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「自分ってなに」という7歳の問いに。

「パパはさ、トオルでしょ。でも、パパが"自分"の時って何? どういう時? "自分"ってなんなのか思うと頭がぐるぐるするんだよね」と、図鑑を手に上の子がやってきた。7歳。これが早いのか遅いのか判断しかねますが、自分とは。

「お父さんは君と同じ歳の頃から高校生ぐらいまで、お部屋で一人で過ごすのが大好きな子でした。でも、学校に行けば級長とかやったりしてたし、みんなに話しかける様にして過ごしていたよ。どっちが本当の自分なんだろう、なんて考えたこともあるけれど、いつしかどっちも僕だということで落ち着きました。

人は、自分以外の誰かの判断で自らの輪郭を認識することもあるし、頭の中でぐるぐるした結果、自分はこうだとかたちづくられる自分もいる。その両方が描き出すものは同じこともあれば、違うこともある。けれど人は一人では生きていけないのだから結局、両方が社会の中にあっては自分です、というように理解しているよ。

自分で描いた似顔絵と、妹、友達、お母さん、お父さんが描いた君の似顔絵は違う絵かもしれないけれど、同じ様な特徴を描いていることもあるかもしれない。だけれど、どっちも間違っている、なんてことはないだろうと思う。

今はまだいろんなことを積み重ねているところだから、自分って何かを決めちゃうのはもったいないし、見つけるのは難しいんじゃないかな。でも自分ってなんだろう、って考えるの面白いよね。とりあえず、花いけようか。」

ありがたくいただき、世界のどこかにタネを撒こうと思います。