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【人狼】の大食らい

夕の同率最多得票者複数人時処理同票処理について新たな知見を得たので紹介します。
(今回も主に長期村ないし対面村の想定で語ります)
こいつを見付けた時、私は感動した。


◆同票処理

まず「同票処理」がなんなのか と その既存の吊形式の選択肢について紹介。
後程 比較して今回の本題大食の紹介をします。
以下、「複数の同率最多得票者」を「吊候補者」と呼びます。

再投票リトライ

対面村で使われます。要は「もう一度」です。殆どの場合、吊候補者に弁明の時間を与えてから行います。
再投票を何回まで行うか は環境次第ですが、1回が主流です。
規定回数の再投票を経ても同票の場合には、以下に挙げるに形式のいずれかに移ります。
長期村では吊牙が同時処理なので再投票リトライは採用されず、本投票での同票→即 他形式に移ります。

乱吊ランダム

吊候補者の中から乱数ランダムで吊ります。
長期村でも対面村でも最も採用されてる吊形式です。

全吊オールキル

吊候補者を全PL吊ります。
ただし、上限人数を規定しておいて、規定回数の再投票リトライをして上限人数以下になっていない場合は他の吊形式に分岐します。
(全員1票で全滅 を防ぐため)

無吊キャンセル

主にアルティメット式で採用されてる吊形式です。
その日の夕は誰も吊らずに夜に入ります

決着エンド

急に終わります。
引き分けで決着する形式を採用していることが多いですが、恋や狐 等の勝利条件の残ってる編成最後尾の陣営を勝利とするものもあるそうです。(私は見たことはありませんが)

強権パワー

私の村にある独自オリジナルの形式です。競売制配役と一緒に運用します。
(実村での試験運用にまだ至ってません)
配役前に優先度を決める時間があり、各PLは眠った状態で好きな時に挙手します。(長期村では秘話DMでGMに宣言します)
挙手順で優先度が決まります。中央に近いほど高いです。(例:4>5>3>6>2>7>1>8番)
その場の優先度が高いPLの票を1.1票で数えます。

大食ダブル

・とは?

では本題の紹介です。
これはLINE長期人狼 等の手動GMで営村してる長期村環境にある「第2襲撃」を転用したものです。
第2襲撃とは吊牙が被ってしまった際に襲撃なし にならないように別の襲撃候補を選んでおく仕様でして、毎晩 狼は平時の襲撃とは別にもう1本 襲撃を選ぶのが この仕様の基本となっています。
この「もう1本の別の襲撃」を今回は大食ダブルに利用します。

実行はとても簡単。狼が1晩に2人 咬みます。

・運用方法

再投票リトライ 無吊キャンセルと併せて運用します。
長期村では本投票が同票なら即 大食ダブルを用いますが、対面村での手順は…
本投票→(同票)→再投票リトライ1回→(同票)→無吊キャンセル→夜:大食ダブル
…と用います。

◆それぞれの良し悪し

再投票リトライ 乱吊ランダム 全吊オールキル 無吊キャンセル 決着エンド 強権パワー 大食ダブルを比較して それぞれの利点 欠点を挙げていきます。

・バランスのための緩衝材

まず、再投票リトライは1回は挟むのが主流です。
極論を言えばなくても吊は成り立つのですが、どの吊形式に派生するにしても急に●●全員が死んだり吊が流れたりするとゲームバランスが極端ピーキーになるので、1回は修正の機会チャンスは設けてくれているのが一般的です。あった方がいい。
悪い点はほとんどありません。
何度か言ってますが、長期村は性質上「もう1回」ができないので仕方がありませんが。

・運要素

乱吊ランダムは当然ながら運要素が絡むのが他形式との違いです。
これを良しとするかは人それぞれです。
極端な例を挙げるなら「狼3頭生存で仕掛けるRPP=勝率87.5%で敗けた」場合、12.5%を許容できるか です。
殆どの場合「まぁ実質 勝ちだし」と言い張れはしますが、敗けは敗けです。(RPPを仕掛けない場合の勝率見積もりが87.5%以上なら反省点にすらなり得ます)

