フランチェスカの空

フランチェスカの空

フランチェスカの薄く青い空を少し舐める
それはあなたのお腹と同じ味がした
果てしない塩田を渡ってくる
柔らかい風

夜の公園で星が動く音を聞き
季節が巡ったことを感じる

教会とドラッグストアしかない村
古いドイツ車は
猛スピードでその橋を渡る

白ワインはなし
オリーブオイルと塩だけで
食べるクスクス

それでも今日は毛布はいらないし
1キロ先の海のことを思いながら
眠るのはいいものだ

明日の朝
この島が春の雨に覆われ
色をなくしても 海の飛沫を輝かせる陽光に明け渡されたとしても
変わらずコーヒーを淹れて始める

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