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【5日目】ツーリングの新しい楽しみ方【北海道ペアツーリング】

行程


11:30 ホテル発
13:00 阿寒湖・アイヌコタン
15:30 オンネトー
18:30 ホテル着
19:15 ばんえい十勝競馬場

今朝は相方の体調があまり優れなかったため、ゆっくりの出発になった。無理な旅に無理やり付き合わせてしまった中ここまで頑張ってくれてありがとう。ルートインは朝食バイキングが無料なので、大変優雅な朝になった。特に、北海道ならではのタコの頭の刺身と、北海道産の牛乳が最高だった。食後のコーンスープとコーヒーとヨーグルトも最高だった。すぐに出発するのはしんどそうだったので、ロキソニンを飲み、チェックアウトを遅らせ、11時にホテルを出た。

ホテルから出ると、バイクに括り付けていた食料をすべてカラスに取られてしまっていた。カニの味噌汁も取られていた。本当に悲しい気持ちになった。ゴミ袋をホテルの人にもらい、ごみを処理して頂いた。心が落ち込んでしまったので、目的地の帯広まで最短距離ではいかず、3年前に行けなかった阿寒湖に若干寄り道してから向かうことにした。

この日はとにかく寒かった。途中iphoneの天気を見たら3.8℃とかしかなくて、風が凍るように冷たかった。途中、道の駅「あいおい」に寄って、ホットコーヒーにガムシロ3つ入れたやつを飲んだらちょっと元気が出た。廃電車みたいなやつが置いてあって、周りを散歩したりして遊んだ。割と北見からは美幌も屈斜路も阿寒も割と近くて、あっという間に阿寒湖についた。道中には路肩に雪がちらほら見られた。

白樺がカッコいい。桜がまだ咲いていた

阿寒湖についてやりたかったことは、湖を見ることではなくアイヌの先住民たちの歴史に直接触れられるエリア「アイヌコタン」に行くことだった。アイヌの伝統的な木彫りのお店やレストランが一帯に並んでおり、多分アイヌにルーツがありそうなおじいちゃんとかがお店を営んでいた。かなり気さくにお話をしてくれて、旅の話を聞いてくれたり、自分の作った木彫りがいかに素晴らしいかも説明してくれた。1割役割性格、9割本音で、マジでめちゃくちゃかっこいいっすねってずっと言ってた。特に熊の牙の形をしたキーホルダーで、アイヌの守り神の文様が木彫りで入っていて、めちゃくちゃかっこいい色付けがされた奴がとにかくかっこよかった。おじいちゃんも自分の鍵につけていた。使えば使うほど艶やかになって味が出てくるらしい。めっちゃ高いよ!みたいなことだけ書いてあって、値段は伏せられていたが怖くて見られなかった。社会人になったら絶対買いに来ます!!みたいな話をした。絶対また来ます。(バイクに戻ると、道の駅で買ったさけるチーズをカラスに奪われていた。)

かっこよすぎる

アイヌコタンの近くのセイコマでカップラーメンを食べてから、オンネトーに向かった。季節とか天候によって表情を変える神秘的な泉らしい。不安になるようなの中、林道を超え、道中で温泉が湧いてる!!とか興奮しながらしばらく進むと急に開けた場所に出た。天気が良くなかったからあまり綺麗に見られないかなとか思っていたけど、めちゃくちゃ綺麗なエメラルドグリーンだった。山と、針葉樹と、水!みたいな、あと、本州じゃ見たことないような植物も至る所にあったので感動した。

霧だと思ったけど温泉かも

ところで、オンネトーは本線の国道241号から外れた場所にあり、往復で10kmくらいあった。普段のソロツーリングだったら絶対に行かないが、今回は行った。アイヌコタンもそうで、普段だったら観光地チックなところには極力いかないようにしている。理由は昨日ブログに書いた通り、どんな目的地に行くかはあくまでも「手段」であり、「目的」はバイクに乗って走ることだからだ。でも、今回は行った。そして楽しかった。理由は、「感動の再確認」ができるからだと思う。図らずも、3年前に西日本1周ツーリングをした時の仮説がここで検証できてしまった。二人だと、アイヌの素晴らしい木彫りを見て、あるいはオンネトーの美しい風景を見て動いた心の針が増幅されてより深く刻み込まれるような気がする。特にオンネトーは、観光客が多かったから一人だと浮くとかそんなことは全くなくて、ほぼ秘境だった。一人だと「おー」ってなって写真を撮って終わりのところ、二人だと感動を言語化して、共有して、再確認ができる。次の目的地に向かっている間も、さっきのやつまじですごかったね!!みたいな話ができる。結果、より深く心に刻まれることになった。昨日のブログのような思想を持ちながら、これは自分にとって大きな発見であった。

余談ではあるが、オンネトーから本線に戻るまでの脇道で、エゾシカを何匹も見た。道路での動物との遭遇は北海道の醍醐味で必ず見たかったのでとてもうれしかった。ちなみにシカをおびき寄せる鹿笛を持っていたので吹いてみたが、効果はなく逃げられてしまった。「短く吹くと警戒音」とか書いてあったので、もしかしたらそっちに捉えられてしまったかもしれない。ともあれ、寄り道して良かった。

オンネトーを見てからはまっすぐ帯広に向かった。約114㎞程だった。道の駅が2,3あったので寄りながら、無心で走り続けた。18:30頃には帯広市街につくことが出来、チェックインを済ませてすぐに帯広競馬場に向かった。ここでは日本で唯一ばんえい競馬が行われている。かつては農耕用に大きな馬が活躍していたが、現在は機械にとってかわられてしまった。そんな大きい馬たちの活躍の場としてばんえい競馬があり、450kg~1トンにもなるおもりを引きずって障害物を超えながら歩く競技である(相方も、最初は馬が鞭打たれててかわいそうとか言っていたが、この背景を知って賭けていた)。「銀の匙」で見たことがあったので是非行きたかった。

一番の魅力は、馬と一緒に歩きながら観戦できることだと思う。障害物が二つあり、2つ目は大きな山を越えるのだが、手前で一度ストップして力を溜めて、一気に乗り越えるところがある。そこではみんなが声を出して応援していて、つい興奮してしまった。総額4000円くらい賭けて3000円くらい戻ってきた。競馬は初めてだったが、もっとやりたくなった。この日はマックで夜ご飯を買ってすぐに寝た。

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