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2023年 3/11 3/12 釧路、忠類のこと。

自他ともに認める雨男の出発の朝は快晴。
羽田空港からは第1便でのフライトだったため、夜明け前に家を出た。窓からの眺め、東京って何もかもが過密だ。

今日は全てが予定通り。順調な旅の滑り出しである。
初日は釧路。晴れ。風は冷たいが、春の予感が感じられる。

釧路HOBO.に早めに着いて、長めのリハーサルをさせてもらう。
当初の予想を超えて、最終的にはチケットはSOLDOUT、満席になった。
あたたかな空気の中で、まずは流のステージ。今日も声がバシバシ響いている。途中からギターで合流。ひさびさに、少し弾きすぎたかも、というくらい弾いた。指先がじんじんする。

その後、yuki-eさんのステージ。
プロデュースさせてもらった4曲入りのアルバムを、順番通りに演奏。
自分はギターとピアノ、流がコーラスでサポートした。
本番に強いyuki-eさん、とても心のこもった歌を聴かせてくれた。

最後に自分のステージ。
釧路HOBO.に集まるお客さんは、聴く時は聴く。盛り上がる時はとことん盛り上がるという、本当に理想的な人たちばかりである。
音楽愛のかたまり。

アンコールはマスターも参加して、ちょっとした紅白歌合戦になった。
ここにしかない風景、時間、夜。3月11日。
帰り道は月が綺麗だった。


翌日。薄雲から時々優しい日差しが降り注ぐ、気持ちの良い日。
車は海沿いを走る。携帯は圏外になる。心が解放されていく。

初めての忠類。ナウマンゾウの、ほぼ全身骨格となる化石が見つけられて有名になった町だ。主要産業は農業で、ゆりねの特産地。ゆりね、正月のお雑煮でしか食べないけど、ここから来てたのか。
立ち寄る時間は無かったけど、ナウマン温泉というのもあるらしい。とても泉質が良いのだそうだ。
昔は忠類村だったが、今は幕別町に編入合併されている。(幕別町の本体とは隣り合わず、飛地になっている。なぜだろう)
ありがたいことに、今回は町の方から呼んでいただいたのだ。十勝のローカルヒーローを目指している自分としては、また一歩前進なのである。

会場は役場に併設されている、コミュニティセンター。小さな体育館くらいの広さがある。天井が蒲鉾型になって連なっていて、とてもよく響く。
ここのところ、我々の専属PA のようになってくれている林さんと相談して、リバーブもかけずにそのままの音で行くことにした。バラードを歌うのにはうってつけの響きだ。(逆に、タイトなリズムの曲はつかみづらい)ギリギリまで、音を確認させてもらう。

初めての場所で、自分たちを全く知らない人たちも来てくれている空間で演奏するのは、なかなかに緊張するものである。お互いの空気を馴染ませながら、徐々に打ち解けていく。これこそ、ライブ。自分は自分の歌を歌うことに集中する。

終盤、流の「よろこびの歌」では、会場が一体になって、(会場の響きも手伝って)すごい盛り上がりになった。

アンコールの最後に演奏した、「いのちの歌」(竹内まりや)のカバーは、流の歌声にとても良く合って、心に響くものがあった。もしうまく録音できていたら、”流のHOME MAID RADIO” てオンエアさせてもらうかもしれない。

忘れられない2日間。
ライブ後もたくさんの出会いがあって、未来につながる話もあって、とても書ききれない。

翌日の移動日は濃霧により、乗るはずの飛行機が欠航になった。結構毛だらけ猫…という言葉が浮かぶが、飛ばないものは飛ばない。夜遅い便に振り替えて、東京に戻る。雨男、カムバック。


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