まぁ運は収束すれば皆に平等ですので、運自体が利点 欠点とは言い難く、乱吊ランダムの良し悪しは結局 運に振り回される人の気持ち次第です。

・吊運用の選択肢

全吊オールキル無吊キャンセルはともに村陣営に有利な吊形式です。

小難しい計算は読まなくても構いませんが、一応 例を示しておくと……8人村での吊数は初日時点で3本。
全吊オールキル形式なら初日から2人ずつ吊ったとすると、8→▼▼▲→5→▼▼▲→2EDと吊運用でき、4人まで吊れます。1本 増えてますね。
無吊キャンセル形式なら、初日 吊を流し翌日7人で迎えるとします。吊数は変わらず3本です。減っていません。吊を消費せずに占が働く時間を稼いだりできるわけです。

このように村の吊運用に幅ができます。
まぁ端的に「吊の選択肢が増えている」だけで村強化になっているんです。

ただ、無吊キャンセルはRPP時に吊を流せる=狼を吊れなくなる点からRPP=PPの式が成り立ち、狂の票が終盤に狼の票と限りなく等価になります。なので狼有利な側面もあります。

まぁ全吊オールキル無吊キャンセルも村強化が過ぎると思います。
匿名投票にすると正体隠匿としては丁度良い楽しさになると思います。

・納得感が薄い

決着エンドは急に終わります。なんなら長期村は再投票リトライを挟まないので同票即終了になります。
まぁこれを採用している環境であれば これを織り込んで戦術を組み立てるのですから急に●●と言うのも おかしいかもしれませんが。

処理の内容は「引き分け」と「ある陣営の勝利」とあり、同票決着エンド直前の戦況と結果が乖離していた場合、納得感がありません。
乱吊ランダムの時と同じ話ですが……これは許容できるかどうかです。
特に後者の場合は ある陣営が「同票も勝利条件の1つ」として戦略を採っていることもあり得ます。その否定からしないとなりません。折り合えないならば悪い面が目立つ吊(?)形式でしょう。
まぁ戦略択が増えているということは展開ゲームの幅が増えているとも言えます。それは良い点です。

・不平等

強権パワーは乱数を取り除けます。その代わり優先度という不平等を敷かれます。
優先度の決め方こそ公平であれ、これを嫌がるPLもいるでしょう。

配役前に準備が要るのも手間です。
ただ、別機構システムの競売制配役との併用を前提にした吊形式なので準備が要るのは必然です。(どちらかというと競売のついでに強権パワーが付いてる仕組み)

対面村と競売制の相性が良くないので、対面村には向かなそうです。
競売制配役も強権パワーも採用するなら長期村をおすすめします。
尚、競売制配役自体は とてもおすすめ。面白いよ。(`°w°´)

・選択肢を潰せてる?

大食ダブル無吊キャンセルの派生です。吊を流す代わりに牙を増やします。
これにより無吊キャンセルの時に述べた「吊を減らさずに1夜分の情報を得る」ことができなくなります。ですのでRPP=PPの式だけが残り、純粋な狼強化です。
これを嫌うかどうかで良し悪しが分かれます。

処理自体は簡潔かつ進行への影響も整合が取れていて綺麗です。
そして(これは私情ですが)第2襲撃の既存の1機構システムで2機能を賄えるのが とても美しい。

◆で どれがいいの?

結論としては私は大食ダブルを強く推します。がっつり私情が入ってますが。
(少なくとも競売制配役と併用できるなら強権パワーよりはこちらを採ります)
しかし世の乱吊キャンセル形式は環境単位で全て大食ダブルに差し換えてしまってもいいんじゃないかな と思う程度には これは良い吊形式だと感じました。

他の吊形式は普及しているものは既に使う場面がありますし、採用場面次第では面白味が出るものもあります。匿名投票で全吊オールキル採用とかね。
乱吊ランダムは最も普及しているし、差し換われと願っても続くでしょう。

余談

第2襲撃を「奥歯」と呼ぼうと思ったのだけど、流行らなそう。
「奥歯で咬む」っていいと思うんだけどなぁ……

では良い人狼生活を。
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