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北の海のかけら/前編

★表紙は、チュクチのおとぎ話「黒い鳥」の挿絵から。

chromeでアクセスすると原語(ロシア語)表示するかgoogle翻訳の日本語で表示するか聞いてくるので、日本語を選択すると読めます。

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日本列島はユーラシア大陸の東の果てにあって、その東には巨大な太平洋が広がっています。ある意味、世界の行き止まり(ワールズエンド)的な場所。このため、いろいろな民族が流入した坩堝のような歴史があり、その流入の痕跡が複雑に残っている場所のようです。

この前、私のハプログループを調べてもらいました。ミトコンドリアハプログループ(mtハプロ)と、一応は男性なので、Y染色体ハプログループ(Yハプロ)も。

ミトコンドリアは、生物好きな人ならよくご存じと思いますが、(もともとは寄生体なので)私たちのものとは別の独自のDNAを持っており、そして母親のみから譲り受けるものです。なので、そのDNAの変異を解析すると、母(母1)の母(母2)の母(母3)の母(母4)の・・・・すっごい昔の母(母n….motherだから母mにしよう)につながる系統がわかるとのこと。最終的には、世界の全ての人がアフリカにいた何人かの母グループにつながるらしいのですが、mtハプロを見ると、母m→∞から現在の私につながるアフリカからの移動ルートと、最終的に日本列島にどの辺りから入ってきたのかがわかるようです。

ミトコンドリア。可愛い。


Yハプロも同じ理屈ですね。Y染色体は父親のみから譲り受けるものなので、その変異を調べると、すっごい昔の父fにつながる系統がわかる。


もっとも、国立遺伝学研究所の斎藤研究室で公開されている資料http://www.saitou-naruya-laboratory.org/assets/files/seitainokagaku_2020.pdfの図2にあるように、ハプログループで見えるものは母mにつながる系統と、父fにつながる系統だけで、その他の大勢の母父たち(図2の白い部分)のことは見えないので、調べたその人自身が母m系統と父f系統の和のみからできているわけではないとのこと。白い部分にあるたくさんの人々が関与してでてきたのが私でありあなたであるということのようです。

ハプログループでは、ほとんどの母父は見えない。
本来、マクロなタイムスケールでのイベント(民族移動とか)を調べるためのものなのかも。


まあ、でもミトコンドリアに関しては母mと私は同じ。多分。
各代の父は一切関与できないので。
ちょっと変異してるかもしれないけど。

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前に書いたように、私は一重まぶただし、体毛は薄いし、顔の彫りが深いわけでもないなので、いわゆる弥生系の系統だと思っていました。こういう図をよく見るでしょう?

https://www.yoshinogari.jp/ym/episode03/body_feat.html

やっぱり左じゃないよな。まあ、右かと言われたら、そんなに鼻は長くないし、眉毛とか唇は左側だけど、目と髭の印象が大きい。

で、調べた結果、意外なことがわかりました。


なんと!

渡来系弥生人の系統ではなかったのです。



もう、本当にびっくりしたよね・・・


(後編に続く)