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【人狼】良い占い方って?

「良い占い」ってなんでしょうね。
一概に これ とは言えず、各々様々な指標があるとは思いますが、私にも そういった指標があります。
今回はそれを話して参ります。
手本引きというほどにはならないでしょうが、参考になれば幸いです。


◆占の意義

では最初に基礎土台になる話から。
「占はなんのためにあるの」ということからです。

至極 当たり前のことですが、「情報を得るため」にあります……がこれだと解像度が低すぎて抽象的なので もう少し詳しく。
「狼を見付けるため」……いえいえ、違います。「吊りを決めるため」です。

狼を見付けることを目的にすると「黒見付けた!OK!」となって仕事が済んだように感じます。まぁそれも占い師の仕事の一部であることは否定はしません。
が、勝利条件は「狼を見付けること」ではなく、「狼を吊ること」……もっと言えば「狼を滅ぼすこと」です。
占機能の役割は吊方針を決めるための材料となる情報を得ること。これが真っ直ぐな理解だと想っています。

◆どこを占う?

・初日は真っ更…ではない

占は1日1回 使え、対抗の数 灰の数 それらの信用差の相関で様々な場面がありますが、一旦 一番に簡単な場面の想定から始めてみましょう。

まだ誰も占っていない初日 初手占前の状況です。
ややこしい諸条件は省きたいので この場は0夜目の占はない村としてください。
村の人数も9人とでもしておきましょう。簡素に9=2狼狂+守占4村です。
この中で今 貴方は「自分は占い師」である以外は誰の役職も知りません。

初日、COが一頻り巡って陣形が定まり、対抗がいて占2人。灰も7人が犇めき合って灰位GSが並んでいることでしょう。

この状況で占います。では誰に。
「7人の誰でもいい」ということはありませんね。対抗や灰の相関がありますから。

・下位灰

まず占の対象から真っ先に外れる人は誰でしょう。
それは吊の観点から言って、ずばり「直に吊れる人」
この人々は占う必要がありません。

「直に吊れる」と言うのは「現状のまま日程が進んで吊が推移しても吊れる公算が高い」ということです。
放っておいても吊圏内の狼は葬れるので わざわざ占1手を使ってまで見付ける必要がありません。

逆の立場で考えてみましょう。
貴方がもし明日には吊られそうな狼、そんなところに黒が飛んできた。「とどめを刺された」と思うでしょうか。
よく考えてください。元々 貴方は占われなくても死ぬ寸前でした。吊1本で屠られるところが吊1本と占1手を使わせているのです。「余分に占を浪費させた」と言えます。(これを「顔面受け」と私は呼んでいます)
その浪費させた占1手で他の狼が見付からずに済みました。少なくとも灰1枠が狭まらなかった訳です。

では視点を戻して、占の立場からすると……吊圏の狼は見付けたところで損をしているのです。
そんな占の使い方にはならないように直吊圏は一旦 外しましょう。

・上位灰

下を見たので次に上を見ます。
灰位GS上位の専ら白い面々です。
彼等も占う必要はないでしょう。
占って白!と判ったところで元々 白い上位灰なのですから、特段 情報が増えておらず無為です。

上方を狙うのであれば「その人の白であると知れたのは大きい!」と言えるような白の確度が低い人を占いたいのです。
白の確度が元から高い白圏も一旦 外しましょう。

・中位灰

では残ったのは中位灰です。白過ぎず黒過ぎず、世論 推理上では色が判らない灰達。
彼等の色情報は大きな価値があります。
判らないものを明らかにする。とても大事なことです。占の仕事の最たるところでしょう。
……そうでしょうか?

・色が大事?

