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正直怖いよね、障害当事者の就職活動

みなさん
こんにちは、わたころ運営のよしだです。

生きていく中で、大きなライフイベントはいつくかあります。
その中の一つに、就職活動があるかと思います。

今回、お話することは視覚障害当事者の私が、過去に就職・転職活動を通して
「分かってはいるけど障害のカミングアウトは正直怖い」
という経験を皆さんにお話させて頂きます。

就職活動を経験してきた方は、どのようなもので、また全く苦労せず就職できた方は少ないのではないでしょうか?

なので、
今回のテーマでもある、障害当事者の就職活動だけが大変なことだ、というメッセージをお伝えしたい訳ではありません。
あくまでも私一個人の経験から、こんなことがあるのか、という想像をして頂ければと思います。



私の就職活動


私は現在、作業療法士として医療機関に勤務しています。
自身の生立ちもあり、こどもたちのリハビリテーションに携わりたいと養成校時代から志していました。

4年生の総合実習も終わり、本格的に就職活動が始まりました。
私は、現在の職場の前に別の医療機関にて働いていました。
正直、初めての就職活動の時よりも、転職活動をしていた時の方が色々と悩むことが多かったのを覚えています。

就職活動も転職活動でも共通していたのは、
どこまで自身の障害を開示するのか?
という出処が分からない漠然とした不安感でした。

「障害を持っていると分かったら、それだけで落とされてしまうのではないか?」
「でも、開示しないと後で揉め事になるのではないか?」

こんな2つの葛藤が、常に頭の中でグルグルと駆け巡っていました。これについては、初めての就職活動時も転職活動時でも同じ葛藤はありました。

ただ、
始めて、障害当事者として就職し、社会人として働く中で疑問に思うことや悩むことが生まれ、それが後の転職活動ではより深い葛藤になっていました。


就職活動とどう向きあったのか?


振り返ってみると、転職活動では、何が起点になって踏ん切りがついたか正直、明確には覚えていません。
ただ、その時に思ったのは自分の障害を開示したことで、不採用となる職場であれぱ自分が実現したい社会や組織ではない。
もし就職できたとしても、その組織で自分は1人のひととして働くことはできないだろう、
と考え、ありのままの障害開示をすることとしました。
それでダメなら仕方ない、という気持ちで吹っ切れて挑みました。

このように思えたのには、私と同じような障害を持つ当事者の作業療法士のお二人との出会いが影響していたのではないかと思っています。
私から見たお二人は、障害を持っていても、ソレと上手に付き合いながらご活躍されており、私にはとても輝いて見えました。それは私にはないモノでした。

その出会いから、私も障害と上手に付き合っていこう、上手く使っていこうという統制感が持てるようになりました。
それが、転職活動の時の考えに繋がっていたのかもしれません。きっとお二人に出会っていなかったら、障害開示をしようと自信を持つことはなかったと思います。

当事者の方々との対話ロールモデルを知るということは、自分について知る、生きやすくなる、ためには大切な作業なのかもしれませんね。


だから、言葉や形に残す


でも、障害当事者がこのような不安や葛藤を考えずに就職活動ができるように、組織や社会の障害当事者に対する理解が進んでほしい。

そのために我々、障害当事者が言葉に残し、発信する意味は微力ながらあるのではないかと思っています。

今後もわたころを通じて、当事者も支援者も生きやすい世の中の実現に向けて活動していきます。


<よしだ>
わたころ運営メンバー
先天性白内障当事者えあり、自身の経験から子どもたちがなりたい自分になれる社会に近づけるように作業療法士として日々奮闘中。

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