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FYI.14 もう一つの「看護の日」

しばらく投稿が滞ってしまったうちに、ゴールデンウィークが過ぎ新緑の季節となりました。そして、新型コロナが感染症法上の5類へ移行、、、と言っても何かがガラッと変わる訳でもなく、ただ水面化では役所や医療現場などで、状況にアジャストするための緊張感がしばらく持続するような雰囲気です。

先週金曜日、5月12日は「看護の日」とされています。近代看護の祖、ナイチンゲール「爆誕」と言って良いでしょうか、ご生誕の日。世界中のナースたちが、ナースとしての自分のアイデンティティをふと確かめられるような、特別な日があることは素敵だなと個人的に思います。国際看護師協会(本部:ジュネーブ)は、1965年から「国際看護師の日」と定めています。

そして、日本では1990年に当時の厚生省が、「看護の日」を制定しました。これは、市民と有識者による「看護の日の制定を願う会」の運動によるところが大きいと言えます。当時、医療技術の進歩が急速に進む中、日本は長寿大国となり、いわゆる「寝たきり老人」など高齢者医療をめぐる問題が噴出していました。まだ、「認知症」という名称に変わる前、「痴呆」と呼ばれていた時代です。単に命を長らえさせるためだけの医療ではなく、私たちが望むより良い医療を実現するためには、日頃から老若男女問わず誰もが思いやりの心、助けあいの心、ケアの心、つまり「看護の心」を持つことが大切である。そのことを広く訴える日を設けよう、というのが運動の趣旨でした。

「看護の日」というと、最初にナースが主役の日を思い浮かべますが、もっと根源的な「相手を思いやる心を思い出す日」としても、認知度を上げていってほしいなあと個人的に思うところです。
ちなみに、その後2008年に「介護の日」も制定されました。11月11日です。
結局、「看護の日」、「介護の日」どちらも、それぞれの人材確保のためのアピール戦略として機能しているのが現実かなと思います。それはそれでとても大切なことで、どちらも尊い仕事であることを繰り返し確認できるのは、ありがたいことと思います。

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