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うらかたり 第9話

初めまして。早稲田大学演劇研究会(以下、劇研)3年代の佐久間です。好物は焼き芋。特技は片足屈伸をしながらバンコクの儀式的正式名称を言う事です。皆様と対話がしたい!というところなのですが、主旨に基づき、今回は「照明」についてお話ししようと思います。

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私は今年の春に行われた早大劇研“再生”企画公演『サンカク』にて、照明チーフを務めました。コロナ禍でなかなか公演が打てなかったこともあり、これが初の照明チーフになりました。もともと照明に興味があり、照明操作をやったことや照明の講習会?に参加したことはあったのですが、やはり、座学と実践はとても違いますね。

発見の連続でした。『サンカク』では3つの作品(『Saudade』、『ジジイ・オブ・ザ・デッド』、『地下鉄45番線』)を上演したのですが、一度の吊り位置かつチャンネル数が限られている中で、ジャンルの違う3作品の照明を作ることって大変だなと感じました。


照明の使い回し感を出さず、それぞれにあった照明作りを心がけたのですが、それがなかなか難しかったです。ただ、どの照明をどう使えばどういう明かりができるかあれこれ考えるのは楽しくもあります!テイストの違った3作品の照明を作る中での気づきが多くありました。


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(『サンカク』より『Saudade』の一幕)

『Saudade』は静かなリアリティのある会話劇で、そのような作品には極力照明変化つけず、大きい変化がある際は自然に場面が切り替わっていくようにするのがよいと感じました。


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(『サンカク』より『ジジイ・オブ・ザ・デッド』の一幕)

『ジジイ・オブ・ザ・デッド』はコメディー調の強い作品であったため、そのような作品だとガンガンに色を入れるなど特殊効果を使って遊びを入れられると感じました。


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(『サンカク』より『地下鉄45番線』の一幕)

『地下鉄45番線』は場面転換が多い作品だったため、その場面転換をどう観せるか、それがどうやれば意味を持つものとして伝えられるかっていうことを考える必要があると感じました。


そして、『サンカク』は映像配信だったので、映像配信に向いた照明の作り方も学ぶ必要があると感じました。映像と生って全然違うんですよ。生ではその光量がよくてもカメラを通すと白飛びしているとか、フェードが生で見るより早く見えるとか、映像配信だからこそ考えるべき点があって、そこもなかなかにおもしろい点です。
 

今後の劇研の公演でもいくらか照明を担当することになると思うのですが、今度はどのような照明を作れるのかが楽しみです!!


佐久間喜望
早大劇研3年代。
早大劇研では、役者や照明スタッフとして関わっており、外部では演出助手を担うなど、幅広く活動している。
今年度の新人訓練でエチューダー(新人担当)補佐を務めている。


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