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ヒアリングシートの落とし穴/田口真行のディレクション解説

習得が難しいと言われる「ディレクション」を、とことん嚙み砕いて解説します。これからディレクターを目指すビギナーの方、また、ディレクター不在の現場で「ディレクションを担っている(ディレクター的な立ち回りをしている)」デザイナーやエンジニアの方に向けてお届けします。

今回のテーマは「ヒアリングシートの落とし穴」ワンポイント解説を動画&テキストでお楽しみください!

ヒアリングシートは、クライアントに聞きたい質問事項をあらかじめまとめた汎用フォーマットですが、ここには落とし穴が3つ存在します。

クライアントへのヒアリングはプロジェクトの前半、それこそ「はじめまして...」って名刺交換をした直後に展開することもあるわけで、お互いの関係性が成熟していない状況下で、相手の真意に迫るのは難しいものです。

また、プロジェクト開始直後はクライアント側で「何が必要か」「何を成すべきか」といった要件が整理しきれてないことも多く、定型的な質問を投げかけても、当たり障りないアバウトな回答しか返ってこないこともあるでしょう。

私たちのように日夜コンテンツづくりに従事する立場であれば、ヒアリングがなんたるかを理解し、それこそ専門用語満載なキャッチボールに慣れ親しめていますが、それに不慣れなクライアント(それこそ制作依頼がはじめてって場合)「会話のやりとりにクライアントがついていけない」といった事態に見舞われることもあります。

この点は、ヒアリングに向き合う心構えとして、とても重要な点ですので、例えを交えて解説しましょう。

例えば、患者さんとお医者さんとのやり取り。
患者に「どこを手術しますか?」とか「薬は何粒欲しいですか?」と尋ねる医者は存在しません。っていうか、こんなヒアリングをするお医者がいたら、それこそヤブ医者だって言われちゃいます。

医療のプロであるお医者さんは、患者さんの症状を様々な角度から問診することで、相手の容態を把握しています。これはまさに、クライアントの状況や要望を把握し、課題を見い出して解決策を示すクリエイティブワークのヒアリングとも重なります。

しかし、(私もたまにやってしまいますが)相手の立場やリテラシーを無視した質問をしてしまうこともあります。

結論からいえば、そもそもヒアリングは「一問一答」では成立しません。ヒアリングは「相手の中から引き出す」ことが強く求められます。ヒアリングの相手、つまり発注側のクライアントから必要とされる情報を引き出すためには、制作側が積極的に働きかける必要があります。その働きかけこそが「質問の工夫」です。…続く

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