世界支配の構造が変化したという認識

筆者が日頃から思っている現在の世界の混沌としている状況に一言。


BRICSは新しい共同通貨創設の計画で合意した。

現在の不安定な世界の金融危機の原点は、リーマンショックだと言えます。Too big to failでリーマンをスケープゴートにして、その他の銀行を救ったことで民間銀行が作り出した巨大な損失を政府が肩代わりした結果です。日本の関与は軽微でしたが。

そこに発生したコロナのパンデミックで、アメリカは、ドルを刷り続けました。先進国の中央銀行はみな同じDSの政策 directive に従いました。DSが決める方針に反対できる先進国はありません。中央銀行は、全部ロスチャイルドが作ったバンクオブイングランドの流れをくむ民間組織です。通貨発行権という「特権」を握っているのが、中央銀行です。

ゼロ金利政策の成れの果て。80年代に始まったディスインフレーションのトレンドは、リーマンショックを経て、ゼロ金利政策へ突入しました。

スラブ帝国の復活を夢見る、ナルシスト独裁者プーチンのウクライナ武力侵攻でエネルギー危機が発生しました。報復した欧米の経済制裁で、パンドラの箱が開きました。もとにはもう戻れません。ディスインフレーションの時代が終焉しインフレーションの時代に突入してしまいました。エネルギー価格がインフレーションの根本原因だからです。

インフレは一時的だと言い続けていた「嘘」は、昨年3月に重い腰を上げて、急速な金利の利上げに政策転換しました。利上げトレンドに突入しインフレーションの時代の開始です。銀行は、長期債に発生した巨大な含み損を抱え、取り付け騒ぎで、米の中堅銀行が実質的に3行が破綻しました。この銀行危機の影響は、ヨーロッパにも飛び火し、スイスの銀行も破綻する直前国有化されてUBSに合体させられました。

プーチンが開けてしまったパンドラの箱。アメリカが戦後作り上げてきた現在の世界体制に真正面から挑戦するもう一つの体制「パラレル体制」が誕生したのです。中国が先導するアメリカの覇権弱体化戦略で、ロシアを含むBRICSとOPEC+が新経済体制をスタートさせました。

世界初のデジタル人民元が北京冬季五輪でスタートしました。中国はゴールドをデジタル人民元の担保にする方向で金保有を拡大させています。Dedollarization アメリカドルに依存しないという動きが顕著になっています。サウジもペトロ人民元の受け入れを宣言しました。世界中でドル資産を売却しアメリカが作った金融体制から離反する流れが生まれてしまいました。グローバルサウスは、この流れに乗っていくでしょう。BRICS 5ヶ国は、最近新しい通貨の創設計画を宣言しました。国連の中国支持国が140ヶ国以上に膨れ上がり、台湾支持国は、たったの13ヶ国になりました。

中国のアメリカから世界覇権#1のポジションを奪取するという世界戦略が習近平の終身主席就任で動き始めました。

守勢に回る先進国は、デジタル中央銀行通貨CBDCの発行という戦略で世界覇権維持を図っています。FEDは、BISとIMFとECBと共同歩調を取りながら、デジタルドル CBDC の導入前にローンチされる24/7の送金と決済システムである FedNOW を今年7月に導入することすでに発表しています。



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