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大人の読書感想文:システムを作らせる技術

いつものように読書感想文なので、原田の主観が入りまくりです。ただ、この本の著者の一人、白川さんのブログを見る限りは思いは一緒なんじゃないかな~と勝手に想像しております。

この本を読んでの感想、というか、私の魂の叫びは、、、

システムは誰かが作ってくれるんじゃない、自分で作るもんだ!

もう、この一言ですね。いろんなことを他人任せにするんじゃなくて、自分自身が実現したい世界はなんなんだよ!と考え抜いた先にあるのがシステムであり、仕組みなんだと、、、

そんな白川さんのブログはこちら↓

一応フォローしておきますが、この「作らせる」という偉そうな響きに嫌悪感を抱く人もいるかもしれませんが、色々悩んだ上にこのタイトルになったそうです。(作ってもらう、とか、ともに作る、だと対象読者がわからなくなってしまうので、、、)

ちなみに、対象読者は「すべてのビジネスパーソン」になります。

もしかして、「システムを作る、作らせるは情シス部門の仕事でしょ?私らは使うだけだから、、、」なんて思っている人いませんか?はっきり言いましょう、そんな人材は今後不要になります!この御時世、ビジネス≒システムと言っても良いくらい切っても切れない関係です。もはや現代の「読み書き算盤」と言い切っても良いです。いや、言い切ります!

システムとは日本語で言えば「仕組み」です。なので、パソコンで処理をするとか、クラウド上で動いているとか関係なく、ビジネスを完結し、顧客にサービスを提供するまでの仕組み、そのものが「システム」なんです。

そのビジネスの仕組み、流れを理解せずに、マニュアルに書かれたことをせっせと行う、、、こんな業務は近い将来、ロボットに奪われることでしょう。

なので、どんなビジネスパーソンにとっても重要なのは「ビジネスの仕組みを理解し、常にアップデートする姿勢」です。

ここで重要なキーワードは「常にアップデート」です。勘が良い方は既にお気づきかと思いますが、時代が変わるとビジネスの内外環境が変わるから、アップデートし続けないといけない、ということです。

今から30年前、どの企業にも「一人一台のPC」なんてありませんでした。それどころか、10年前でも「業務でスマホ」なんて考えられませんでした。それが今ではどうでしょう?スマホ利用は当たり前、クラウドサービスも充実、コロナ禍でweb会議や在宅勤務も普通の景色になってきました。

その時に、ビジネスの仕組みが「紙とハンコとFAXしか対応していない」なんて事だったらいかがでしょう?もう、顧客価値創造なんて言ってられないですよね?

これと同じように10年後、ビジネス環境として、通信環境は5Gつなぎ放題が当たり前、副業・兼業当たり前、多言語対応当たり前なんて世界になったときに御社のシステムは対応できていますでしょうか?

どんな外部環境の変化が御社のビジネスにインパクトを与えるか?なんて外部の人間にはわかりません。それが理解できて、先手が打てるのは、企業の中にいる最前線で働く皆様しかおりません。だからこそ、その皆様が「システムの本質」を理解していないといけないんです。

本質を理解し、それをどのように流れで行うか?、ここまで考えるのはビジネスを動かす皆さんの仕事です。そして、その中身を理解し、コンピューターシステムに落とし込む(もしくはサービスを提供する)のは、いわゆるSEの仕事でしょう。(実際には明確に分けられるものではなく、互いに干渉しながら進むのでしょうけど、、、)

おそらく、今後10年でビジネス環境は目まぐるしく変化することでしょう。つまり、それだけシステムも変化しなければならないんです。だからこそ効率的に「システムを作らせる技術」が必要なんだ、と私は考えています。


ここまで「わが意を得たり!!」という内容でしたが、最後に一つだけこの本に注文を付けるとすると「システムは作っておしまいじゃない、運用し、次世代に道を譲るまでがシステムだ」と、、、

自分が情シス部門長になって痛感するのですが、本当にシステムの運用は大変です。特に「自社専用に作りこんだシステム」なんて、そのシステムを運用するだけでも多大のコストがかかります。(例えば、システム安定運用のためにOSのアップデートができないので、毎回セキュリティ対策を自作対応する等)

そうでなくても、クラウドサービスだって、入社退社によるアカウント増減や、組織変更によるマスタ改変など、運用コストを無視したシステムなんてありえません。

できれば、改訂版が出るときは、そこも追加してほしいな~と期待します。


何はともあれ、すべてのビジネスパーソンに見てほしい本です。


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