そうではないですね。占の意義でも話しましたが、見付けるのが目的ではありません。
その色情報を元に吊るのが誰かを決めるのが目的なので、吊方針の元手となる情報であることに最も価値があります。

先程 述べた「直吊圏の黒は損」「高白圏の白は無為」は これ自体は事実です。
しかし「吊圏内にいる白を救えたら」「吊圏外にいる黒を捕まえたら」それはとても価値があると思いませんか?
つまり吊圏も白圏も逆位相の色を引けるなら占う価値はあるのです。

……ん?つまり中位灰でなくても下位灰も上位灰も占う価値は否定されてない。
何処を占ってもいい!と言ってることになっちゃいましたね。
おかしな話です。さっきまで語っていた論は ひっくり返ってしまいました。

・吊相関

じゃあ何を以って占うかって、結局は吊との距離で決める訳です。

吊圏内を占って黒を見付けたとしましょう。これはさっき挙げました通り損です。
では白を見付けたとしましょう。すると更に その白で以って吊圏から抜けたとしましょう。
これは得をしています。その灰に使うはずだった吊1本を他灰に回せるのですから、灰1枠分の得と言っていいでしょう。

ではしかし白を見付けても吊圏から抜け出せず、吊られてしまったら?
果ては占である自分の信用にまで響いて自分が吊られる……更には決め打ち吊りをもらってしまったら?
これは最悪の事態ケースです。
救おうとした白が結局 救えず、あまつさえ占自身が道連れの木乃伊ミイラになってしまいました。

つまり白を引くにしても「救える白」でなければなりません。
正確には「貴方が占うことで救える白」であれば占う価値があります
救えない白は悔しいかもしれませんが切り捨ててください。

もし救う占方針で吊圏内の白を狙うなら、これを意識してください。
この占方針には当然 吊圏内の黒を引いてしまう危険リスクが付き纏いますが、分の良い賭けであるなら危険を冒リスクテイクしても良いでしょう。

逆に白圏も?
そうです。
「貴方が占うことで吊れる黒」であれば占う価値があります。
占って黒が引けたとして、敵対になった黒から競り負けては意味がありません。自分から敗け筋を引きにいってしまったことになります。

ん?白圏にいて吊れないのに、占ったなら敗け筋?
じゃあその狼にはどう勝つの?どう吊るの?
…という話になりますが、これの結論は出ていて、「勝てません」
諦めてください。

そこからどの展開を通っても真っ当には勝てませんので、その黒の存在は見ない見付けないことにしてください。
勝てない黒に挑むのは貴方の仕事ではありません。勝てる駒が灰なり他なりいる場合には その強い人の仕事です。その人を支援したり協力を取り付けたりしてから挑むのが勝てる手続きになります。

・で、占先は?

まとめると誰を占うかは…
「占うことで救える白」目のいる吊圏内~「占うことで吊れる黒」目のいる吊圏外、が占を選ぶ範囲になります。
占範囲の上端と下端は逆位相の色を狙う占方針になりますが、端にいけばいくほど賭けっ気が強く、又 逆位相が占えた後に圏内/圏外に押しやる労力が要ります。危険リスク成果リターンの釣り合いが取れる中で選んでください。

◆どっちへ占う?

さて占単発の打ち方も語ったところで、話を続けていきましょう。
占は1発打っておしまいではなく、日々 連続して運用していく訳です。といっても、実は本懐は変わっていません。
吊を決めるために占う。これだけです。

そのために大きな占運用方針というものがあります。
戦略を基にした戦術単位の考え方と思ってください。

大きく分けて2つ。
・白圧殺狙い
・黒抹殺狙い
それぞれの使い方を話していきます。

・白圧殺

至極 簡単な判断基準があるので先に それから述べますが、貴方が長く生き残れそうなら白圧殺狙いの戦略が優位です。

白圧殺戦術……これそのものに説明は(この記事をここまで読むくらいの方には)不要かと思いますので省きまして、今回は良い占を行うための運用理念が主題ですので、白圧殺を選ぶ判断基準について話します。

「長く生き残れる」とはつまり吊られず食われない と言うことです。
少なくとも序中盤には。
吊られないとは即ち信用を得ている。食われないとは即ち信用を得て盾が付いており咬まれても通らない と半ば確信できる。こういう状態です。
つまり概ね「信用を取り得ている」と言い換えて差し支えありません。(守の寿命が関わってはきますが)

