on y va


12枚に収められた
一連の食事の写真
春から氷河まで直線で結ぶ
航路
床にこぼれ落ちた
果物を拾いながら
甲板まででると
既に日は沈んでいた

オレンジ色に
照らされた顔を見合わせ
冷たさを切り分ける

沈黙があたりを
柔らかく包み
この上なく賢明な言葉が
頭を駆け巡る

グラスは砕け
海は凪いでいる

次の目的地で
言葉が通じるのかも知らないまま
眠る


水色の空間に雪や紙切れ、金属など
様々なものが散っていく
冬の日に照らされて
どこまでも届く声


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