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sakanaがあらわれた!

西脇さんのイラスト展も今週が最後で、クロージングイベントのsakanaライブが今週の日曜日とせまり、私も口ずさみながら体を揺して日々を過ごすくらいに、sakanaは私の日常に馴染んできている。

そういえば昨日から私の世界は梅雨入りしてます。きっと大体の人もそうですね。雨の日は雨の日なりの楽しみというか情趣があって、そんな気分の時に思い出して口ずさむ曲はどこかちょっと切ない。

実は毎日の帰り道で口ずさんじゃっているのだけれど、雨の日に思い出したい曲をsakanaで見つけてしまった。campolanoの一番最後に収録されている「雨音」は涙が出るくらい心地よいフレーズを引っさげて、私の心のベストテンに彗星のごとく現れた1曲。

この雨音が私の中で膨らむまでに時間はかからなかったけど、それなりのステップは踏んでいる。図式っぽく表すとこんな感じ。

初めて西脇さんの人物画をみて、繊細で写実的なイメージの世界に驚く。どこか虚ろな瞳から存在感を醸し出されて店内でゾクゾクする。

西脇さんのソロアルバムを聴いて「すげー人だなあ」と何気なく彼が日々更新している日記を読んで、何故か涙がにじんで、私はこの人が好きかもしれないと思った。

sakanaをヒバリのBGMにしてるうちにpocopenさんの詞がグッとくるようになり、雨音のとあるフレーズに気づく。

9年前に西脇さんが初めて岡山で個展をした時の人物画を見せてもらった。西脇さんの日記を思い出して、私の好きは確信に変わる。

pocopenさんの詞を仕事中にこっそりと読み漁り、sakanaの二人が好きという気持ちもまた確信に変わる。

とまあこんな感じで、上手くsakanaの二人に道筋をつけてもらって、私はすっかりsakanaのファンとなり、日々の接客をすることで、私がsakanaに感じている気持ちを少しずつ言葉にできるようになってきた。5月のヒバリストアであった「101匹目のジャズ猿」出版記念のトークショーで平井さんは、偶然に出会ったものを大事にしていく、みたいなことを言っていたけど、きっとこういうことなんだろうなあと思う。そして私に起こる偶然は、いつも愛くるしくてバチーンと私の胸にジャストミートしてくるから、幸せなヤツだなあと思う。

sakanaの二人から感じるのは、静けさの向こうに見えるそこはかとない希望だ。そういう形のないものを黙々と静かに追いかけて、そして着実に。sakana makes me 明日の希望と、強くてやさしい気持ち。みたいな感じです。(きり)

最後に野暮だけど、好きでたまんないきっかけになった西脇さんの日記と「雨音」のとあるフレーズを引用。

ーー西脇さん日記(http://sakanarecords.jp/diary426.html)よりーー

「絵を描くのが好きか?」と訊かれたら「まあまあ好きかも」くらいに答えられるようになった。対象がなんであれ物事を好きになるにはとても時間がかかる(と思う)。「絵を描くのが大好き」と云えるようになるには一生かかるんじゃないかしら。

人だって同じ事。一生共に過ごさなくては大好きにはなれないんじゃないの?
たった一日で好きになった相手なら三日で飽きちゃうんじゃないかしら?

ーー雨音(アルバムcampolano)よりーー

そんなに君が考えてるほど

今夜は孤独は似合わない


2017.06.08


「サウダーヂな夜」という変わったカフェバーで創刊された「週刊私自身」がいつの間にか私の代名詞。岡山でひっそりといつも自分のことばかり書いてます。