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タブラにまつわるエッセイと新コーナー

お世話になっております、Water Walk所属ライターの小宮まりんと申します。

著者近影

みなさん、楽器弾いてますか?
あるいは叩いてますか?もしくは吹いたり、よもや燃やしたりしてますか?

テレキャスター近影

私はというと、最近「弾く」がメインです。
色々楽器の演奏の表現を並べてみましたが、それにしても楽器って本当に多いですよね。プレイヤーの方もプレイヤーの方で、みんな得意な演奏方法と不得意な演奏方法がある。
だから、
「あれやってみたいなあ」とか「できたらカッコいいだろうなあ」と憧れていた楽器を買ってみたら、実は「自分の不得意な演奏方法に属している楽器だった」のに気づいて落ち込む……そんな不幸な事件も起こってしまう。
そういう話をします。



高校1年の頃です。

私は高校入学と同時に、実家から自転車で5分ぐらいの場所にある、祖母の管理しているマンションに住みはじめました。

引っ越し初日

理由は実家の狭さ。2LDKの実家は、部屋の片方が寝室、もう片方は父親の部屋になっていて自分の部屋がありませんでした。
本、漫画、CDなどの持ち物も増えつつあり、自分だけの空間が欲しいなあ……と思っていたので、親へ「高校生になったらもっと物が増えるだろうし、私の部屋なんとかできない?」と交渉しました。その結果「朝夕に2回祖母の安否確認をしに行く」という条件付きで、一人暮らしができることになったのでした。

新生活がスタートして半年ぐらい経ったころ。カレーばっか食べてました

豚バラのカレー

だって自分で料理できるんだから、何作っても良いんですよ?それに気づいてからもうとにかくスパイシーな毎日が始まりました。
祖母の家で夕飯を食べたりお弁当をもらったりもしましたが、基本的に家で料理するときはカレーばっか作ってました。玉ねぎをじゃっと炒めてスパイスをガッと入れてさっと作れるような、インドのカレー。
そうなると普段聞く音楽も必然的にインドに寄っていくわけですね(やっと音楽の話になりました)。
最初の頃はインド音楽を全然知らなかったのでU-zhaanさんを延々流していたんですが、次第にその師匠のオニンド・チャタルジー先生、ザキール・フセイン先生……と、突っ込んで聴くようになりました。

このアルバムとかすごい聴いてたなあ。

毎日学校、カレー、タブラ。学校、カレー、タブラ。このサイクルを続けていたせいで、じわじわタブラ欲が高まっていきました。

そういう状態で3ヶ月ぐらい過ごしているうちに冬休みを迎え、お年玉を手にした私は、思い切ってメルカリで8000円のタブラを購入

3日ぐらいで届きました。こういう日本語の解説を片っ端から読みながら待っていたので準備は万端。早速、ベビーパウダーを指につけて「na」の音を出してみる。


……出してみる。


……出ない。タブラは『世界一難しい打楽器』と呼ばれているので、当然と言えば当然なのですが、予想以上に出ませんでした。

その後も1週間ぐらい練習したものの「na」の音は一向に鳴る気配がありません

叩くだけに見えるのに、全然同じ音が出ない。めちゃめちゃ難しい。想像ではカーンカーンと小気味よく鳴らせてたのに、現実はあぐらで腰を痛めながらベビーパウダーを減らすだけの毎日。
「一体いつ鳴らせるのかわからない」、「そもそもこの練習方法が合ってるのかわからない」という、ふたつの「わからない」がモチベーションをガンガン削っていき、1ヶ月足らずでタブラは立派なインテリアになってしまいました。

インテリアのタブラ。ホコリがすごい




……以上が、私がタブラに挫折した時のエピソードです。書いてて胸がざわざわしました。

以前、ユザーンさんが「タブラはインドだとピアノと同じぐらいメジャーな子供の習い事」と言ってたような気がしますが、確かにタブラは「習うべき楽器」に思えました。飽きっぽい女子高生が独学でなんとかできるようなもんじゃないです。無理。
なので、読んでいる方の中に「私もタブラ始めてみたいんだよなあ……」と思っている人がいたら、ジモティーとかで教室みたいなものを見つけて、直接習うことをおすすめします。場合によっては貸し出しがあって、私みたいにインテリアにしないで済むかもしれないし。


さて、日頃から音楽に慣れ親しんでいるWater Walkの読者の皆さんも、それ以外の皆さんも、私と同じように楽器を習得しようとして挫折した経験の一つや二つはあるのではないでしょうか。

今こそ共有しよう、失敗談を。
舐め合おう傷を。抱えよう頭を。

そういうコーナーを立ち上げることにしました。
題して、

です。
記事の最後に投稿フォームを貼っておきます。

集計の都合で「1投稿につき1楽器」の縛りは設けましたが、投稿数に制限はありません。いくらでも大丈夫です。
お名前・楽器・挫折までの期間と、具体的なエピソードをこんな感じでお書きください。

高校一年生の秋ごろ、カレーの作りすぎが嵩じてユザーンさんに憧れを持つに至りました。インドの太鼓、タブラを習得したいと思うようになったのです。
冬休みに入ってもぜんぜんタブラをやりたい気持ちが収まらず「これはもうやるっきゃない」と思い、お年玉を8000円ぐらいはたいてメルカリでタブラを買いました。
ベビーパウダーを指につけて「na」の音を出してみる。……鳴らない。タブラは『世界一難しい打楽器』と呼ばれているので、当然と言えば当然です。 その後も練習しましたが全然鳴りません。次第にモチベーションも低下し、とうとう1週間ぐらいで飽きてしまいました。こうして、タブラはわたしの部屋の隅で立派なインテリアになりました。

叩く楽器、弾く楽器、吹く楽器。
どんな楽器の挫折も全部燃やしてしまいましょう。

皆さんの投稿、お待ちしています!


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