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シニア世代の新ライフハック:国際ロマンス詐欺に騙されないために VOL.1            

 単行本のボリュームで書かせていただくこのシリーズのnoteは、ポップカルチャー/サブカルチャー・ワンダーランドというジャンルタイトルで展開させていただくことにいたします。ちょっと長くてうるさいかもしれませんが、とりあえず覚えておいていただければと思います。正業で得たもの、それ以外で得たものを織り交ぜながら、さまざまなテーマを取り上げていきます。

 最初のテーマ、かなり悩みました。将来のマネタイゼーションを見据えながら、まとまった分量を書かせていただくことができるトピックは何か。タイムリーな話題は何かと、いつものように目から血が出そうになるまで考えて、ひらめきました。

 国際ロマンス詐欺だ。

 被害額がずば抜けて高い犯罪であり、さまざまな媒体で伝えられているにもかかわらず、騙される人が後を絶ちません。私のFBにもインスタにもいまだに怪しい友達申請が入ります。昔から興味を持っていたので、数年前から自分で関わったやりとりの記録も残しています。何か具体的な切り口はないか探していたところ、これはという資料を見つけてしまったんです。

 ナイジェリア人の元詐欺師が書いた40ページのマニュアル。その名も『How to Make a White Woman Fall in Love with you from Online Chat』。

 最初のテーマとしてはもう、これ以上ないインパクトを感じてしまいました。ざっと読んでみたところ、かなり面白いんです。『ポップカルチャー/サブカルチャー・ワンダーランド』というジャンルタイトルをひとりでも多くの方々に知っていただきたいという思いを込めつつ、まずはこの話題で心ゆくまで書かせていただきます。

 国際ロマンス詐欺に関する個人的な思いとしては、「なんで騙されるんだろう」という疑問がすべての基本です。そこでこの疑問を出発点として、私の個人的視線という角度で一つひとつの要素をていねいにつまびらかにしていく方向性で進めさせていただきます。

 国際ロマンス詐欺の被害を少なくしようとしている団体の方々のご意見とは少し温度差があるかもしれませんが、私は釣られた体でやり取りを重ね、最終的にFBIのロマンス詐欺対策ページのURLを送ってコンタクトをぶった切るという方法をとっています。

 私がFBを本格的に始めたのは2015年。ある時期を境に外国の人たちからかなりの頻度で友達申請が来るようになったので、かたっぱしからOKしていたら、メッセンジャーにも似たようなメッセージが入るようになりました。
・国連軍所属でシリアとかイラクで平和維持活動をしているという触れ込みのアメリカの軍人が、パトロールの途中に金塊入りの箱を見つけ、それを国外に輸送したいので手伝ってほしいというお誘い。
・アメリカ陸軍の軍人としてシリアとかアフガニスタンにいるが、軍医なので、退役後に日本で病院を開きたいので手伝ってほしい。あるいは、今北海油田で働いているが、かなりお金が貯まったので日本でホテルを建てようと思っている。それを助けてほしい。ビットコインで大儲けしてる。毎日1万ドル稼げる。とても簡単。あなたもぜひやるべきだ。というご意見。
・全世界のFBユーザーからザッカーバーグ氏自身が選んだ「ラッキーなユーザーになった」という知らせを送り付けてくるパターンもあった。 “グローバル戦略室”というFBには存在しない部署に勤務している人物から「多額の現金を送るので、ぜひ口座番号を教えてほしい」というようなメッセージが送られてくる。というお知らせ。

 こんな形でそれなりに利益を上げていたと思われる詐欺が、被害者数・被害金額共にレベル違いの国際ロマンス詐欺に進化していったわけです。その進化の過程を興味深く見守って、自分でも詐欺師とやりとりをして得た知識や情報をシェアしていきます。

 構成としては、まず個人的体験をいくつか紹介させていただいて、私目線から国際ロマンス詐欺というものを俯瞰して、その後読者のみなさんとご一緒にマニュアルの本文を一気に読み進めていきます。

目的は、国際ロマンスを撲滅してやるとか騙される人を減らしてやるなんていう大きなものではなく—もちろんそれが実現するきっかけになればいいですか—、こういうことをして人を騙そうとする奴らがいる事実を知って、相手のやり口にも馴れて、リテラシーを高めていこうということです。今の世の中、過去にはまったく存在しなかった種類の犯罪に対する知識も入れておかなければなりません。ライフハックの様相も、かなり変わってきたようです。

 もちろんプランはありますが、ごくざっくりとしたものでしかありません。リアルタイムの情報を盛り込みながら進めて行こうと思っているので、章立てのようなものもあえて記しません。最初からコースを決めてしまうと、どうしても流れが予定調和的になってしまう気がして…。

 それでは、次回から本編に入っていきたいと思います。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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