黒を見付けると それは貴方にとって吊らねばならない存在になります。占った上で吊も使わねばなりません。
白を引いてのであれば 占と吊の役割が被らず、最大効率で灰を狭めることができます。
黒を引き続けるよりも白を引き続ける方が比較的 簡単です。長く生き残れるのであれば こちらをおすすめします。
全黒を見付けることは全白を引くことと同義なので、単純な手数では黒を引き続ける方が早いですが、実用と吊との兼ね合いです。

・黒抹殺

耳馴染みがないかもしれませんが、白圧殺の対義語と思ってください。
字面から解ると思いますが、「黒を見付けて」「黒を吊り殺す」という対黒へ直接の殺意高めの心構えや戦術戦略を そう呼びます。

先に長生きなら白圧殺だよ と唱えましたが、今度は逆です。
貴方が早死にしそうなら黒抹殺狙いの戦略が優位です。

早死にの予感がするということは、信用も得ておらず盾はもらえず咬まれれば食われ、剰え吊られて死にそう……ということです。
そんな貴方に下半期まで緩やかに占う猶予はありません。速やかに黒を見付けて自分が死んだ後にも役立つ情報を残してください。

仮に序盤1~2手 占えたとして、白1~2つでは白圧殺には程遠く、直吊圏に狼がいなければ そのまま敗戦濃厚です。
(その白数個が黒を見付けるより価値がある――例えば 白地を固めることでめっちゃ働く 等――ならば話しは別ですが、これは余談)
それならばせめて占ができる仕事は死後に情報を残すこと。そのためには悠長に白を積み重ねるのではなく真っ直ぐ黒を狙ってください。この際には直吊圏の狼より圏外の中位灰から狼を探せると有用でしょう。
決め打ち競り負けた時に吊られたあとのことを考えても仕方ないと思うかも知れませんが、やれることはやってください。信用云々は占運用とは別の立ち回りの領分です。

まとめると…
・長寿なら白圧殺狙い
・短命なら黒抹殺狙い

以上が戦術上での占運用の理念です。

ここまでが経済●●的な見方。次に政治的な見方での占の使い方を話します。

◆どう占う?

さてここから毛色を がらっと啓いて政治的な話。
ちらっと途中の言葉で挙がりましたが、「協力関係」が重要キーワードです。

・信頼を築くために

貴方が占って白を引いたらば、貴方からしたら頼れる人が1人増えたことになります。
自分では判らないこと 手が届かないこと なんなら次の占は誰にしたらいい、そんなことを訊ける存在になり得ます。

……なり得ます、が、実際にそうできるかは その人の器量 技量に依存します。初心者に もたれても仕方がありません。

つまり頼れる人との信頼関係の先駆けに白を狙って占います。黒なら残念。
(上位灰で白を引くと食われるだけ と言えますが、今は経済観点は脇に置いておきます)

逆に、貴方が力強く人を引っ張れる存在であるなら、貴方からの白はとても有用な承認印バッジとして機能するでしょう。
その時は困ってる人の手助けに占を先導リードとして使ってください。黒なら残念。

尚、この理屈で そもそも強い敵対感を示してる人は避ける方が良いことがあります。
味方の増えない白占になりますからね。

・世論や民意の反映し、寄り添う

政治的……と言えば これでしょう。
世論あるいは影響力のある人(≒強い民意)が扱いに困ってる人……いわゆる「難色」を占う。

主には中位灰が対象になりやすいです。経済の話では上位灰や下位灰を占うことも唱えましたが、中位灰を占うことは一先ずの正解であることに違いはありません。
その上で終盤に真っ灰で居残られると扱いに困る……そんな灰がいます。時々というより毎村1人くらいはいます。
そんな人を占います。

