見出し画像

30万円越えのフィルムカメラと1着の服を交換した話

これは出会って4年来の友人(tomo kishida)との出来事。

きっかけ

2022年8月のとある日、彼から貰って使用していた巾着の修理を受け取りに行ったことがきっかけでタイトル通りのコトが起こった話です。

彼と会うたびに他愛もない話をする。そんな会話をする中で自分の話に彼が食いついた。

自分はその時約60万円のレンズが欲しいのでカメラとレンズを売り払って下取りを検討している話をした。

ちなみにカメラがPENTAX 67II、レンズがSMC PENTAX 67 105/2.4です。

そしたら彼が「俺買おか?」と一言。

「買うとき安くても30万越えるけどいける?」と自分から返事。

「マジか!?それは無理やな〜」そんなキャッチボールをしました。

世の中都合良く回らんなぁ〜と思いつつも簡単にことが進むのも嫌やねんなぁ〜とどっちつかずの心境。

そんな会話を終えた後、

今度は自分から彼のインスタのリールを見て「良い生地を織ってたよな〜」と話をしました。

彼から「作ったろか?」と反射的に言われるが「そんなん買えへんよ(金銭的に)」と反射的に返事。

またやん、世の中上手く回らんなぁ〜としみじみ。

欲しいものがあるのに手に入れられない。これがリアルなんだな。

そんな自分が惚れた生地のリンクを↓に貼りましたので是非ご覧ください。

提案

下取りに出そうと考えているカメラとレンズを合わせて下取価格は約15万円。下取に出したところで残り45万円、厳しいことには変わりなかった。

背伸びをして買って我慢生活をする予定だったが、どうもその覚悟が決まらなかった。やはり窮屈な生活は受け入れがたい。バグった金銭感覚はホントどうにもならん。お薬があれば教えてほしい所存。

そんな心境で思いついちゃう合理的思考

「カメラと服交換したらええんちゃうん?」

その案を思いついたときには言わず最寄り駅に向かう際に提案をした。

そうすると彼から一言「一日考えや」と。

絶対に言われると思ったし、待ってた自分がいた。

「せやな」と返事をし解散。

半日考えた末、「藍染めいっとこか」とLINEを送信。

「いっときますか笑」と返事、LINE上で成立した。

画像1

初めて生地に惚れた。服になっていないのにカメラと交換することを決めるぐらいには惚れていた。

そして、彼なら必ず良いものを作ってくれる全幅の信頼があった。

それから二度ほどアトリエに行き、細かな部分の長さなどを決めた。

水に晒した後の生地
線を引いてかたどる様子

完成

上のLINEのやり取りから約3週間後受け取りに行った。

シャツではなく羽織

上のように待ってくれていました。

実際に見た感じの印象は「サイズちょっと小っさない?」

実は彼も小さい気がしていたそうで入るか不安だったそうです。 

打合せした通りに作ったのにそのように思っているのは彼のいつも作っているサイズからすると部分的に小さく作ったから。

自分がいつも服を買い物する感覚からしても小さいと感じました。

そんな両者ともに小さいと感じている服。着ることにドキドキしました。

そして、いざ試着!!!

ジャストサイズでした。

打ち合わせ通りにちゃんと作られており完璧でした。

ようやく彼の服を手に入れることができて感無量でした。

しかもドンピシャで得意で好きな鮮やかな色の服。

冬以外はかなりの頻度で着ることになりそうです。

記念撮影

せっかくなので彼に交換したカメラの使用方法を説明し、自分が作ってもらった服を着用し外で撮影してもらいました。

引きで全身撮る指示を出して撮ってもらった結果引きすぎた写真に
背面の様子がわかるように撮影してもらいました
最短撮影距離1mで撮影。素晴らしく良い。
絶妙に後ピン。被写界深度浅さを感じる。
圧倒的な立体感。服の色も自然で素晴らしい。

こんな感じでええ感じに撮ってくれました。

終わりに

出会っていなければ今の自分は確実にいなかったと断言できる人とこういう運命的な出来事って嬉しいもんですね。

生きてきた中でも忘れられない出来事。走馬灯には必ず出てくる気がする。

そして、生地に惚れたと言いましたが、完全に色と柄に惚れました。「作りがしっかりしてる」とか「ディテールがすごい」とか周りの方々は言うんですけど、その辺に対しての知識が乏しいのでイマイチそういう反応ができなくて、そういう部分を伝えれないのが残念です。

これから寒くなるので着る頻度が減っていきますが、春になれば雑に羽織ってラフに着倒していくことになりそうです。使用に伴う変化があると思うのでそれも楽しみしながら着ていきたいと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?