ラジオネーム私事で恐縮ですが

欲しいドラえもんの道具は、どこでもドアと、シナリオライター。

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最近の記事

小説「Flour Shower」

 みんな馬鹿みたいに傘をさして歩いていた。たいした雪ではないはずだか、この町の住人は―もれなく僕も―どこか怖がりだ。ニュースではこの時期に降る雪は何年ぶりだとか言っていたが、興味を持てなかったので、それが、十年前だったか、五十年前だったかは忘れてしまった。 「私、好きよ。」  隣りに座った酔いどれの女が、写真を指差して言った。このバーには長年通っているが、見たことがない顔だ。というより、普通の町ではなかなかお目にかかることが出来ないくらいの、はっきりとした顔立ちの美女である。

    • 短歌、はじめました。

      私事で恐縮ですが、毎日、文章のお題が提示されるアプリを使って短歌を詠みはじめました。今のところ毎日続いてますが、それでも飽きたらないときは自らテーマを決めて詠んでいます。恥を忍んでまとめてみましたのでド素人作品をお楽しみください。 しんしんと君の煌めき閉じ込めて 溶けぬはスノードームのごとく 【テーマ:初雪】 10代を癒やすかのよな日々の中 君が用意しAmazonの箱 【お題:美しい】 置いてきた 20歳の日記 懐かしむ 今日より私 暮らすあなたと 【お題:閉ざさ

      • 半生記

        「彼女は普通の人?」  私に恋人が出来たことを報告した時の友との会話である。何故そんなことを問われてしまうのかといえば、それはやはり私が普通ではないからだろう。  鏡には違和感が映っているー。ふきでものだらけの汚い胸はえぐれているが、下半身は女性のそれだ。私は目をそらして浴室へ向かう。夏はシャワーで十分だ。水が伝う感覚はあるというのに指の先まで自分の身体ではないみたいだ。  幼少期の記憶にあるのは、陰部を吸うよく知った顔。跳ね除けた私に祖父は「くすぐったいだけか」と言った

        • ファミリーシップを宣誓してみる

          私事で恐縮ですが、婚約者とファミリーシップ制度を利用することにいたしました。 それぞれの地域によって、手続きの仕方などが異なると思いますが、私の住む都市の場合をまとめてみます。 入籍は好きなときに区役所に行って婚姻届を提出するものかと思いますが、ファミリーシップの宣誓には予約が必要です。 3ヶ月前から1週間前までの間に予約可能なようですが、必ずしも希望が通るとは限らないようです。 私は交際記念日に宣誓するために1ヶ月前に予約し、無事、第一希望の日に宣誓させていただきまし