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大人の読書感想文:Z世代化する社会

久々の読書感想文です。フリーになると時間の制約は自分で決めるので、ちゃんと読書の時間をブロックしておかないとダメですね。インプットも大事なお仕事なんだから、反省です。

と、いうことで今回の本は刺さりました!
何が刺さったって、単純な「若者論」で終わらず、「その問題の背景」に迫っているところ。

いつものように本の中身にはあまり触れません。概要について知りたい方は他のサイトを見るなり、本を御購入ください。


私はそもそも世代や国籍でカテゴライズするのが苦手です。
と、言うことで、実は「Z世代」というカテゴライズも大嫌いなので、通常だったら手に取らない本なのですが、上記の東洋経済の記事を読んでビビッと来て、速攻Amazonで購入しました。
(舟津先生、ごめんなさい!w)

で、読んでみた感想なのですが、結局中身としては世代では区切っていません。ただし、舟津先生が大学で教鞭を取っており、若者世代の本音を切り取りやすい立ち位置なので、いわゆるZ世代的な「生の声」はふんだんに入っています。

結論からいうと、舟津先生も世代でカテゴライズしたいわけではなく、我々の置かれている環境が、「Z世代だから、、、」と笑っていられない状況下であることを示唆したいのだと感じました。

私も世代で大まかに分けるには、雑な気がするんですよね。
下の図に書いてみましたが、世代で分けたとして、その住んでいる世界観は大きく異なる。

富裕層と貧困層では価値観も考え方も違う。(まぁ、このカテゴライズもなんか違和感を感じるけど、苦笑)そして、その住んでいる世界も年代によって大きく異なるし、ヘタをしたら国境を超えても変化することでしょう。

世代で分けても人はバラバラ

「自分は区分けが嫌い」と言いつつも、最近は富裕層も貧困層も、X世代もZ世代も関係なく、「世界がフラット化」している現実もあると思う。

例えば、昔だったら外食する場合は、貧困層は牛丼屋、中間層はファミレス、富裕層は一軒家フレンチ、みたいに食べる場所が分かれていたと思うんですよ。(自分の属している貧困〜中間しか経験がないから実態はわからないけど)
それが今や、相当のお金持ちでもない限り「外食はサイゼリヤ」という感じに変化しちゃっている。

また、同様に世代間についても、年輩の方でもYoutuberになったり、Tiktokを始めたり、「ITツール」という、新しいものが人類に導入されたことにより、「ゼロリセット」された状態で、誰もが容易に始められる環境が構築されたと思うんです。
(しかもデジタル社会は匿名性により、シャイな人でも心理的ハードルが低く始めやすい!)

これは一昔前の「一億総中流」が令和の時代に再燃しているんじゃないか!

そうなると、怖いのが「時代に乗り遅れる」という恐怖を煽ってくる各種企業のしたたかな戦略。古いところでいうと「家電の三種の神器は当たり前」という世界観、最近でいうと「割り勘はpaypay支払いでよい?」という感覚。

こういった、「不安をあおるマーケティング」って、今も昔もあったようですが、こと、「隣の人と一緒、もしくはちょっと優位に立ちたい」みたいなマインドセットにあるときには、一番効果があるのかもしれません。

これは何も個人に限ったことではなく、企業でも起こり得ることだと思うんですよね〜。

例えば会社で稟議起案のときによく聞く言葉「それは他社事例はあるのかね?」というモノ。
これこそが、自社の失敗を避けたい、という心情の表れではないでしょうか?

まぁ、他社事例を集める事自体は、業務を的確に回すうえで必要なことかもしれませんが、その事例に合わせる必要はなく、自社にとって一番良い形はなんだろうか?と考え抜くことこそが必要だと私は確信してます。

組織だけではなく、個人も同様で、「考える」というプロセスが、自分も含め、多くの人類にとって抜け落ちているような気がするんですよね。

そんな「考える」という題材として、コチラの一冊はいかがでしょうか?
ちなみに文体は口語調に近く、非常に読みやすいです。そして舟津先生の心の声の漏れ出具合も、なかなかオチャメでオススメです。


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