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メイクと私 #2 - 「男の娘」 0歳

前回までのあらすじ

職場での広報写真の撮影を控えた私。

直前に生じた肌トラブルをなんとかしようと、
よくわからないままにコンシーラーを購入したことから化粧品への関心が強まっていきました。

ポイントカバーから化粧下地とウォータークリームへ。
初めて百貨店で化粧品を購入し、使い心地の良さと効果を実感した私は、
化粧品の奥深さに惹かれていくことになります。


自粛期間の衝動買い


前回の記事から約半年後。
世の中に未知のウイルスが拡がり始め、
1回目の緊急事態宣言が発出した頃の話です。

それまではメイクへの関心は一旦落ち着き、
必要が生じたときに化粧品を取り出して使うというスタンスでした。

当初のきっかけも必要に応じたもの。
あくまで化粧品は実利的な用途で用いるものでした。

それが趣味へと変わっていったのがこの頃のことです。

緊急事態宣言下、仕事は一旦休業や在宅勤務となり、
自宅で過ごす時間が長くなりました。

通っていたジムも休業(のちに退会)、
月額会員として入会していたコーワキングスペースからも
なんとなく足が遠ざかっていました。

とにかく暇。刺激が足りない。
Nintendo Switchの「リングフィットアドベンチャー」や、
腹筋ローラーを購入して在宅トレーニングにも取り組みましたが、
何か物足りない。

そうした満たされなさから、自宅でできる新しいチャレンジは無いものかと考え、辿り着いた答えがメイクでした。

よく分からないままに、Amazon上位のメイクセットとウィッグを購入。

何も知識がなかったので、とりあえず、変身できる一通りのアイテムを揃えてみようという単純な気持ちから始まりました。



いざ、変身


多様性が言われるようになり、
最近は見た目の自由についても、かなり寛容になってきていると感じます。

とはいえ、私も平成の時代を長く生きてきた人間。
暗黙に植え付けられたジェンダー感覚の支配から逃れることはできません。

Amazonで購入を確定したとき、
自宅に届いて手にしたとき、どこか罪悪感のような感覚があったことを覚えています。

いや、それでもやってみよう。"This is me" これが私だ。

不慣れな手つきで届いたアイテムの装備を初めます。


「いや、似合わんな……」


初めての感想は、挫折と後悔です。
見慣れないのもありますが、長髪の自分に違和感しかありませんでした。
んー、やっぱり生物学的性には抗えないか……と思って衝動買いを後悔しそうにもなりました。

しかし、そこで辞めなかったことが更なる挑戦へと繋がっていきました。


顔の分析と加工


「似合わないんじゃない、似合わせるんだ」

安くはない衝動買い。
なんとかモトを取りたいと考えた私は、
メイクとウィッグを馴染ませるために分析を始めました。

長髪に違和感を覚えるのは、メンズ感のある顔のパーツが髪型とマッチしないからではないか。
→ メンズ感のあるパーツってなんだろう?
→ 調べたところ、漫画での男性キャラと女性キャラの描き分けは目と眉らしい。
→ 目元をなんとかしたら、それっぽくなるんじゃないか?

ということでメイクと画像加工アプリ「SNOW」を活用して完成したのがこちら(まだ心理的にオープンにできないので、以下は有料記事とさせて頂きます)。

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