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「和寒町のまちづくりで大切にしたいこと」和寒町ふくしのまちづくりNewsletter Vol.5

このNewsletterは、2024年2月に発行された和寒町ふくしのまちづくりNewsletter Vol.5に加筆を施したものです。PDF版はこちらからどうぞ。

ふくしのまちづくり町民サミットや、ふくしのまちづくりラボ等で、ご協力いただいた町民の皆さんのご意見や、第6次総合計画をはじめとした各種計画を参考に、和寒町ふくしのまちづくり基本構想(骨子)としてまとめました。今後、さらに町民の皆さんのご意見を伺いながら、最終案を作成します。


基本理念

今までお伺いしたご意見を通して、私たちは「共愉」(きょうゆ)という言葉を使った基本理念を立ち上げました。

共愉するまちを創造する

・お互いを想い、愉しいまちづくりを追求する。
・誇れるまちとなる実践を展開する。
・誰しもが安心して住み続けることができる地域福祉を展開する。
・自分たちで考え自分たちで行動する。

共愉(きょうゆ)とは、思想家イヴァン・イリイチ(1926-2002年)が提唱した概念「conviviality」の和訳です。人間の本来持つ力を、他者や自然との関係のなかで創造的に発揮させていくことができる社会をつくり、「ともに愉しむ」といった意味が含まれます。

和寒町商工会青年部、JA北ひびき青年部和寒支部、自治労和寒町職員労働組合にお招きいただき
「ふくしのまちづくり特設ラボ」を開催。理想の未来像を参加者間で語り合いました。
芳生苑・健楽苑の職員の皆さんと当該事業についての説明の後ワークショップを開催。
活発に意見交換を行われました。

設置・運営主体について

「民設・民営」による設置・運営を提案しました。施設運営にあたっては、和寒町の一定の財政的な支援・民間との有機的な連携は必要不可欠です。

理念・方針の体現

行政を頼らない住民主体の事業運営を実現させるためには、行政と町民・民間事業者の有機的な連携体制の構築が必要となります。

安定的な経営について

民間の経営力を活かすことにより、公費負担は削減され、持続可能な経営を目指す必要があります。一方、民間の経営負担は増大化するため、和寒町による一定の財政的支援の検討が必要となります。

サービスの質の向上/職員の確保・定着について

民間の経営力・施設の運営ノウハウを活用し、サービスの質の向上が図られます。職員の定着確保は、必要不可欠であり、処遇等の維持は、重要な視点となります。

民設による施設整備について

建築コストが増加する昨今の状況から、民設によるコスト削減等の有益性を踏まえ、民設の施設整備について検討が必要です。

第2回介護事業者連携会議にて、社会福祉法人ライフの学校理事長 田中伸弥氏を交え
意見交換ワークショップを実施しました。

機能候補案

町民ニーズのヒアリング及び和寒町の社会資源等の状況を踏まえ、下記5点の施設機能候補(案)を提案しました。

最期まで暮らし続けることのできる特別養護老人ホームの体制構築

・特養の定員を40名とし、ユニット型個室について検討する。
・町内診療所との連携による看取り(最期まで施設でケアをする)支援体制の整備を検討する。
・専門的かつ魅力的な介護や看護ケア体制をつくり、広域的な利用者の受け入れ体制の整備をする。
・将来のニーズに応じ、一部の居室を特養以外に有効活用できる形で整備をする。

あらゆる住民が安心して在宅生活を送ることができる在宅支援サービスの体制構築

・短期入所や通所・訪問サービスについて、高齢者・障がい児者が利用する共生型サービス事業を実施する。
・高齢者共同福祉住宅「かたくり荘」、大通団地「延寿」をサービス付き高齢者住宅等に転用することを検討する。
・あらゆる住民を対象にした、訪問看護・訪問介護・居宅介護等の、在宅支援サービスの体制整備をする。

子どもたちが大切にされる機能の構築

・子どもや子育て世代が和寒町に生まれ育ち、誇りを感じることができる事業を展開する。
・和寒町に定住する若者を増加させるための事業を展開する。
・障がい児に対する社会的サービスについて、共生型事業を基軸に個別に対応する体制をつくり、専門職を配置する。

あらゆる住民が活躍できることを実現する「雇用創出」機能の構築

・福祉以外の機能について、「雇用を創出する」機能を重点テーマとする。
・町民の活躍と町のニーズをマッチングする場づくり事業の実施及び起業を推進する。

和寒町の特色である農業・食文化を推進する機能の構築

・福祉以外の機能について、「農業・食文化を推進する」機能を重点テーマとする。
・障がい者の就労支援事業による「農福連携」等を推進する。
・特別養護老人ホームの厨房のさらなる活用案を検討する。

和寒小学校5年生を対象とした「キッズサポーター養成講座」にて、
「和寒町で認知症の人たちがいきいきと暮らし続けるにはどうしたらいいか」
との宿題を家族の方とも相談して提案をいただきました。

これまでのプロセスについて

和寒町ふくしのまちづくりプロジェクトでは、町民サミット・まちづくりラボ・検討会等のプロセスを経て、町民の皆さんと重要な方向性や様々な提案について検討を重ねました。

ふくしのまちづくりラボ

7月20日~22日の3日間で合計81名の町民の皆さんにご参加いただきました。講師より「あらゆる住民が集い活躍する複合的拠点とは」とのテーマで講話の後、参加者の皆さんでワークショップを行いました。ご自分がやってみたいこと、できることなどを語り合い「普段考えていても他の人に伝える機会がなかった」「皆さんの意見を聞けて良かった」などの感想がありました。

ふくしのまちづくり町民サミット

第1回では共創型の福祉について学んだ後、これまでと、これからの町の魅力について語り合うワークショップを行いました。第2回では住民主体のまちづくりのあり方について講演で学んだ後、町の皆さんでどんなまちづくりができるかを語り合うワークショップを行いました。

これまでの資料

各案の検討には、ふくしのまちづくり町民サミット・ふくしのまちづくりラボでのワークショップやグループワーク等での皆さんのご意見をもとにしています。和寒町ふくしのまちづくりNewsletter Vol.3にて細かなデータを提示していますので、こちらよりご覧ください。

皆さまからの意見を募集しています(2/16まで)

和寒町では、「和寒町ふくしのまちづくり基本構想(骨子)」に対する町民の皆さまのご意見を募集しています。こちらのWebサイトにアクセスしていただくほか、和寒町保健福祉センターへのご持参、郵送、ファクシミリ、電子メールでもお受けします。詳細はこちらまで。(和寒町保健福祉センター ふくしのまちづくり推進担当:0165‐32‐2000)

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