のことがめちゃくちゃ好きになったので、思いの外楽しいし、なんだかんだ酒も飲む。

しかし大人になったかどうかはわからない。
今でも掃除機のコードを引き出しながら林業ごっこをするし、クラフトセンターで買った用途のわからない銀色の粒々を床に撒いて遊ぶし、空気清浄機の点滅を何十分も見るし、幼児向け番組を見てから会社に行くし、国会答弁流してると寝る。

そういえば、「大人が遊ぶっていうと飲みばかりになるけど、俺は虫取りしたりスマブラや桃鉄で遊んだりしたい」という文脈のツイートをたまに見る。
精神にはとても共感を覚えるのだが、遊びの内容に共感ができない。
よその子供と勝負事の遊びをしたことがあまりないからだ。昨年ルールを教えてもらってウノができるようになったばかりのぺーぺーだからだ。


というわけで、というわけでもないが、自分にとって理想的な今年の夏休みを、個別具体的に(これはなぜか両親の口癖だ)考えておいた。

懐古しようぜ!

1.クラフトセンターで楽しそうな何かをグラムやメートル単位で買い、家に帰って廃材に貼り付けてよくわからないがきれいなものを作る。

2.虫が死んだら墓を作って、故虫を偲ぶ手紙を書いて墓の前で朗読する。そのあとタバコみたいな形のチョコをかっこつけて咥えながら去る。

3.ファックスで午前いっぱい文通し、お昼に呼ばれて食卓に行くとそばめしが湯気をたてていてよろこぶ。

4.蛙を捕まえて名前をつけ、それを捕まえた順番に何匹覚えていられるかを競い、QUEENの名曲に乗せてなんとか20匹覚えた頃には正解がわからなくなっている。

5.個人的定番である梅ジュースをがぶ飲みし、その後本屋に行く予定だったのを忘れて理由もなく小さい川を見に行く。

6.職質の心配をせずに雨に濡れて遊ぶ。


ちょっと待ちやがれ、まず夏休みってなんだ?
よく考えたら夏休みがまず無い。

0.夏であるという理由で休職する。

これを追加しておこう。


余談ですが小学校時代の夢、「速く沢山食べる」は過剰なくらい叶いました。

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