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ハンガリー、見た目トルコ風、中は日本の銭湯に近いかも

ハンガリーの首都ブダペスト、知る人ぞ知る温泉天国。
町の中心部から郊外まで、温泉が点在する。
温泉と言うよりもスパや温泉センターに近いかもしれない。
屋外に巨大な温水プールを併設したもの、サウナを持つものなど種類も豊富。
また宮殿か驚くような豪華な内装のものもある。

今回立ち寄ったのは、郊外に近い場所にあるキラーイ温泉。
外見がトルコにある建物みたい。
聞くところによると16世紀のオスマントルコ時代に建てられたものらしい。
中に入ると古さは残るものの、シンプルな造り。
支払いが済むと鍵が渡される。
この鍵は、ロッカーのついた個室の更衣室で着替えを済ませ、荷物を中において鍵をかける。

ここで日本と異なる点は、水着を着用すること。
なぜならば大浴場は男女混浴(共用)だからである。
プールじゃないのでスイミングキャップは不要。

半円のドームの下には大きな浴槽がドドンと構える。
スキマを見つけて、浴槽に浸かる。
思った以上にお湯の温度が高い。
いや、ちょっと熱すぎるぐらいか。
12月末の寒い日だったので、うれしい誤算である。

お湯が熱いと言っても日本の銭湯よりも天井が高く、
加えて空間が広いためのぼせることはなさそう。

天井を見上げて、まったりとくつろぐ。
この日は天気が良かったので、ドーム状の天井にある明り取りから光が差し込む。なかなか良いものである。

風呂に入りながら周りを観察していると、スマホを持った若い男性がいた。
中の様子を撮影している。
水着を着ていると言えども、ここはプールではなくて浴室。
案の定、注意を受けていた。

浴場内には中央にある大きな浴槽の他に、何種類か温度が異なる浴槽が並ぶ。
ひと通り入ってから、着替えようかと廊下に出ると、矢印が描かれた貼り紙があった。
残念ながらハンガリー語のみ。
何を書いているかわからないが、矢印に従い廊下を歩いた。
廊下が途切れたところには、ガラスの引き戸があった。
引き戸の向こうは中庭で、よく見ると桶のような浴槽があった。
いわゆる露天風呂である。
数人入ると満員御礼状態になる、樽風呂。
誰かがお湯から上がるのを待ち、入れ替わりに外に出るようだ。
運よく少し待つと、空きが出た。

急いで中庭に出て隙間に入り込む。
この日は、天気が良いが気温は0度近く。
寒い屋外で熱いお湯に浸かるのは最高の贅沢。
外との温度差があるので、一度浴槽に入ると中々空きが出ない。
さっき、良いタイミングでここにやってきた自分を褒めてあげたい。

ところでこのお風呂、中庭にあるからどんな風景?と思うかもしれない。
残念ながら、建物の壁が視界の大半を多い、合間に庭の雑木が見えるのみ。
風景をめでるというよりも、身体を温めながら会話を楽しむ感じかな。

建物の内側、廊下を見ると待ち人も増えてきた。
身体も温まったようなので、頃合いを見て風呂を出て更衣室に戻った。

お風呂上がりのビールを飲むのには外は寒い。
帰りがけに、カフェでコーヒー飲もう、身支度を終えてから、鍵を受付で戻して地下鉄乗り場に向かった。


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