特段、頑張って探す必要はなく、こういった灰は占希望に挙がってくるので希望理由が「難色」「困る」であれば世の支援の一貫として占うと良いでしょう。

・訊く

至極 至極 大切なことですが、占を貴方自身で選びきれない時には頼れる人に意見を仰いでみてください。
参考を尋ねるだけても価値はありますし、本当に困ったら丸々 聞き入れても是しとしましょう。

これら政治的な理由は挙げたもの以外にも盤ごとに千差万別あり、全てを書き連ねることはできないのでこの辺りにしておきます。
しかしどれにも共通することは「協力関係を築く」ことにあります。
相手を占って関係と築いたり、関係を築くために相手の望むように占を使ったり。協力関係を築くことが手段にもなり目的にもなり得ますが、関係を築くのに占を使うことが政治的な使い方です。

◆まとめ

大枠3つの占いの考え方を語って参りました。
今回は対抗がいる複占を想定して語りましたが、この内容は確占の際にも活かせるもので、貴方が占である以上は常に通用する理念だと思います。

・「占うことで救える白」目のいる吊圏内~「占うことで吊れる黒」目のいる吊圏外、が占を選ぶ範囲
・長寿なら白圧殺狙い、短命なら黒抹殺狙い
・協力関係を築くために政治的に占を使う

政治的なことは一括で語れないのでさておき、経済的な占い方は およそ綺麗に収まっていると思います。
潜ってる守を避ける云々の話もありはするのですが、当たり外れを評価しても仕方ありません。灰の内訳については水物ですので、今回は考慮せずに話しました。

それと、これは助言アドバイスになってしまうのですが…
貴方が占を担う際に「黒狙いで黒が引けなければどうしよう」等、狙った色を当てなければならないと眼に力が入ることがあるかもしれません。そういう方いると思います。
そんなに力一杯に推理と占を並べようと躍起になっても疲れてしまいます。

占う前から色当てに力一杯になる必要はありません。
色が判らないから占を使うのであって、占う前には色は判らなくて当然です。
ですので色当てに拘らず、「今はこういう指針があって」と占う理由を大事にしてください。色は追いてくるだけの結果です。
(当たり外れで語ってしまうと、黒狙いで黒を引けなかった際に黒狙い自体を反省する破目にもなります)

まぁ推理を経て誰を占うかを選ぶことにはなるので、大なり小なり占の前に色当てをしていることにはなるのですが、結果の色に拘り過ぎないことが大事です。

では語りたいことも一通り語ったところで、最期に占戦術について少し余談を話して終わります。

◆占戦術

ここまで話した占い方は全て、貴方が好きに自分の意思で占いたい人を選んでいい、という前提での話でした。
まぁこれが人狼界の占社会の大半を占めているのですが、基本 占は自由意志で占います。
そうでないものの紹介を以下に挙げます。

・統一占

統一占は進行役がいる状況下で世論を集計するなりして「占達は全員が誰を占う」と合意で決めて行う占運用戦術です。(偶然 占が重なる とは区別されます)
占1人の存在として働いてもらうのではなく、占機能を1つの機械として動かす感覚に近いです(私見)

裁量の自由度は減りますが、危険リスク成果リターンが占自身の技量に左右され難いので使い勝手は悪くはないです。
ただこれは世論からの視座で、占視点では特に占選択がでいないので統一占に従った占が占自身の良し悪しに帰結しません。

勿体ない部分も多く出ます。
斑になった際に吊れば いずれかの占の白を吊ることになります。
確白ならば決め打ちに伴って後から どうせ確白化するのですから、先に確定情報を得る先物取引のためだけの手と解釈できます。

ただ、占機能が長くは保たない と世論が判断したなら有用な場面もあるので、この運用自体を否定はできません。

・補完占

対抗が占った灰を後から占う戦術です。
囲いを暴きたいか、確白が作りたい時に狙います。
又、対抗との信用差がひっくり返せる場面であれば更に有効です。

では良い人狼生活を。
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