トップダウン型の生き方

やっと納得がいった。

僕は「トップダウン型」の生き方であり、それは世の中の大多数の人がする生き方ではない。

しかし、SHOWROOMの前田裕二氏は、「トップダウン型」で人生を楽しく生きている。これは僕にとって、とても励みになる。今まで間違ってたと思ってた生き方が、決して悪いものじゃないと言われてるようなもんだから。

僕は15歳の時、F1の世界で働きたいと夢見た。そしてそれを叶えるための方法と必要な事を、全て洗い出した。

まず目標点として、エンジニアが良いだろう。だって、今理系でいるし、数学は苦手じゃないし、これなら頑張ればたどり着けそうだ。

じゃあ次は、F1のエンジニアになるために、どうすればいいか?

どうも、イギリスへ行くのが一番良いらしい。そこに行けば、チャンスがたくさん転がっている。特に大学で結果を出せば手っ取り早いらしい。ならば、イギリスになるべく早く行こう。

そのためにはじゃあ、英語ができなきゃ、課外活動しなきゃ、高校の成績なるべく上げなきゃ…。

…という風に、どんどん細分化して、挙げた項目達を今すぐできるとこまで落とし込んで、それを一つ一つ、全てこなしていった。全てだ。

そうして、F1チームでのインターンまでたどり着いた。あと一歩で、憧れのF1チーム入りだ。


ちなみにこの生き方を僕の周りの人は、「川上り型」とも形容していた。言われた当時は「そんなわけなくていいやん」って思ってたけど、なるほど、案外悪い分け方じゃないかもしれない。

僕がF1に魅了されるのも、同じところにあるのかもしれない。

レースで勝つために、いかなる手をも尽くす。マシン開発だけじゃなく、マネーゲーム、法律ゲーム、ブラフ…ありとあらゆる手段が、頭の良い人達から繰り出され、本気で勝とうとする。そんなキチガイじみた頭の良い人達の世界に、僕は恋をした。


しかし、そんな生き方にも、マイナス面が大きく2つある。


まず目標が大きければ大きいほど、精神力がいる。

目標に到達するためには、それ相応の努力が必要で、目の前には笑えるほど多くの壁が立ちふさがる。それらを一つ一つ退けていきながら、進んで行かなきゃならない。


そして圧倒的に大きな結果が出にくい。

目標に対し頑張るという生き方は、正直言って結果は残しにくいと思う。逆に、目の前の好きな行動が良い結果に繋がった、みたいな方が結果は出やすい。

天才型と計画型

そういう言い方もあるのかもしれない。漫画バクマン。出てきていた。計画的にウケを狙うタイプは、ヒットしにくい。(でもヒットを出せるようになると、ヒットを計算できるようになるから編集部としてはありがたいとも。)


こんな「トップダウン型」の生き方が合う人は、全体の1%ぐらいじゃないかと、前田氏はどこかで言っていた。(どの記事で書いてあったか見つからない…)

それが本当なのかは分からない。けれどもし本当だとすると、僕の中では色々と話がうまく繋がる。

だって、村上春樹氏やホリエモン氏の話を聞いたって、僕はただただダメージを受けるだけだった。僕のしてきた生き方、考え方を、まるで否定するかのような生き方を彼らはして、成功を収めている。あれ、じゃあ僕は…と、迷える子羊になった事もあった。しかし彼らは違うタイプなのだと言い切れば、話は楽だ。参考にしても、真似をする必要はない。


最後に、僕の個人的な意見を付け加えておこうと思う。それは、「ハイブリッド型」について。

「トップダウン型」である僕の生き方だが、その過程で「ボトムアップ型」の要素を組み込もうというものだ。

いくらゴールが明確で自分の大好きなものだったとしても、そこに到達するまでの過程が嫌いなものばかりじゃ、なかなか意欲も湧かなきゃ成果も収められない。ならば、理想的にはその過程でも好きなことをつぎ込んでいき、それも込みで最終ゴールへと導く。これがベストじゃない?

果たして、そんな理想論のような生き方を、僕ができるのか? 22歳、これから試してみようと思う。

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